With 夜はラジオと決めてます ネットワーク1・17 臨時災害FM局の今 宮里彩佳さん&大嶋智博のお話&今日のニュース(2013/2/26)
永岡です、今日の夜ラジニュース、第857回ネットワーク1・17、千葉猛さんの報告、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。
今日は、東日本大震災からまもなく2年、臨時災害FM局の役割について、女川さいがいFMのチーフディレクターの宮里彩佳さん&放送統括の大嶋智博のお電話でのお話がありました(大嶋さんはこの前ラジオフォーラムに出られたところです)。このFMのHPは、http://onagawafm.jp/です。
臨時災害FMは、地震などの際に避難している人に必要な情報を送る臨時局で、阪神・淡路で作られ、ひとつの街をまかなえるほどの電波で、範囲が狭いのが利点、生活情報も伝えられるのです。岩手・宮城・福島で24の臨時局があり、今も18局が運営中です。コミュニティFMになったところもあるが、お金の面で苦しい局もあるのです。女川町は津波で災害を受け、2011年4月に放送開始、女川の若い人が運営し(高校生~30代)、8000人の人に支持され、さらにネットで1日7000人も聴いています。
宮里さんに、千葉さんも宮城の言葉で話されて、宮里さんは女川生まれです。
大嶋さん、もともと女川の呼びかけで出来て、立ち上げは、東京で放送の仕事をしていて、実家の流された人松木さんが、両親の安否も分からず(幸い無事と判明)、今の町に情報が足りず、何時に食事が来るか分からない、それで、臨時災害放送局の制度を知り、それでFM放送の送信機が要るとなり、自治体が免許人、役場にいる人に企画を持ち込んで調整し、地元の手伝う人も探して、機材を集め、ボランティアを集め、初めて突貫作業、最初は町の8割が壊滅し、高台のところのみ生き残り、2坪のプレハブから始めて、今もプレハブでやっています。
そして、災害FMの一部(女川ナウ)が放送され、宮里さん、自然体で話されています。震災直後、被災した人が避難所にいて、炊き出しの時間、ガソリンがどこで手に入る、スーパーの復旧など、町の人の知りたいことを取材して放送し、宮里さんは自宅は無事なものの店がなくなり食べ物が手に入らない、医者もどこにあるか分からず、生活するのに必要なものが不明、みんな生活に困り、生活情報を放送したわけです。震災から1ヶ月で放送を開始し、みんな元気はなく、リクエストボックスも置いて、メッセージも流し、ラジオでみんな元気に、となったのです。リクエストもたくさん来て、明るくなる曲を流してくれとなったのです。町の人から、音楽しか楽しみなしと言われたのです。
リスナーも避難所→仮設に入り、津波の来なかった高台は少なく、仮設もバラバラに建てられ、地域住民もバラバラになり、町の中の人をつなぐインタビュー番組、隣のおばあちゃんにも出てもらったのです。それで、明日も聞こうとなり、緊急性の高い情報は減ったものの、町もプレハブで再開し、そういう情報、求人、イベント情報を流しているのです。
お店の再開情報も、来てくださいとなるものがあり、応援したくなるものなのです。災害時にも情報を流し、12月の津波注意報の時も対応し、女川は地面が1m沈み、台風だと陸の孤島になり、災害時には活躍しているのです。
大嶋さん、番組をいろいろ作り、首長も話すのはここのみ、町長の話が、この後の見通しを語るのが強みです。離れ離れの町民に分かってもらい、町民の声を町長にぶつける。町民に15分インタビューして、出る人も楽しく、聴く人も壮絶な体験を共有して、ラジオで聴くと改めて考えるものなのです。
宮里さん、町民の反応は、ラジオを聞いて好きな歌が流れてうれしい、ラジオを通して告白する人もいて、いろいろと心が繋がるのです。大嶋さん、臨時局で、放送期間は決まっており、阪神・淡路で最初に出来て、2ヶ月くらいのめどであったのが、始めたら土地がなくて避難所は11月まで解消されず、放送も続けてくれとなり、総務省と話して連続して、1年やっても状況は変わらず、2年に延長し、来年の3月までやるのです。出来たら恒久的なコミュニティFMにしてほしいという声があり、震災も復興に時間がかかり、阪神・淡路よりかかる、女川災害FMは、町の8割が被災して、仕事もなくなり、コミュニティFMにするのに、地域経済がない(企業がなくなった、水産業50社→10社に減った)、気の遠くなる話で、CMもお金をもらえず、臨時災害FMに収入はなく、公的な補助もなく、日本財団、中央募金から助成金をもらい、それは初年度のみ、今はゼロ、寄付金を全国からもらいやっている。緊急雇用対策でやるFM局もあるが、女川は自治体機能も破壊され、関西から応援してもらっている、そちらはラジオに回せず、2年間ボランティアでやってきたのです。
