小出先生 ラジオフォーラム2013/3/9のお話(劣化ウランは濃縮で出て、戦争に使われる、原発のため先住民が悲惨)+今井紀明さんのイラク人質バッシングのお話
永岡です、ラジオフォーラム、今週はジャーナリストの西谷文和さんの司会で放送されました。今日は震災2年の京都でのイベントに行き、辛淑玉さんのお話を聞いてきました。帰ってから、今日は9時からラヂオきしわだを聞きました。初回はこの放送局にアクセスが集中しましたが、今回はスムーズに聞けました。
また、この番組、各地のコミュニティFMで話題になっており、鹿児島の局ではHPに話題沸騰とあり、テレビで一時視聴率に対して視聴質という言葉が出ましたが、この番組、視聴質がかなり高い模様です。
大阪から、世界が見えてくるが今日のテーマ、10年前はイラク戦争の始まった日です。西谷さん、バクダッド空爆をハラハラして見て、この戦争は嘘で始まり、大量破壊兵器はなし、フセインはアルカイダと関係なし(両者は水と油、現地では常識、しかしアメリカ、日本は遠くて知らなかった)なのに、繋がっているとブッシュが嘘をついた、裏に石油があった。嘘で始まった戦争で米兵5000人以上、イラクでは下手したら100万以上殺され、その上小泉氏は自衛隊を派兵したのです。
ゲストはNPO法人DXP共同代表の今井紀明さん、イラク戦争時に武装勢力に拘束された経験をお持ちの方です。今井さんは高校を出てイラクに行き、ファルージャで拘束され、世間から「自己責任」と叩かれた3人の一人です。あのバッシングはなにか、今検証するのです。今井さん、当時18歳の高校生、9日拘束され、最初はアメリカのスパイと言われてナイフを突きつけられ、しかし人道支援と分かり、3日目以降対応がよくなり、タンドリーチキンももらったのです。
ニュースのたね、今井さんに、10年前、どんな気持ちでイラク戦争を見ていたかについて、無力感に取り付かれ、イラクの子供たちを何とかしたかったのに戦争になってしまったのです。9・11が平和運動のきっかけで、ベトナム戦争の写真、石川文洋さんの写真も見て、ベトナムの枯葉剤→劣化ウラン弾につながり、しかし戦争が始まった。両者は似ており、ベトナムの経験から、何とか戦争を止めたかった。戦争は高校2年の春休み、1年後、高校を出てイラクに行き、同世代に伝えたい。同世代が社会問題に目を向けておらず、行って伝えたかったのです。高遠さんと出会い、路上の子供を支援され、それについていったのです。
それで、不安と使命感の中ヨルダンに行き、高遠さんと合流、郡山さんとも合流し、3人でタクシーに乗り、アリババ街道を行き、砂漠の中で、一本道、ユーフラテス川、砂漠が緑になり(川はすごい)、ファルージャ手前でガソリンスタンドに寄り、迂回ルートに入った。つかまったのはガソリンスタンド、給油しようとして、目の前にロケットランチャーを持った兵士がいて、サブマシンを持った兵士もいて、アラビア語で脇に来いとなり、捕まったのです。
拘束したのはファルージャの自警団らしく、後々の事件ではアルカイダ系であるが、今井さんは、真相は不明と言われました。
拘束されて9日、時を過ごして、その時西谷さんバクダッドにいて、人道支援者は拘束すべきでないと言っていたのです。が、そんなニュースは今井さんの関係外、8日目に家族がアルジャジーラに出て、人質の意識はなかったのです。自衛隊撤退という要求も知らない、しかし、当時、小泉氏がアルジャジーラに出て、犯人はテロリスト、テロに屈しない、自衛隊は撤退しないといい、西谷さんに、アメリカがファルージャを空爆するから立ち上がったレジスタンスと現地の人は怒り、そして解放された。バクダッドの大使館に行き、今井さんが「自己責任」を聞いたのは帰国後なのです(この経緯、今日初めて聞きました)。今井さん、10年はあっという間であり、ファルージャまで行き、バクダッドは大使館にしか行けず、帰国せざるを得なかった、もう一回行きたいが、今の子供たちを懸念するのです。
