TPP交渉ウォッチ vol.3 米国企業とともに知財保護を訴える日本の製薬企業

TPP交渉ウォッチ vol.3 米国企業とともに知財保護を訴える日本の製薬企業

以下、http://uchidashoko.blogspot.jp/2013/03/tppvol3.html より

第16回TPP交渉会合の場に参加している。すでに3月6日に行なわれたステークホルダー
会議については簡単に報告したが、今回はもう少し広く企業側の動きなどを紹介したい

(中略)

すでに日本企業は間接的にではあるが、米国企業と一体となり、TPP交渉において各国
交渉担当官に、知財の保護、つまり自社の利益を守るように要求しているのである。ご
存じの方も多いと思うが、米国では国会議員ですら交渉中のテキストを見ることができ
ないにもかかわらず、「アドバイザー」として約600の企業は、テキストに自由にアク
セスできる。当然医薬品企業のうち大手のいくつかは、この600社の中に含まれるので
、すでに交渉中のテキストを見ているだろう。あくまで仮定だが、さらにそれが米国研
究製薬工業協会の中で日本の医薬品企業の手にもわたっていてもまったくおかしくない
。TPPのような秘密裡の交渉においては、テキストを見ること、入手することが「勝者
」の証だ。内容を知らずに交渉を自らの有利に運ぶことはできない。日本の財界は実は
在米企業を通じて、すでにテキストを手にしているのではないか、という懸念がぬぐえ
ない。日本での大きな反対の声があるにもかかわらず、日本の財界がTPP参加を一心不
乱に進めようとする根拠はここにあるのではないだろうか。

そして重要なことは、TPP交渉では、この知財分野がもっとも難航している交渉分野だ
ということだ。自国の主張をあくまで通そうとする米国と、その他の国が対立している
。今回の交渉でも、知財分野の交渉はもっとも多くの日程が割かれ、現在も交渉が進ん
でいる。何人かの交渉官に尋ねてみても、「知財分野は本当に難儀で頭が痛い」という
本音の声を聞くことができた。

(後略)

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