小出先生 ラジオフォーラム2015/2/28のお話(IAEAは核保有国のエゴのための組織)&ジャーナリストの危険地帯取材はどうあるべきか、志葉玲さんのお話

永岡です、第112回ラジオフォーラム、今週はジャーナリストの石丸次郎さんの司会で放送されました。今週もFMharoと三角山放送局を聞いて、三角山放送局で、退官された小出先生の話をぜひ聞いて欲しいとのコメントがありました。

1~2月、暗澹たる事件が続き、フランスの新聞襲撃、そしてイスラム国日本人人質殺害事件、シリア、イラクで何十人殺されています。テロという文字をメディアで見ない日はないほどです。テロがなぜ起こり、現場はどうなのか、これを取材する人間がいるから、分かるのです。

今週のテーマはイスラム国日本人人質事件関係、イラク戦争、パレスチナ、福島原発の取材もされたジャーナリストの志葉玲さんが、危険地帯取材のことを語られました。パレスチナはこの10年取材され、これがテーマです。

前半のお話、後藤さん事件について志葉さんは衝撃で、ジャーナリストが拘束されるのは珍しくなく、しかし劇場的+殺害は日本人に衝撃を与えたと言われました。後藤さん、シリアで拘束され、アサド政権と内戦状態→難民流出で、イスラム国が台頭し、支配し、イラク取材より、拘束・誘拐の危険性は、日本人人質事件は2004年にもあり、3人のボランティアが拘束され、その後ファルージャに志葉さん行かれて、当時は現地の人は、米軍占領に抵抗して、日本人の話は通じて、現地の指導者へのインタビューも出来た。

現地で影響の大きい人の仲介もあったためで、しかし外国人ジャーナリストが目の前で拘束されるのもあったのです。

誘拐、拉致の危険はイラク戦争後続き、しかしなぜジャーナリストは危険地帯に行くかであり、政府に迷惑をかけるという声もあるのですが、志葉さんはパレスチナ・ガザ(2000人殺された)に行ったのは、現地に知り合いがあり、そしてアメリカ・イギリスなどからジャーナリストがガザに行き、報道することで、イスラエルが虐殺したのを、撤退させたのは報道の力で、ジャーナリストが入り、イスラエルのガザ攻撃を抑えられた。

報道により助かる命もあり、現地のガザで、ジャーナリストの宿泊するホテルに滞在され、ホテルにいるジャーナリストは、自国の大使館に、イスラエルに攻撃させるなと言ったものの、近くへの空爆はあり、ガラスは割れた。

なぜ、危険地帯に行くのか、自分の身は自分で守り、安全対策は、重要なのは、現地で信頼できるパートナーのレベルが重要で、現地のことは現地の人が一番知り、その人に従うべきで、しかし、なぜ危険地帯も取材するのかを問われたら、日本の国の政策もあるが、世界の戦争に日本も関係し、イスラエル軍は民間人も殺し、安倍総理はイスラエルと軍事連携を進めているので、兵器の共同開発もあるが、それの意味は、イスラエルが何をやっているか、日本人は知るべきで、そのため、取材がいるのです。

 

小出裕章ジャーナル、今週の小出先生のお話は、IAEAとは何かなのです。

福島原発の廃炉で、これに向けて日本の取り組みを、IAEAが2月9日に訪日し、世界の技術を結集するというものの、IAEAは国連の機関で本部がウィーン、4000億/年の予算(2012年度)、職員2200人(核査察官250人)いて、その実態、もともと核技術は核兵器から始まり(民生用を最初は想定していない)、原爆をアメリカが作り、世界に拡散し、その中で、核保有5カ国=国連常任理事国=ほかの国に核兵器を絶対持たせない意思。

しかし、アメリカは核開発で大変なお金を使って施設を作ってしまい、大変な負債になり、これの元を取るために、核の平和利用(1953年のアイゼンハワー)の美名の元に、核施設を金儲けのために悪用=世界に原発を売りつけて儲けたいが、核の平和利用とは言っても、核の独占が崩れる(原発保有=核兵器所持)ので、そのため、アメリカがIAEAを作り、つまり(1)原発を世界に売って儲けるが、(2)核兵器をほかの国に持たせないというエゴのために作られた組織なのです。

IAEAは2005年にノーベル平和賞を受賞したが、佐藤栄作氏、イスラエル首相、オバマ氏ももらう「政治的な思惑でもらうもの」で、小出先生はおかしいと思われて、IAEAも原発で儲けて核兵器拡散を防いだ政治的な功績での受賞と小出先生言われました。

IAEAと日本の関係は、250箇所が査察対象、京大原子炉実験所ももちろん対象で、原爆に転用できる高濃縮ウランもあるからで、それが軍事用に転用されないか、頻繁に、外国の査察官が来て、実験所の核物質の量は小出先生も教えられない超機密!で、機密を知る職員が、ちゃんと軍事用にしていないと査察官に見せているのです。

小出先生はいかなる核兵器に反対するものの、世界は公平であるべきで、5カ国のみ核兵器を持っていい理念はおかしく、核を減らすべきだが、世界は不均衡で、アメリカ他の支配が強められ、ところが「核兵器保有国はIAEAの監視対象外!」で(原発は査察対象、軍事関係は査察対象外)、話にならない不公平なのです。これを聞いて、石丸さん驚かれました。

つまり、「IAEAは核兵器保有国のエゴのための組織」で、世界の矛盾の集約がIAEAであり、今のトップは日本人の天野氏です。以上、今週の小出先生のお話でした。やり取り全文は以下にあります。

http://www.rafjp.org/koidejournal/no112/

小出先生は、昨日最終講義をされて、映像もありました。

http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE000000000000007048.shtml

