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(問題)私達は今自らの四苦八苦に加えて地球系のそれに直面しています。皆生態(エコロジー)の炎上に苦しみ経済(エコノミー)の津波に飲み込まれています。地球規模の人類文明は環境・資源・種絶滅等の相互に連関する地球問題群を生み破局的大絶滅に向っています。本学会はその真相の解明と解決を求めて発足し努力を続けて来ましたが、道を人類史に見え出せないでしょうか。
(原因)四苦八苦、生き方は万人の究極の問題であり、その真相と解決を探って来た宗教には人類の叡智と実践が窺われます。「分裂(sin: separation)から健全(holy: wholesome whole)への再-結合(re-ligare)が宗教(religion)でしょう。それは苦-問題の原因が「群盲撫象」の喩えの通り我見・我欲にあり、我、疑似我(国家、企業、文明等)が地球問題群の原因であると示しています。現代文明は物と力の奪い合いで闘争、戦争、敗者、被害者、罪、苦を生みます。
(解決)宗教は「一真実」(Dao, Dharma, Deva, Zeus, Jhvh等)の一世界(真理)に皆共(mit)に「友」(Mitra, Mithra, Maitreya, Mazda, Messiah等)である生き方(倫理)を理想とし実践してきました。これは泡沫的吾我から大海的全体系(生命系)に復帰した生き方です。人工的金字塔的文明系は自然円環的生態系に不適合で不成功ですから、前者から後者への枠組転換が必要です。
(方法)究極的解決には全体的、予防的、具体的方法が必要です。宗教はその方法を提供してきました。真理(truth)に至るには木(tree)の様に無我の客観洞察(真理)、無私の行動規範(倫理)が必要です。前者は坐禅等、後者は戒律等(地球倫理)です。所有は被所有(奴隷化)なので文明の五禍(錯誤、束縛、差別、搾取、殺戮)から文化(心と命の分かち合い)の五福(覚醒、自由、平等、博愛、平和)に生活転換する方法を探り実践する必要があります。一切一体帝釈網世界に「まさかの時の真の友」であれば極楽浄土も可能でしょう。
有限な物と力の奪い合いは必ず敗者、被害者を生みますが、無限の心と命の分かち合いは真善美聖の無限の創造と享受を齎します。被害者の苦が判ってこそ全体系の真理も倫理も洞察、実践できるでしょう。専門家である前に人間であり、その前に生命である者として本来の生命から共に全的真理-倫理を追求、実践して参りましょう。一人では不可能でも共なる体系として我、国、種等を超えて協働すれば可能でしょう。一切の真の自由-平安の為に共に歩みを進めることを祈念-誓願致し、皆様のご努力-協力を衷心よりお願い申し上げます。吉田収
(地球システム・倫理学会会報第3号、寄稿)
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