-
2015年5月21日
三上監督は琉球朝日放送に19年務めたディレクター。局員だった2013年に製作したオスプレイ配備に反対する住民たちを追った映画「標的の村」で数々の賞を受賞している。
「『戦場ぬ止み』というタイトルは、沖縄は70年間戦場にされてしまったが、もうとどめを刺して終わらせるんだ、という意味です。しかし、それだけではなく、日本の戦争の息の根を止める、安倍政権の軍事国家に進んでいく道のりをやめさせる、ということでもあるのです。『14、15年に戦争する国になりかけたけれど、沖縄からの運動で踏みとどまったんだよね』って、10年後、20年後に言われるような闘いにしないといけないと思います」
一方で映画では、反対派だけでなく、政府に雇われて警戒船を出す漁師や同じく沖縄県民である警官なども人間的に描かれている。
「これまでの基地は、米軍に無理やり土地を取られたもの。容認派と言われる人たちを『お金が欲しかったんでしょ』と決めつけるが、みな脅されて、折り合いを付けてきたのです。ただ、今度の辺野古の新基地は、無理やりではなく、初めて日本の税金でつくるんです。そんなことさせてはいけないという思いはみな強い。米軍基地は人を殺しに行くための出撃基地なんですよ」
■「沖縄県民は何度でも民意を見せ続ける」
そして、昨年の知事選を前に、辺野古反対の機運は臨界点を超えた。
知事選と衆院選で2度も「基地NO」の民意は示された。だが、安倍政権は全く意に介さない。
「こんなに民意を示しても国策が止まらない。でも、国策を止めてくれるのは誰かといったら国民のみなさんだと思います。今まで沖縄のことをあまり考えたことはなかったけれど、『何が起きているのか』と関心を持ってくれている人に広く見てもらいたい。そして、それを投票行動に結びつけて欲しい。いま、沖縄の民意は黙殺されているけれど、それでも私たち(県民)は、民主主義国家だから、民意を示す。何度でも、何度でも民意を見せ続ける。それは、政府に対してというより、国民に対してですね。こんなに民意を無視する政府でいいのか、と」
沖縄県民が簡単に政府に屈することはない。安倍官邸はいつまで民意を黙殺し続けるつもりなのか。
最新のニュース記事
- 安全性に懸念のオスプレイ 日本上空は“飛び放題”のカラクリ (5月21日)
- “国会の知恵袋”伝授 安保法制を廃案に追い込む「秘策と戦術」 (5月21日)
- 新国立競技場「開閉式屋根」先送り招いた森会長のズサン計画 (5月21日)
- 「30日間全額返金保証」削除請求を拒むライザップの“商魂” (5月21日)
- 辺野古問題をリアルに…映画「戦場ぬ止み」の監督が語った決意 (5月21日)
- 鳩山元首相が「国賊」ならケリー国務長官や岸田外相はどうなのか (5月21日)
- 15歳が母と祖母刺殺 「5月は子供がキレやすい」と専門家指摘 (5月21日)
- TBS子会社45歳社員逮捕…覚醒剤で失った誰もがうらやむ人生 (5月20日)
- 与党スリ寄りか否か 維新の“命運”握る松野新代表の党首討論 (5月20日)
- 安倍官邸と密約? 橋下徹市長「民間大臣」として入閣プラン (5月20日)
- 新薬の患者負担増額へ 庶民は「ジェネリック薬」しかないのか (5月20日)
- 新築4カ月連続前年比割れ…不動産バブル「崩壊」衝撃データ (5月20日)
最新トピックス
安全性に懸念のオスプレイ 日本上空は“飛び放題”のカラクリ (5月21日)
- “国会の知恵袋”伝授 安保法制を廃案に追い込む「秘策と戦術」 (5月21日)
- 巨人・井端が“パンク寸前” スーパーサブが休みわずか1試合 (5月21日)
- 高田GMが調査明言 投手陣手薄なDeNAが狙う「助っ人」の名前 (5月21日)
- 3ボールが11回も 阪神・藤浪「プロ初完封勝利」は胸張れない (5月21日)
- “指原有利”で過熱 AKB総選挙のカギ握る中国人とファンの親 (5月21日)
- 刑務所慰問のATSUSHIに心配の声「Toshlみたいにならないで」 (5月21日)
- すぐなくなると話題…研ナオコ「新アルバム」品切れ続出の怪 (5月21日)
- 中国人観光客で潤う日本企業 最新“爆買い”スポットはお台場 (5月21日)