国富300兆円献上 郵政3社上場は売国政策のトドメになる

 日本郵政グループが、持ち株会社の日本郵政と傘下の金融2社(ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)の株式を来年9月をメドに同時上場する方針を固めた。大マスコミは「上場時の時価総額が7兆円を超えた98年のNTTドコモに匹敵する大型上場」と歓迎ムードだが、冗談じゃない。同時上場は安倍政権の「売国政策」の一環で、300兆円近い日本の富を米国に献上するも同然である。

ゆうちょは貯金残高177兆円を誇る日本最大の金融機関だ。かんぽの総資産85兆8000億円も日本の保険業界でトップである。2社の上場が実現すれば、総額300兆円近い「郵政マネー」が、丸ごと外資の手に渡ってもおかしくない。

なぜなら持ち株会社の日本郵政の株式は、日本政府が最後まで3分の1強を保有することを法律で義務づけられているが、傘下の金融2社の株式は法の縛りから外れる。民主党政権が法改正するまで、郵政民営化法は〈17年9月末までに金融2社の株式をすべて売却する〉と定めていたほど。米国系の投資ファンドなどが一挙に株式を買い占め、金融2社を手中に収めることは十分に可能である。

「93年ごろから米国は郵政マネーを自国のために利用するプランを立て、虎視眈々と“収奪”を狙ってきました。日本への『年次改革要望書』にも記載し、それを具体化したのが、小泉政権の郵政民営化です。郵政マネーを米国に差し出すことは、日米間の既定路線。安倍政権は先の総選挙での自民大勝の勢いを駆って、民主党政権下で遅れた郵政マネーの米国献上を一気に片づける気でしょう」(経済アナリスト・菊池英博氏)

■ゆうちょとかんぽが抱える大量の国債

実は今年10月1日に、財務省は日本郵政株を上場する際の主幹事証券会社をとっくに決めていた。海外市場にも株を放出する方針で、そのメーン主幹事はゴールドマン・サックスとJPモルガンが担うことも決まっている。

問題は、ゆうちょとかんぽが、巨額の日本国債を抱えていることである。今年9月末時点での両社の国債保有額は計約202兆円を超え、その規模は日銀に次ぐ。

「両社の株式が3割強ほど外資に握られたら、どうするつもりなのか。株主提案で『国債の運用比率を見直せ』と迫られたら、従わざるを得ません。両社が大量保有する国債の買い替えを渋るようになれば、日本の国債調達に一挙に穴があき、価格は暴落、長期金利が急騰する事態を招きかねません。両社の株が米国に渡れば、日本国債は常に暴落リスクにさらされることになるのです」(菊池英博氏)

自衛隊を米国に差し出す集団的自衛権行使容認や日米ガイドラインの再改定、BSEが懸念される米国産牛の輸入規制緩和、米国が目の敵にする軽自動車の優遇税制の見直し――。発足2年で安倍政権は対米隷属路線を加速。日本郵政は米保険会社アフラックとの業務提携を強化し、全国2万カ所の郵便局をがん保険の販売網として進呈した。郵政3社の同時上場は売国政策のトドメとなるのではないか。

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