ネットワーク1・17(2014/12/29)、阪神・淡路大震災20年、災害看護、黒田裕子さんが残したもの、新川和賀子さんの報告

永岡です、第942回ネットワーク1・17、今週も毎日放送アナウンサー千葉猛さんの司会で放送されました。

この番組も阪神・淡路20年です。

今週も阪神・淡路大震災20年特集で、被災者の見守りをされていた黒田裕子さんが73歳で亡くなられ、黒田さんの切り開かれた災害看護について、毎日放送のディレクター新川(にいかわ)和賀子が報告されました。黒田さん、この番組に20回以上出られて、阪神・淡路で注目された災害看護のことです。

震災から全身全霊で被災者を支援された黒田さん、その後の災害でも支援され、黒田さんのことを新川さんの報告で、黒田さんは宝塚の病院で看護婦をまとめる仕事をされ、救護の中で、地震で助かった命が失われ、病院を退職、仮設を24時間体制で見守られ、西神第7仮設(災害史上最大の1800世帯、過半数が高齢者)を支援され、夜中でも不眠不休で支援されました。

何が黒田さんをそうさせたのか、黒田さん、震災の体験で、200人の部下を捨てて、孤独死を防止するため支援され、黒田さんも4時に起きていなかったら死んでいるところで、4時に起きても書斎にいたら死んでおり、6400名の死を無駄にしないため、看護師は他にいる、救助のために活動されたのです。

助かっても、震災関連死、孤独死で死んだら元も子もなく、仮設の方は黒田さんを慕い、仮設のマリア様と呼ばれ、災害看護の分野を切り開き、阪神・淡路で注目され、災害時のニーズ(24時間の救急医療)、日本災害看護学会で先遣隊を作り、大災害ですぐに駆けつけるもので、その場のケアから開始し、3・11もその日のうちに東北に行かれました。

災害で傷ついた人のケア、避難所→仮設で肺炎にならないように、看護師が咳をチェックする、など細やかなことをされて、看護師さんは人間としての力、聞く力を訓練して、避難所でも具合の悪い人を即座に発見してケアし、爪の色もチェックなどあり、日ごろの訓練からのものです。

看護師だからできることで、災害緊急時に普段どおりの看護が出来るか、感染症を防ぎ、心のケア、中長期のケア(アル中、自殺にならないように)が必要で、看護師だけでなく、医師、保健士、ケアマネ、行政と協力し、黒田さん、大学で教えることもされて、広め、伝えていかれたのです。

黒田さん、現場にこだわられ、黒田さんと一緒に活動された小原さん、中長期支援で黒田さんから学び、看護師が学ぶのが、アセスメントで必要で、その背景も理解、予測するのが看護と語られます。

仮設から出て支援は終わりではなく、避難所→仮設→復興住宅でも続き、ボランティアの方も続けられて、須・板宿の復興住宅で、被災者182世帯のうち160人以上が高齢者、半分以上が一人暮らしで、ふれあい喫茶を開いて、210円でお茶とお菓子が食べられて、阪神高齢者・障害者の支援でやっているのです。1日30~40人集まられ、高齢者も、触れ合うことが出来て良かったといわれます。

こういう集まりがないと、他の人の顔を見ることはなく、安否確認も出来て、これがないと、調子が悪いのも分からず、こういう場所は必要なのです。

お年寄りを大切にして、黒田さん、仮設から貢献された方なのです。ふれあい喫茶に、みなさん感謝されました。地域丸ごとの看護で、体の不自由な方もがんばって出てきて、スタッフは2人、いつも来る人が来ないとチェックし、ふれあい喫茶の途中に体調を崩し、救急車を呼んだこともあり、本物のセーフティネットなのです。

黒田さん、全国の被災地を走り回り、神戸でも支援を続けられました。そして、孤独死、震災関連死を予防するため、東日本での宮城・気仙沼で見守りをやり、ラジオ体操、お茶会、訪問をして、チェックポイント、声をかけてから出るまでの時間、表情、食事の模様など、被災者本人も気づかない異変をチェックされ、それを仲間にも伝えられ、阪神・淡路20年の経験です。

神戸で黒田さんを偲ぶ会が行われ、宮城の仮設の自治会長さんも延々来られて、黒田さんのおかけで、日本一住みやすい仮設と言われて、この偲ぶ会、会場に人が入りきれず溢れるほどでした。

黒田さん、傷ついた人の手を取り、どれだけの人の心と体が助けられたか、被災者である前に人間で、ほっとできる場がいる、人間不在にしたら復興しないと言われて、人間らしい生活をするため、最後の一人まで見捨てないと、亡くなる直前まで言われました。

黒田さん、亡くなる1ヶ月前まで気仙沼に行かれて、また震災20年の日に神戸の地下鉄、ポートライナーの早朝運転を要請していたのです。黒田さんのなくなられた今、これをどう引き継ぐかです。以上、新川さんの報告でした。

 

ニュースは河本光正さんの担当でした。

政府は自衛隊の海外派兵をいつでも出来る恒久法の制定を目指し、インド洋の給油やイラクは特別措置法で、これは時間がかかり、恒久法がいるとなり、安倍政権は米軍支援が出来ると、ガイドラインで世界規模に拡大し、禁止されている武器弾薬の提供、空中給油をできるようにし、自衛隊も国会で事後承認とするもので、公明には抵抗もあります。

鳥インフル、山口で確認され、簡易検査で陽性と分かり、宮崎では鶏が処分されました。ウイルス検査をして、異常なしで制限を解除します。

インドネシアでの行方不明機、エアアジアのLCCは、積乱雲に巻き込まれ操縦不能に陥り、海に墜落した可能性があり、インドネシア軍は捜索していますが、見つかっていません。

西アフリカから帰国した男性、エボラは陰性でした。

長野県西部地震で、仮設が完成し、33世帯76人が入居し、雪の対策をした仮設で、最長2年住めます。

 

今週は災害看護のお話で、黒田さん、死ぬのは怖くないが時間が足りないと言われていたそうです、生きていた私たちの姿勢も問われます。ネットワーク1・17、年内の放送は今回が最後で、来年はいよいよ震災20年です。以上、今週のネットワーク1・17でした。

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