小出裕章ジャーナル、劣化ウランのお話です。小出先生のお電話でのお話です。
ズバリ、劣化ウランについて、ウランに2種類あり、核分裂するウラン235と、分裂しない使い道のない238、前者は0.7%しかない、「99.3%は役立たずのウラン」なのです。原爆、原発には235のみを濃縮しないといけないが、すると235の少ないウランが残り、それが劣化ウラン=人体にもちろん危険。235と238はともに放射能を持ち危険なのです。
地下からウランを掘り、その後の「原発、原爆にも濃縮は要る」のです。広島原爆は235を90%以上濃縮。原発では4~5%なのです。同じ作業で、235のみの濃縮が要るのです。
リスナーの質問、劣化ウランは核のゴミであり、日本の原発のための劣化ウランがイラクで使われているかについて、原理的にもちろん使われている。「アメリカなどで濃縮してもらい、それが戦争の材料に多分なっている」、日本のウランもアメリカで濃縮=「日本の電気のためのウランがイラクで使われている」のです。
戦争と原発は初めからつながっており、ウランを燃料、核分裂は同じ、軍事用か、エネルギーか、なのです。
ウランを掘り出すことに問題があり、ウランは放射能を持つ=掘り出しただけで被害。西谷さん、モンゴルのウラン鉱山を見て、地域にも被害が出る。ウランの出るのは、アメリカもオーストラリアも先住民の地で、先住民が被曝+ゴミを投棄されるのです。インドに小出先生行かれて、カースト制度にも入れないアンタッチャブル、それにすら入れない人がウランの被害を受けているのです。
モンゴルも少数民族のところに出るのです。
オートラリアのウラン、アメリカで濃縮され、使い道のないゴミをアメリカは敵国に打ち込んで捨てているのです。こんなものを戦争に使うのはアカンと国際社会が動かないが、小出先生の見解では、国際社会=アメリカを中心とした強い国、国際社会に戦争を止められる道理はないのです。
今日、昼に辛淑玉さんの、福島のお話を聞いて、そして今小出先生のお話を聞いて、キーボードを叩く手も怒りに震えました。
話のたね、西谷さん、9・11がなければまだ公務員をされていたと言われました。今井さんも9・11は始まり、1ヶ月で空爆になった。ビンラディンがアフガンにいると空爆になった、子供が殺された。その今井さんへのバッシング、帰国して、「自己責任」と叩かれ、実家にも批判の手紙が数百通。装甲車が自宅前にないとまもれない、顔が知られすぎて、誤った情報、自作自演とか、テレビのニュースでも流され、こんな奴を助けたのは税金の無駄と、街で殴られたこともあるのです。クソガキとさえ言われ、励ましすらきつかったのです。
パウエル長官が日本にも素晴らしい若者がいるといって納まり、日本は何でも外圧で収まるのです(泣)。こういう雰囲気を作られるのは、これで今井さん鍛えられたが、応援の言葉もきつかったのです。集団リンチで、その後イギリスに行かれて、日本にいられなかった(19歳)、ケンブリッジで語学学校に行きつつ、そこの日本人にもいろいろ言われて、イギリスも1年で帰り、批判した人に会い、自分を取り戻していったのです。批判した人が後から謝ったからついて、記録したブログが炎上。しかし、電話番号を公開し、罵声もあったが、9割は励ましであったのです。こういう事件があると、日本だと叩かれる。そこから今井さん2006年に大学に入り、大分の大学、そこを出て大阪の商社に入った。その際はたまに人質のことを言われた程度です。2年間働き(輸入系)、日本の子供たちのために仕事をしたくて、NPOの仕事を始めた。通信制高校は学校に行かなくても単位が取れる。不登校、中退者が入り、昔は勤労学生、今は生徒が増え、しかし2人に1人は就職も進化せくもせず、通信制高校のために活動して、喋れない子供もいたが、海外に行く、動ける子供が増えてきたのです。数が増えるのは、1回ドロップアウトしたためで、19万人の7割がドロップアウト、4割が不登校。いじめ、発達傷害のためです。その子供たちに、社会人が50人ボランティアでいて、授業して、挫折体験を語り、同じ人がついて信頼関係を作っているのです。今井さん、バッシングされ、不登校の子供たちも同じ、サポートするのです。自殺する人もいて、命をつないでいるのです。
