安倍政権が目指す集団的自衛権の行使容認について、オバマ米大統領日米首脳会談で「歓迎」を表明した。官邸は米国のお墨付きを得たとして、行使容認に反対の姿勢を崩さない公明党の説得に自信を深める。公明は「関係ない」と平静を装うが、追い詰められていく焦りもにじむ。

 

安倍晋三首相は24日の首脳会談で、集団的自衛権の行使容認について、首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)で議論していることなどを説明。オバマ米大統領は「歓迎し、支持する」と表明した。米政府は、これまでもヘーゲル国防長官らが、「歓迎」の意を表しており、オバマ大統領の発言は従来の米国の立場を改めて示したものだ。

だが、大統領じきじきの発言だけに、外務省幹部は「これ以上ないくらいの内容だ」と評価。自民党の国防族議員の一人も「慎重派は『米国は本当は行使容認を求めていない』と批判していたが、これでおさまる」と喜んだ。

安倍政権は安保法制懇の報告書を大型連休明けに受け取り、今国会中にも行使容認のための憲法解釈の変更を閣議決定する、というスケジュールを描く。公明党が行使容認に反対する中、政権内には、オバマ大統領の発言が公明党への大きな圧力になるとの期待が膨らむ。

一方、公明党には焦りがみえる。党幹部は24日、大統領の発言に「それがどうしたの? 日本のことは日本で決めるのだから関係ない」と強がった。山口那津男代表も24日夕、国会内で記者団に「これまでの米国の姿勢を言ったということだ。我々は、国民の理解を得ながら議論を進めていく」と淡々と語った。

それでも、公明党を取り巻く環境は厳しさを増す。

当初、連携を模索した自民党内の慎重派は、政権が持ち出してきた集団的自衛権の「限定容認論」であっという間に収束。さらに、野党の日本維新の会みんなの党が行使容認に賛成しており、公明は孤立感を深める。また、山口氏はかつて「政策的な違いだけで(連立)離脱は、到底考えられない」と発言しており、連立離脱というカードもちらつかせられないのが実情だ。

山口氏はオバマ大統領が来日した23日夜のBS11の番組で「憲法の制定権者は国民。政府の解釈変更は、国民に何も聞かないで一方的にやることになる。憲法の精神にもとる」と安倍政権の進め方を批判した。しかし、党幹部は「大統領の発言が世論にどういう変化を与えるのか……」と語り、集団的自衛権の行使容認に反対の世論に頼るしかない、苦しい胸の内を明かす。(園田耕司、岡村夏樹)

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コメント:米国が日本の戦争加担を望むのは当然。日本は日本の伝統・敗戦侵略の反省・悲願の(平)和を自ら生きる決意、世界に広める使命を全うするのが当然。