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015022701002101.html

ここで音楽、レーモン・ルフェーヴルの夜間飛行です。これも、ユーチューブにありました。

https://www.youtube.com/watch?v=2w85koKdpYA

 

後半のお話、志葉さんはなぜ危険地帯に行くのか、戦争をとめたいからで、ジャーナリストの命は現地の人の命より重いのか、戦争は一番弱い人が真っ先に殺され、安全なテレビのスタジオで政治家、評論家が語るのではなく、戦場の現地に立つ必要がある。

しかし、この11年間で6人の日本人ジャーナリストが戦場で殺され、中東・アジアで殺され、こういう事件が重なり、後藤さんが殺される場面が晒されて、今日本社会に、ジャーナリストが危険地帯に行くのは迷惑、政府に迷惑をかけているという空気があり、これについて志葉さん、危険と隣りあわせで、日本のジャーナリストが殺された、運命の分かれ道が何であったか、検証すべきなのです。

橋田さん、小川さんの際には志葉さんも現地におられて、当時現地で、橋田さんは車で襲撃され、武装勢力の活発な時間に行ってしまい、時間がなく無理なスケジュールを組んだためで、ミャンマー(ビルマ)で殺された長井さん、ビデオ撮影時に軍に殺され、長井さんを石丸さんも知っておられて、長井さんはミャンマー軍の危険性を知られず、それで、石丸さん、後藤さんに判断ミスがあったと指摘され、志葉さんは、後藤さんは慎重な方で、しかし今回は湯川さんを助けに行き、通常の取材でしない無理をしてしまったと指摘されました。

これで、フリージャーナリストに、世間の批判があり、政府の統制、杉本さんがシリア行きで旅券を取られた件、外務省が行くなというものであり、志葉さんは、外務省は報道の自由は認めない、志葉さんは外務省の退避勧告を何回も受けたが、そんなことをしたら取材にならない。

退避勧告は従うべきものではなく、外務省の注意喚起のはずなのに、政府の命令になったのはおかしい、外務省のお願いで、これはアメリカにも、外国にもあるが、命令ではない。

しかし、後藤さんは外務省の勧告を無視したと世間は批判したが、志葉さん、外務省が旅券を取り上げるのは戦後初のもので、杉本さんの会見を聞いて外国の記者は驚き、アメリカ、イタリア、フランスの記者もこんなことはあり得ないといい、旅券を政府の都合で取り上げることはなく、報道の自由は民主主義の根幹で、これは国民の権利剥奪。旅券は権利で、お上の許可ではない。

ジャーナリストは、個人で勝手にやるのではなく、知る権利のためにやり、警官も危ないからと現場から逃げることはない、ジャーナリストも同じ。杉本さんはシリアの取材を計画され、石丸さん、外商がシリア全体が危ないというのは大雑把と指摘され、外国人の入国の問題ないところもあり、それを制限するのは政府の越権行為。

どこを、何を取材するかを、政府が決めるのはとんでもないと石丸さん指摘され、基準は報道側が考えるべきで、政府の制限はおかしい+メディアにも、朝日がシリアのクルド人勢力地帯の取材をしたことを、読売と産経が誹謗中傷し、メディアの自粛を石丸さん指摘され、志葉さんはメディアの自殺、報道の自由は必要で、現地に行かないと取材できず、こんなことをメディアが批判したらおしまい。

政府の退避勧告で、行くなといわれるのは、おかしいと石丸さん言われました。

 

みんなジャーナル、日本が中東で出来ることは何か、前朝日新聞中東アフリカ総局長でフリージャーナリストの川上泰徳さんのお話がありました。

危険地帯とは中東で、中東での日本の役割、川上さんは20年以上中東を取材されています。イスラム国の処刑に日本人も衝撃を受け、イスラム国が跋扈した原因は、イラクとシリアの政治的混乱で、アルカイダの流れを汲むが、アフガンなど政治が混乱しているところで台頭し、アメリカの勝手な戦争で、イラク・アルカイダが入り、内戦が続き、イラクのアルカイダが、イスラム国になり、内戦・混乱により起きたこと。

アメリカのイラク戦争が原因で、武力で体制を倒したら混乱になり、アメリカの占領がイラク国民の支持を得られず、拷問などしてイラク人の反発をシーア派、スンニ派からも受けて、その背景でイスラム国が膨張した。

中東で、アラブの春があり、しかしより不安定化して、安倍総理はテロと戦うとぶち上げたが、日本が中東のためにできることは、混乱の中でイスラム国が伸び、入る若者は希望がなく、中東は強権体制で、腐敗し、政治家、裁判官も腐敗し、経済界もそれで、大学で勉強しても、職がない格差があり、これがイスラム国を支えている。

安倍総理のテロとの戦いは、混乱に日本が加担することで、日本人がテロにあう可能性、現地はイスラム国を評価しないものの、欧米が中東を植民地にしたツケで、日本が欧米の支援をするのは、現地は求めず、社会、経済の支援で、中東の未来のために尽くすべきで、格差のない社会を作るべき。

中東の情勢は、世界の未来がかかっているのです。以上、川上さんのお話でした。

 

今週はジャーナリストの危険地帯取材で、命がけでなぜ取材するかと石丸さんも聞かれるが、命はかけないが、人生はかけると言われて、志葉さんも、自分の生き方として曲げられないが、安全を考え、命がけではないと言われて、しかし、ジャーナリストへの世間の目は厳しくなっています。以上、今週のラジオフォーラムでした。

 

 

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