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2015年1月23日
■親イスラエル議員を現地本部に派遣
事件発覚後、政府は安倍首相の中東訪問に同行していた中山泰秀・外務副大臣をヨルダンに派遣した。中山副大臣は首都アンマンの日本大使館内の現地対策本部の本部長に就き、情報収集や現地対応の指揮にあたっている。
安倍政権は「迅速な対応を取った」と考えているのだろうが、チョット待てだ。中山副大臣といえば、イスラム国にとって敵国扱いのイスラエルと親密な議員だ。郵政大臣や衆院予算委員長などを歴任した父親の正暉氏を継いで「日本・イスラエル友好議員連盟」に所属。議連の事務局長を務めたこともある。国会議員が各国と友好関係を築くのは構わないが、なぜ、非常時の今、この人選なのか。
「イスラム国の一派は最近、イスラエルでテロ活動を活発化させようとしている。その敵視国とつながりのある人物を本部長に充てるのは理解しがたいですね」
むしろ中山副大臣については、政官接待でボロ儲けの人材派遣会社「パソナ」の代表補佐だった経歴や、携帯電話税の導入に積極的――といった悪評ばかり。本気で人質を救出する気があるのか疑わしい。
■イスラエル国旗バックに安倍首相が会見
「卑劣なテロはいかなる理由でも許されない。断固として非難する」──。事件後、安倍首相はエルサレムで行った緊急会見でこう強調していたが、会見映像を見て驚いた人は多かっただろう。背景に白地に青い六芒星のイスラエル国旗が掲げてあったからだ。
イスラエルは、イスラム世界で敵視されている。そのイスラエルに日本の軍需産業の幹部を引き連れて訪問しただけでなく、国旗の前で戦う姿勢を示したのだ。「イスラム国」だけでなく、イスラム世界全体にケンカを売ったのも同然だろう。
安倍首相の会見は、イスラムの反日感情の火に油を注いだ。
■「身代金は払わない」と期限前に“死刑宣告”
自民党の高村正彦副総裁は21日、記者団に対して「日本政府が人道支援をやめるのは論外だし、身代金を払うこともできない」と言い切った。仮に“本音”はそうであっても、政権与党の副総裁が軽々に発言して大丈夫か。「イスラム国」はITを駆使し、常に情報を集めている集団だ。タイムリミットの「72時間」前のこの発言をすでにキャッチしている可能性が高い。
「人質2人にとっては日本政府から早々に『死刑宣告』されたようなものです。欧州で今回と同様のケースが起きた場合、政治家は慎重に発言し、水面下で交渉するのが一般的です。日本は、04年にイラクで日本人旅行者の香田証生さんが殺害された時も、身代金の交渉をすぐに突っぱねた。政府の対応は、あの時から何も変わっていないし、何も学んでいません」(志葉玲氏)
こんな無能政府に命は預けられない。
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