天木直人氏の視点ー(2013/02/25)、2通転送さしあげます

天木直人氏の視点ー(2013/02/25)、2通転送さしあげます

天木直人氏の視点ー(2013/02/25)

TPP交渉参加の前に日米二国間交渉が始まるという本末転倒

かつてTPP交渉参加の是非を論じる議論が盛んな時に、TPP推進
論者が主張するメリットの一つにこういうものがあった。

すなわちTPPは多国間交渉であるから立場の同じ国と一緒になって
米国に対抗できる。例外を認めさせることが出来ると。

このような議論が如何に的外れであるかを見事に示す記事がきょう
2月25日の日経新聞に掲載されていた。

TPP交渉への参加に先行して米国との間で自動車分野の事務レベル
協議が始めるという。

いうまでもなく自動車分野の交渉とは米国がもっとも重要視している
分野だ。

日本の自動車関税はすでにとっくにゼロだが米国は乗用車で2・5%、
トラックで25%の関税を課しており、TPP後も米国はこれを維持
する事を主張している。

その一方で日本側には米国自動車産業の参入を有利にするような様々
な非関税障壁の撤廃を求めている。

日本にとって得るものはなく米国に譲歩させられるものばかりだ。

従来の日米不平等経済交渉の繰り返しである。

違うところは日本側に対する圧力がますます強まって来ているという
ことだ。

日本側がますます弱腰になって来ているということだ。

こんな馬鹿な交渉をさせられるのはすべてTPPのせいである。

要するに米国はTPP交渉参加を認めてやるというカードを使って、
その前に日本側の市場を解放しておけと迫るのである。

挙句の果てにTPPに加入すれば、訴訟というカードを使って、
その約束違反を許さない。

TPPとは、米国による日本市場の全面解放要求にほかならない。

これまでの日本側との経済交渉から学んだ米国の知恵である。

有無を言わさぬ日本市場の構造改革を迫る最後通牒である。

TPP交渉参加が第二の黒船と言われるゆえんである。

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天木直人氏の視点ー(2013/02/25)

日米首脳会談後に
共同記者会見が行なわれなかった背景を読む

今度の日米首脳会談後に共同記者会見が行われなかった事は確かに
前代未聞の異常さである。

この事をもって、安倍首相が軽んじられたとか、米国が安倍訪米を
歓迎しなかったと解説するのはたやすい。

そしてそういうことかもしれない。

しかし一歩下がって考えて見ると、それが日米双方の周到な合意で
あったかどうかは別にして、共同記者会見をしなくてよかった理由が
双方にはあったのである。

米国にとってはそもそも今度の日米首脳会談について共同記者会見を
行なわなければならない特段のメリットはない。

日本と違って日米同盟強化を世界に向けて謳うメリットは米国には
ない。

日米同盟強化を謳って日本から普天間移設や在日米軍支援を勝ち取る
のは、何も共同記者会見を開かなくてもオバマ大統領に首脳会談で一言
しゃべり、それを日本の国民向けに日本のメディアに流させれば用が
足りる。

日米同盟強化を謳って中国をけん制する効果よりも、いたずらに中国
を刺激するマイナスのほうが米国にとっては大きいのである。

ひるがえって日本はどうか。

日本は勿論共同記者会見を開いて日米同盟強化を謳いたかったに違い
ない。

しかしそれを米国が嫌った堵しても、今回ばかりはどうしても
共同記者会見を開いてくれと米側に強く迫る理由は日本側にもなかった
のだ。

今回の訪米で日本が重視した最大の要求はTPPに関する例外扱いに
ついての米国側の言質をとりつけることであった。

安倍首相のTPP交渉参加の最大の障壁は野党対策ではなく
自民党対策であり国民対策であって、そのために口実が必要だったのだ。

しかし米国は他国との交渉の手前日本だけに事前の例外を認めること
など決して応じられない。

その妥協の産物があの歴史に残る玉虫色のTPPに限った共同声明の
発出だったのである。

それを発出に応じる事が米国の譲歩であった。

その譲歩を取り付けるために日本側は共同記者会見の開催に固執する
ことをあきらめたのだ。

そしてまた日本側としても共同記者会見が開けれなかったという醜態
を甘受するメリットもまたあった。

唯一の文書であるTPPに関する共同声明ばかりに日本のメディアと
国民の関心が集中した事により、その他大勢の対米従属政策の丸呑みが、
まったく気づかないままに素通りさせる事ができたのである。

具体的には原発ゼロの撤回約束、ハーグ条約、普天間基地移転問題など、
一体どれだけ多く対米迎合策が、どれだけの分野で約束をさせられたのか
がまったく国民の目に届かないままに「日米同盟の信頼関係を取り戻す事
ができた」の一言で片づけられてしまったのである。

その一例がきょう2月25日の各紙が報じている米軍弾道ミサイル
探知用移動式レーダー「Xバンド」の配備である。

米国のミサイル戦争の武器が日本に持ち込まれる。

しかもよりによって自衛体基地内に配備される。

ミサイル戦争が起きた時に自衛隊の基地が真っ先に攻撃される事になる
のだ。

その昔私が安全保障会議の担当審議官であった時、日本の装備の
改編・強化は安全保障会議の重要な決定事項であった。

それが今となっては国民の目から遠ざけられた官僚同士の話し合いで
決められ、国民はそれを新聞報道で事後承認させられるだけとなって
しまっている。

「日本を取り戻す」と公言して自主防衛を目指す安倍首相の下で
どんどんと日本の属国化が進んでいく。

もはや共同記者会見などは日本にとっても不要であり、不都合だった
という事である。

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