朝日放送ラジオ おはようパーソナリティ道上洋三です、西谷文和さんのイラク報告(2015/11/30)

西谷さん、出発がパリのテロの翌日で、イラク北部、クルド人のところに行き、イラクは12年の戦争で膠着、スレイマニアは安全、キルクークは戦争が日常生活の中にあるというのです。住民は慣れて、キルクークでも街中は安全、大阪だと、豊中は安全、淀川は危険と言うものです。  永岡です、朝日放送ラジオの、おはようパーソナリティ道上洋三です、ジャーナリストの西谷文和さんが帰国されて、イラクの現状について報告されました。パリのテロをイスラム国が起こし、アメリカが空爆、しかしイスラム国は壊滅せず、複雑で、イラクを取材され帰国された西谷さんのお話です。

今回はイラクの内部取材、難民キャンプの取材、イラク北部は寒く、子供たちに支援物資を届けられ、クルド人は山岳民族で、キャンプは山、冬は寒く、物資は取り合いなので、整列させるのが大変で、無秩序に配れば暴動になるので、秩序だって配るのが大変。

クルド人は世界最大の少数民族、遊牧民もあるが今は都会にいて、クルド人はトルコ、シリア、イラクにまたがって存在し、昔はオスマントルコ、第1次大戦でイギリスやフランスに分割され、宗教はスンニ派、アルメニアの方もおられて、そこにイスラム国があり、シリアにはアサド政権=ロシアの支持、反アサドはアメリカが背景、直接にトルコがシリアの反体制派を支援したが、自由シリアへの武器がイスラム国や、アルカイダ系に流れるもので、これは図示しないと分からないものです。

西谷さん、武器が大量に流れ込み、クルドの取材して、ドイツとイタリアが武器を流し、アメリカとフランスは空爆、ドイツとイタリアの武器流出は空爆しない代わり!これで人を殺すもので、簡単に言うと、長く戦争が続くと儲かるものがあり、野球の日本シリーズで阪神が4連勝したら阪神ファンは楽しいが儲からない、4勝3敗が儲かる、こういうもの。

欧米がイスラム国を攻撃し、ロシアもアサドのためにイスラム国を攻撃しても、逆にイスラム国は増えて、民家に隠れるので空爆では一般の人が殺されて、憎しみがニューイスラム国を生む。犠牲者の家族が空爆を恨む+武器+原理=イスラム国として戦い復讐するになり、アルジェリア、チュニジアの若者もイスラム国にネット経由で来る。

日本だと、9・11はビンラディンを殺せばおしまいと思っていたのに戦争はなくならない、国と国との戦争ではなくテロとの戦いは網の目に広がると道上さん言われて、西谷さん、もぐらたたき、一人叩いても、新しいものが出てきて、北風作戦の空爆では何も解説しない。

プーチン氏は、イランのハメイ氏に会い、イランは大統領の上にイスラム教聖職者がいて、ロシアとイランは反アサドとイスラム国を叩くことにした、反アサドは、アラブの春で立ち上がった若者もあり、たくさん殺されて、しかしイスラム国の兵士になれば給料、奥さんがもらえるとなる。

イラク、シリアの難民は、空爆では増えるばかりで、戦争は膠着時に政治的な解決が要り、難民は救われない。

今、パリでCOP21があるが、そんなことをしているばあいかと道上さん言われて(中国やアメリカは脱退)、西谷さん、「戦争が最大の環境破壊」、劣化ウラン弾、枯葉剤が使われて環境を破壊し、「戦争を止めるのが最大の環境対策」と言われました。で、日本はどうすべきか、道上さん、中東へは日本も親日国であると指摘され、西谷さん、結局戦争で町の奪い合いをしていて、これは解決が困難で、アサドを倒したい自由シリアと、反アサドを皆殺しにしたいアサドの思惑があり、国境線を引いて、解説する合意が要り、ボスニアではその合意をしており、分かれて住むしかない、混じると戦争、殺し合いになる。

背景に、戦争が長引くと、戦争で儲けたい勢力の思惑+油田の取り合い(人命のための戦いではない)、イスラム国は1日2,3億の石油の密輸で、油田をどちらが押さえるかで、変わる。最初はサウジ、トルコらがアサドを倒すために市民に武器を渡したのに、今はイスラム国が油田を押さえ密輸。ロシアは一般の人も殺して、悲惨なのです。

戦争が長引くと、軍事産業が儲かり、アメリカやロシアは、シリアの戦争後の覇権をめぐって争っており、シリアにも油田があり、交通の要所で、これは利権であり、これだけ人が死んで、人々の怒りが収まるのに、時間もかかるのです。

国家vsテロの戦いは、フランスのテロ、やったのはフランス国籍なのに、シリアを空爆しており、本来は警察が捜査して、犯人は殺すのではなく裁判にすべきで、しかしオランド氏、戦争だとすぐにシリアを空爆しており、9・11と全く同じ、ブッシュ氏はビンラディン氏を警察に任せず、ショックドクトリン、テロを口実に戦争を進めていると、西谷さんは強調されました。

イスラム国には、フランスからの志願者もあり、イギリスもあり、それくらい、難民で何世代前に行った人があり、フランスのイスラムの人は7%なのに、フランスの刑務所に入っているイスラムの人は70%で、もともと同じ犯罪でも、イスラムの人を捕まえている経過があるのです。

一つ二つの図式で見るのはおかしく、自爆犯がシリアの身元を明かすものを置くのも不自然で(テロリストが自分の身分の分かるものを置くはずがない)、難民がやったと見せたら、欧米が混乱し、イスラム国に入る人が増えると、イスラム国がやった可能性もあるのです。

複雑な構図で、しかしこれを、もつれた糸を解析しないといけないのです。

西谷さん、フランスにも行って取材したく、春~夏の中東取材をしたく、しかし、その間も空爆は続き、西谷さん空爆で飛行機が足止めされ、ミサイル攻撃のために飛行機が止まったと言うのです。西谷さん、中東取材、支援を続けられます、以上、西谷さんの報告でした。

 

 

 

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