小沢一郎氏「復活のノロシ」 地方に安倍降ろしのうねり拡大

 あまり報道されなかったが、今月10日、岩手県で注目すべき選挙結果が出た。世界遺産として知られる平泉町の町長選で、自民党系の現職が負けたのである。地方からノロシが上がっている“反安倍”のうねりは確実に広がっている。苦杯を喫したのは現職の菅原正義氏(60)。挑んだのは1988年の町議選で初当選、これまで町議を7期務めた青木幸保氏(60)だ。事前の調査では菅原氏は20~40代の若い世代に支持され、青木氏の支持者には50歳以上の高齢者が多かった。

「菅原氏の決起集会には自民党関係者のほか、県の建設業協会会長などが駆けつけました。一方、青木氏には民主、社民、連合がついた。菅原氏が進める体育館の建設を“町民の意向をくんでいない”と追及し、その独断ぶりを批判したのです。彼に共感する町民が地元に強い組織をつくったほか、もともと青木氏と縁が深い小沢一郎・生活の党代表の事務所も応援に乗り出した。中央政界の安倍vs野党連合のミニチュア版で、右傾化を懸念する年輩の有権者が青木氏と小沢氏を評価したともいえます」(県議会関係者)。

 小沢氏といえば、今年1月におひざ元の花巻市長選で苦杯をなめさせられたことが記憶に新しい。無所属新人の会社役員・上田東一氏が、小沢氏に近い現職の大石満雄氏を下して当選した。このときは「小沢一郎も終わった」と言われたものだが、今回は逆転した。「この7カ月間で、有権者の意識は大きく変わりました。安倍首相がなし崩し的に閣議決定した集団的自衛権を危険視する声が沸き起こっている。これは世論調査でも明らかですが、岩手の有権者も同じ傾向です」(地元のジャーナリスト)

地方では10月に福島県知事選、11月には沖縄県知事選が実施される。平泉は人口約8000人の小さな町だが、今回の選挙結果は大きな一歩になるかもしれない。

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