永岡です、関西テレビのゆうがたLIVEワンダー、木曜企画のツイキュウで、TPPと医療、特に薬価問題について、ジャーナリストの堤未果さんが詳細な解説をされました。
TPPは大筋合意となり、これで農産品のことが懸念されていますが、堤さんは医療が問題と語られて、これは、日本だと国民皆保険制度があり、ビチビチはこれを守ると言うものの、堤さんの指摘では、これは日本の医療をアメリカ型にするもので、アメリカは何十年も前からこれを日本に要求してきたと言われます。
日本だと初診は3000円ほど、盲腸の手術は20~30万円ですが、アメリカだと初診は2~3万、盲腸は180~440万円もかかり、そして、アメリカでは保険がなく、患者が保険に入っていなかったら、医師が損害を受けるので、治療の前に、患者にどんな保険に入っているかを聞くものです(マイケル・ムーア監督のシッコにも、これが描写されました)。
そして、堤さんが最悪のシナリオとしておられるのが、薬価、薬の価格で、日本だと厚労省が審議会で、患者の負担の少ないように決めていますが、アメリカはここにアメリカの製薬会社も入れさせろと、堤さんのお話だと何十年前から言っており、そして非関税障壁と見なされると、日本の薬価にもアメリカの製薬会社が口出し=薬が大幅値上げになり、その結果、国の負担は激増し、そこで、国は国民に、薬は保険から外すか、それとも患者の負担を増やすかなどの選択を迫るもので、これにより、国民皆保険制度は事実上崩壊する(つまり、金持ちしか診察してもらえない)と堤さん言われます。この、日本の薬価をアメリカにも決めさせろというものは、アメリカがこれまた、何十年も前から言ってきているというもので、皆様には言うまでもなく、これは内政干渉です。
これは、いわゆる自由診療で、今は特別な分野にしか適用されませんが、自由診療が骨折や盲腸にも適用される可能性があると言われるのです。
さらに、皆様ご存知のISDS条項があり、これはもともと先進国と途上国間で、途上国が独裁体制で先進国が被害を受けた時のためのものなのに、ISDS条項を先進国間でやるのは問題で、そしてこれは投資家の利益を守るために相手国を訴えるもので、負けたら莫大な損害&8億円の弁護士費用、そして国民負担になるのです。
しかし、堤さん、TPPは最終的に決めるのは国会で、また日本の国会で承認されていないために、国会で止めることは可能であり、さらにTPPの交渉内容は秘密とされて、それも日本語訳のない英文での内容であり、国民はこの内容を、政府にちゃんと公開させるべきであると、堤さん締めくくられました。
このTPPのこと、ラジオでは西谷さんもお話されましたが、医療のことについては、私も初めて聞くものも多く、こんなものを、非公開でやられたら、国民に死ねと言うのに等しく、第1次産業だけでなく、国民生活も破壊され、絶対に許してはなりません、以上ワンダーの内容でした。