6党が参加し、今国会初の討論があった7日の衆院憲法審査会。現行憲法の制定過程などをめぐる議論からは、各党の「憲法観」の違いが鮮明になった。緊急事態条項の必要性に賛意や理解を示す党は多い半面、改正をにらんだ議論の進め方では意見が分かれた。

■自民「GHQが草案」/民主「日本人も関与」

審査会の議論が最も白熱したのは、現行憲法の制定過程についてだった。

民主党は、憲法が占領下にGHQ(連合国軍総司令部)の関与で誕生したことについて、日本人も制定に関わっているとして、制定過程を理由にした憲法改正に否定的な立場を示した。

同党の長妻昭氏は「GHQ案は(日本の)在野の憲法学者による憲法研究会の案をかなり参照し、(現行憲法を議論した戦後の)帝国議会で、多くの修正を経た」とし、一方的な「押しつけ」ではなかったと述べた。武正公一氏も「『押しつけ憲法論』について、各党の考え方も確認し、議論を進めていく」と語り、各党の憲法観から議論すべきだと訴えた。

公明党斉藤鉄夫氏は、現行憲法について「日本の復興と平和に大きく貢献した」と評価。共産党赤嶺政賢氏も「戦後日本の出発点だ」とした。

これに対し自民党は、GHQが制定に関わったことを踏まえ、日本人の手で改正すべきだとした。

同党の山下貴司氏は「GHQが草案を作成したという歴史的事実は憲法学の『いろは』だ」と反発。山田賢司氏も制定過程を強調した上で、「1952年にサンフランシスコ講和条約が発効し主権が回復した時、日本人自身が憲法をもう一度作り直さないといけなかったが、怠ってきた」と述べた。

「押しつけ憲法論」は改憲派が長年、改正理由に掲げてきた。次世代の党園田博之氏も「現行憲法は国民がつくっていないので自主憲法制定を」と訴えた。

安倍晋三首相もかつて「GHQの憲法も国際法もまったくの素人がたった8日間で作り上げた代物」と発言している。簡単に決着がつく見通しはないが、7日の審査会では自民からも「『押しつけか』という議論で、憲法改正の議論をしてはいけない。国民が離れる」(後藤田正純氏)との意見も出た。

■緊急事態条項は5党一致

一方、大災害時の国会議員の任期延長などを定める「緊急事態条項」の必要性については、各党の意見がおおむね一致した。

自民の船田元氏が最優先課題として議論するよう提案。民主の武正氏は「国家緊急権を憲法に明示」する必要性に言及した。憲法審査会に議席数に応じて出席資格が与えられている6党のうち、共産以外が一定の理解を示した。

自民は、各党の理解が得やすい項目から改正し、次に9条改正をめざす「2段階戦略」を念頭に置いている。しかし、野党からは、改正ありきで審議を進めることに反発の声も出た。

共産の赤嶺氏は「改憲のための憲法審査会は動かす必要はない」と、憲法審査会を開くこと自体に反対した。民主は具体的な改正項目について議論する前に、各党の憲法観を議論することを提案した。自民は緊急事態条項の参考人聴取を行うため、次の審査会を21日に開くよう求めたが、民主などは拒否している。

渡辺哲哉)

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コメント:「依法、無依人」が真理であり、是は是・非は非であり、誰がは問題ではない。実際憲法制定時国民の圧倒的多数が賛成であったし、以来70年賛成が国民多数が賛成であり、壊憲派も手を出せなかったのであり、今もって正面から無理だから、様々な憲法違反によって壊憲を狙っている。