イラク戦争10年、イラク戦争への思いは、今井さん、紛争を減らしたい。起こった現実は変わらないが、坑道が大切なのです。で、ここで1曲、一青窈(ひとと・よう)のハナミズキが放送されました。9・11を扱い、争いのない世界にしたいとした曲なのです。1912年に東京からアメリカに桜を送り、愛する人が100年続くようにとの、ピースソングなのです。違いを認め合って、仲良く生きて行きたいのです。
ラジオのたね、JIMネットの佐藤真紀さんの、劣化ウラン弾と子供たちの白血病のお話がありました。イラク戦争10年、日本とイラクの架け橋、イラクへの医療ネットワークの佐藤さん、劣化ウランで子供たちが病気になり、子供たちを救うための活動です。佐藤さん、お電話でのお話で、JIMネットの活動、湾岸、イラク戦争で放射能汚染があり、戦争で病院も破壊され、新しい政権が医療を作れていないのです。シリアの内戦もあり、イラクは大変で、病院に薬がない。10年近い活動、毎月100万円ほどのお金を集めて病院に届けて、アルビル、クルド人のところにも届けて、毎月400万円お金を届ける。ガンの薬は高く、100万円でもあまり買えないのです(泣)。
今井さんも佐藤さんと知り合いで、高校時代に佐藤さんを札幌に呼ばれたのです。アルビルが拠点、治安、仕事はあり、しかしアンバールは悲惨、病院がなく、遠くに行かないといけないのです。ファルージャ、子供のガンが多く、戦争前になく、イラク戦争、劣化ウラン弾+化学兵器、何を使っているか分からない(銃弾=重金属=有害→地下水汚染)。医者が調査しないといけない。WHOがレポートを出すものの、それを見てからです。代表はお医者さんの鎌田實さん、たね蒔きの存続運動の呼びかけ人にも関られました。
佐藤さん、イラク戦争10年で、今年何をしたいか、子供の書いたものを本にして、イラクから日本の友達へ、子供の未来社の本から出しました。子供たちの絵、日比谷で3月13日までやっています(ギャラリー日比谷)。これで検索したら、楽天で手に入ります(1785円)。
今井さん、望むのは、NPOの代表であり、社会問題があり、日本に希望がなく閉塞感があり、しかしどんなことも僕たちが同じで、子供たちのために社会を作る側になる。10~20代でも、60~70代でも全体が社会を作り、未来を作る必要がある。社会に若者が積極的に入り、希望を作るべきと言われました。でも、今井さんこれから日本を背負う世代で、みんなでやりたいと言われました。暗いニュースばかりですが、高校生たち、動き始めているのです。アート展、海外に行くのです。アフリカへ行って井戸を掘る、そのために英語を勉強する、偏差値輪切りではないものがいるのです。何の能力もないと卑下してはいけない、共に展望を探るべきなのです。
この番組を聴くと、ある時は司会者やゲストと共に怒り、そして共感し、深い感銘が残ります。今回は今井さんや、高遠さん、郡山さんを叩いた日本人の姿に、深い絶望を覚えました(私は2005年に神戸で郡山さんのお話を直接聞きました)。それは福島を見捨てようとしている政府と東電に加担する日本人にも私には重なって見えました。
来週は石井彰さんの司会で「メディアが見えてくる」です。今週も、ラジオフォーラムをお送りいたしました。
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