平野さん、放送が生活再建に欠かせないもので、再生の動きを伝えると聴く人が前向きになり、これは国が本来、復興の予算を活用して支援すべきと言われました。宮里さん、女川災害FMはまだ必要、町の人に浸透し、楽しみにしている人も多く、復興の情報、広報でも分からず、言葉にして伝わるもので、今後すぐに女川は元に戻らない、ニーズが増えると言われました。大嶋さん、来年の3月までと言うが、今後の運営、国の支援も考えて欲しい、復興財源は設備投資にしか使えず、プレハブのものに立派なスタジオは作れず、人にお金を使って欲しいと言われました。町の人の要求でやっており、続けて欲しいのです。サイマルラジオで全国に聞けて、災害FMが女川の現状を全国に発信できるのです。平野さん、政治の裁量でもいくらでもできる。復興予算、無駄な道路などにも使われているが、政治家は現地のFMの役割を見て、手を差し伸べるべきと言われました。
宮里さん、これからどうマイクに向かうかについて、できる限り皆さんに楽しんでもらえる放送を続けると言われました。今日は女川災害FMのお話でした。
ニュースは上田崇順さんと平野さんの担当でした。
防衛省の事務次官、弾道ミサイル追尾装置の京丹後市への配備を打診です。民間の航空路がなく、ここに配備したいとしており、市長は住民の不安をどうにかしてくれと言うのです。青森についで2つ目の配備です。さらに、普天間移設、辺野古の漁協に埋め立てへの同意を求める文書を政府は提出です。政府は来月にも辺野古の埋め立てを要請です。仮に沖縄県知事が埋め立てを同意したら漁協の同意は要るのです。埋め立てによる漁業補償を提示ですが、早期妥結は困難です。名護漁協は埋め立て予定地では自由に出来ず、99%同意は出ると言うのです。名護市長は政府の要請を受け入れられないと言うのです。これについて平野さん、京都の話は市長も知らない唐突なもので、もし作るなら米軍関係者が100人も来て、住宅もいり、住民の生活が変わるのに、防衛時間が来て、どちらを向いて仕事をしているのか。辺野古も札束による分断作戦。仲居真氏、同意したら椅子を投げ出すし、建設など出来ないのに、事務的な作業をしたら不信感を住民に与える、どちらも対米隷属と平野さん言われました。お金が出ると気持ちはゆれ、分断。しかし県として埋め立ては出せず、漁協の同意があってもダメ、沖縄の環境評価の途中であり、これを今やるのはおかしいのです。
米兵の沖縄での裁判員裁判が始まり、女性への暴行容疑、去年10月の犯行で、一人は金も取っており、被告の弁護人はグァムに行くのでつかまらないと思っていたのです。
緊急経済対策、参院で可決です。野党が多数なのに1票差で可決であり、補正予算はリーマンショック後に続く過去2番目。安倍総理、デフレ脱却と言います。平野さん、安倍政権の支持率は高く、議会制民主主義で政府をチェックする兆しが見えた。予算委で否決され、民主、みんな、生活、社民は公共事業のバラマキを批判して、これが一つの方向性を示す。民主は消費増税を決めたが、年金を消費税ではなく、埋蔵金を使おうとなり、修正案を出して、安倍政権のバラマキに野党が共闘して、平野さん注目された。公共事業のバラマキが4.7兆、人の通らない道路にも復活があったのです。安倍総理、成長戦略というのに、今の自民は族議員がうごめき、派閥も復活、原発に変わるエネルギーも進展していないのです。
経済、安倍政権の経済に期待して東証が上がっていたのに、株安+円高になり、イタリアの総選挙、ヨーロッパの債務危機の再燃があり、ニューヨークも値下がりなのです。イタリア、財政再建路線を、下院は中道左派が緊縮財政で過半数を取り、しかし上院は中道右派が伸びて左派は過半数を取れず、ヨーロッパの危機再燃で、平野さん、きのうの上げを帳消し。為替による経済浮揚は困難。イタリア、緊縮疲れで、ベルルスコーニ氏のイタリア国民がバラマキに飛びつき、ヨーロッパの通貨不安にはすぐにはならないものの、日本も国債を発行して将来にツケを残しており、自民も足を見て欲しいと言われました。イタリアで起きているのは他人事ではなく、日本にも降りかかるものなのです。
和歌山で中学1年の生徒が自殺を図り寝たきりであり、学校はいじめを確認しているものの、父親は納得できる内容を聞かせてくれとしています。滋賀のいじめ自殺、校長に懲戒処分です。
大阪市の教育委、4月から全ての小中学で土曜授業の再開です。月1回の実施を検討中で、冬休みも短縮されるのです。
今日の夜ラジニュースと、ネットワーク1・17でした。