舛添知事と同罪 自民都連「会議費」3500万円で“美食三昧”

  • 2016年6月2日
たった1日で100万円近く(C)日刊ゲンダイ
たった1日で100万円近く(C)日刊ゲンダイ

 なるほど、平謝りのドケチ知事に引導を渡せないのも納得だ。

舛添都知事の政治資金を巡る一連の公私混同問題について、都議会最大会派の自民党は強い調査権限を持つ「百条委員会」の設置に慎重ムード。それもそのはず、自民党都連(会長・石原伸晃経済再生相)の政治資金の乱脈浪費もケタ外れなのだ。下手に舛添知事を攻めると、天にツバで我が身にはね返り、舛添知事以上のデタラメを批判されると、追及の手を緩めているのは明らかである。

ムチャクチャな支出がボロボロ出てくるのは、政党交付金の受け皿となっている「自由民主党東京都支部連合会」の収支報告書だ。「会議費」名目で、都内の高級フレンチやイタリアン、高級割烹や料亭など名だたる名店の飲食代に充て、美食三昧。14年4月4日にはミシュラン3つ星に輝いたことのある人形町の高級割烹「玄冶店 濱田家」にポンと約52万円を支出。13年2月5日には老舗料亭「つきぢ田村」にナント、約98万円を支払っていた。14年までの3年間、「会議費」名目で高級店につぎ込んだ総額は3500万円を上回る。

舛添知事が千葉の「ホテル三日月」への家族旅行費を政治資金で計上したのも「会議費」名目だった。古巣・自民党のデタラメから多くを学んだに違いない。

■党本部からの交付金6380万円を基金に“積み立て”

政党交付金、つまり国民の血税の扱いも非常識だ。「連合会」の政党交付金使途等報告書を見ると、国政で野党だった12年には、党本部からの交付金の支給額は年間5251万円に過ぎなかったが、与党に返り咲いた途端に急増。13年は1億2820万円、14年には1億8720万円まで膨張した。

よほど使い道に困ったのか、14年末には約6380万円もの交付金を余らせ、「連合会」内に設置した「党勢拡大基金」に丸々全額を積み立てた。都連の担当者は「15年の統一地方選に向けて蓄えた。選挙にはカネがかかる」と説明したが、前回11年の統一地方選の前年に基金に蓄えた交付金は46万円に過ぎない。使い道がないのなら、即刻返すべきだ。

「基金創設は法で認められているとはいえ、余った交付金は国庫返納がスジ。適法だからといって、非常識な行為が許されるわけではない。舛添都知事に悪知恵を授けたのは、つくづく自民党なのだなと思います」(政治資金オンブズマン共同代表で神戸学院大教授の上脇博之氏)

ドケチ知事を生かすも殺すも自民党都連次第だ。民意無視のゆるゆる追及は許されない。

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