熊本では“食料争奪戦” 住民に募る焦りと不満を現地ルポ

  • 2016年4月18日
避難所で不安な日々を送る住民(C)日刊ゲンダイ
避難所で不安な日々を送る住民(C)日刊ゲンダイ

「これまでどんなに大きな台風に直撃されても、繁華街の店が休むことはなかったのに、今回は、どこも店を閉めている。歓楽街から人が消えたのを初めて見ました」(熊本市の40代男性)

今回の大地震について東京のメディアは、震源地である益城町や南阿蘇村の被害を中心に伝えているが、九州で2番目の大きさを誇る歓楽街がある熊本市の被害も想像以上だった。日刊ゲンダイ本紙は「本震」が起きた16日(土)、福岡県から車で現地に向かった――。

◇  ◇  ◇

午後6時半ごろ、多くの犠牲者を出した益城町に着いた。建物はことごとく倒壊。1000人以上の住民が総合体育館に避難していた。大きなトラブルはないそうだが、一日の食料は、炊き出しで配られた塩おにぎり2つだけだという。

食料の“争奪戦”は熊本市内で起きていた。市内を歩き回ったが、ほとんどの店は電気すらついていない。コンビニも閉まっている。夜9時ごろ、ようやく開いているコンビニを見つけたが、食料と水を求めて20人を超す列ができていた。

「この店は夕方にオープンしたのですが、すぐに人が殺到しました。それで、店内に入れるのは2人までと制限された。1時間待ったのですが、『1人、2品まで』などといった制限がなかったため、最初に店に入った人が水や食料品を買い占めてしまったようで、欲しい物は買えませんでした」(30代女性)

住民が慌てているのは、14日の「前震」の後に、まさか「本震」が襲ってくるとは想像もしなかったからだという。「前震」の後も、多くの店が通常通り営業していたので、モノ不足を心配することもなく、食料を買いだめしなかったそうだ。16日の「本震」後、多くの飲食店やコンビニ、スーパーが次々に臨時休業し、慌てているという。

コンビニの前で待つこと10分。待ちきれなかったのだろう、突如、人数制限を無視して客が次々に店の中に入りだした。店内に食料品はなく、あるのは、酒と雑誌ぐらい。わずかに残っていたお菓子を買い求めるため、段ボールで箱買いする人までいた。まさに“戦い”が行われていた。

「熊本市内でも食べ物と水の配給があったようなのですが、役所からの連絡が徹底されていないために知らなかった。いったい、役所はなにをやっているのか」(42歳男性)

住民の不満は強まっている。

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