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福島原発刑事訴訟支援団 支援団ニュース『青空』第1号発行のお知らせ by limitlesslife
November 2, 2016, 5:35 am
Filed under: 原発訴訟・裁判

 永岡です、福島原発刑事訴訟支援団のニュース「青空」の第1号が来ました、HPに詳細があり、事務局から拡散の許可を得たので、お送りいたします。皆様、ぜひお読みください。

https://shien-dan.org/

 また、イベントのご案内もあり、お送り致します。

告訴人・支援者のみなさま

◆第5回 告訴団総会◆

例年より遅くなってしまいましたが、第5回の総会を、福島県いわき市の労働福祉会館にて行います。また、総会の後には同会場で、支援団主催の被害者集会も開催いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

日時 1127日(日)10:30

場所 いわき市労働福祉会館 3階大会議室1

以下のアドレスより入場券を印刷し、記入してお持ちいただけると助かります。

https://goo.gl/wXAzzD (googleドライブへのリンク)

*印刷ができない場合、当日受付でお名前・ご住所の記入をお願いします。

*告訴団会員以外の方の傍聴も可能です。(議決権はありません)

 

◆一日も早く裁判を! 支援団被害者集会◆

 今年2月に強制起訴となった福島原発刑事事件は、来年の年明けにも初公判が開かれるのでは、という報道もありました。原発事故の被害者の苦しみは、今もなお続いています。一日も早く裁判が開かれることを求め、また、被害の実態を確認するための集会を開催いたします。多くの方のご参加をお待ちしております。

日時 1127日(日)13:3016:00

場所 いわき市労働福祉会館 3階大会議室1(告訴団総会と同じ会場)

内容 団長あいさつ・被害者の証言・弁護士の話・フルート演奏

無料

主催・お問合せ・・・福島原発刑事訴訟支援団

info@shien-dan.org

080-5739-7279

https://shien-dan.org/

 

 青空第1号 内容

 

ふるさとを奪われ、被曝を強制される、このくやしさを消し去ることはできない。

佐藤 和良(福島原発刑事訴訟支援団団長)

 

みなさま、福島原発刑事訴訟支援団に御入会頂き、誠にありがとうございます。

2011年3月11日の福島第一原発事故から57ヶ月が経ちました。しかし、政府の原子力緊急事態宣言は未だに解除されておりません。福島第一原発からは、放射性物質が大気中と海洋に放出され続けています。

 

未曾有の放射能汚染と低線量長期被曝をもたらした事故の原因を究明し、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長ら東京電力旧経営陣3被告の刑事責任を明らかにする裁判が公正に進められるよう、本年1月に福島原発刑事訴訟支援団が発足しました。

 

福島原発刑事訴訟支援団は、この国の法治国家としての中身を問い、真の被害者救済と人間の復興に道を開くために、福島原発事故を顧みない誤った原発推進政策と再稼動をとめるために、たちあがったのです。

 

これまで、検察官の職務を行う指定弁護士は229日付で東京地裁に3被告人の公判請求を行い、314日に弁護人に対し、保管する証拠4000点の一覧表を開示し原則としてすべて開示する旨伝えるとともに、東京地裁に第1回公判期日を早急に開くよう求めました。

 

これを受けて福島原発刑事訴訟支援団は、45日、告訴団、弁護団と連名で、東京地裁に対して、「東電3被告の福島原発刑事裁判について直ちに公判を開くよう」申入れを行い、「公判前整理手続きにおける証拠開示制度は、争点整理と証拠調べを有効かつ効率的に行うという趣旨にあるところ、検察官の職務を行う指定弁護士がすべての証拠を開示する旨を弁護人に伝えた以上、公判前整理手続きを経なくても、被告人、弁護人にとって何ら不利益はないと考える。

 

また、通常の刑事事件では数年にわたる公判前整理手続きが行われるケースもありますが、その多くは証拠開示に関わる攻防です」として、東京地裁が公判前整理手続きを経ることなく、第1回公判期日を指定するよう要請してきました。

 

しかし、東京地方裁判所(大野勝則裁判長)は、427日付で勝俣恒久元会長ら東京電力旧経営幹部3人の刑事裁判について、あろうことか公判前整理手続きを行う決定をしたのです。

 

これに対し、検察官役の指定弁護士は、52日、公判で証明予定の内容を書面で提出して、証明内容を裏付ける証拠の採用を求めましたが、東京地裁・大野勝則裁判長による、公判前整理手続きの決定によって、整理手続きは長引き、裁判開始が遅れることになりました。

 

今なお、多くの人々が福島第一原発事故の深刻かつ甚大な被害に苦しみ、世界の人々が事故の解明を望んでいます。

 

福島原発刑事訴訟支援団は、福島原発被害者の苦境に思い致し、一刻も早く公判を開き、事件の真相に迫って責任を明らかにするよう求めています。

 

福島原発事故を顧みない誤った原発推進政策と再稼動を止め、真の被害者救済に道を開くため、裁判所が一日でも早く公判を開き事件の真相に迫るよう求め、ともに手をつなぎ前進しましょう。

 

201610

 

東電体質は変わらない

人見 やよい(福島原発刑事訴訟支援団役員)

 

私はこんなにも人の悪口を語る人間ではなかったはずだ。しかし事故後、東電批判が止まらない。そして毎月の東電交渉に参加するたび、まとわりついて離れない徒労感…。元の穏やかな性格と静かな日々を返してほしいと思う。

 

2011年にあれほどの大事故を起こした東電は、しばらくの間こそ低姿勢だったものの、5年半経った今では上から目線で無責任な大企業に逆戻りしている。東電交渉では、毎回「名言」が飛び出す。私たちが思ってもいない言葉を投げつけられて、一瞬打ち返すのを忘れるほどだ。

 

トリチウムの健康影響は大したことはない。海に全部流させていただきたい。

汚染水タンクがあると帰還が困難になり、福島の復興は進まない。それでもいいのか?

本当に危険なら説明もするが、安全であるという説明をする必要はない。

よって、市民向け説明会を開くつもりはない。

漁業者が受けるお金の被害は実害だが、放射線の影響は風評だ。

放射線を正しく理解している方は、不安を持っていない。

etc.

放射線の影響は風評被害だけだし、タンク内の汚染水はALPSを通した後で海に流す気満々だし、汚染水放出の了解は漁業者からもらえばいいのであって、市民は知る必要もなければ説明を求める権利もないと、東電はどうやら本気で考えているようなのだ。

こんなにも福島県民を軽視した態度が取れるのも、「事故の責任を問われることはない」「廃炉費用は国民から広く徴収していく」「これからも利益は東電のもの」という甘えた状況にあるからだと思う。

 

私たちはこの裁判に必ず勝ち、東電の罪状を明らかにしなくてはならないと思う。その日まで、「あんたらは加害者だかんない。わかってんのけ」と叫び続けなくちゃいけないのだ。それが私たちの責任だ。

 

原発事故から5年半、今福島で起きていること

武藤 類子(福島原発刑事訴訟支援団副団長)

 

野原に薄紫の野菊が揺れ、小さな鈴を鳴らしたような虫の音が聴こえてきます。

福島は事故から6度目の秋を迎えました。

福島県の中では、復興や安全を宣伝するイベントや事業が盛んに行われ、一見元の暮らしにどんどん戻りつつあるように見えます。しかし、原発事故は未だに収束せず、放射性物質は現存し、新たな問題も生まれています。

 

原発サイトの中では、汚染水の問題が相変わらず深刻なままです。東電が「もうすぐ効果が出る」と言い続けている345億円もの税金を使った凍土壁も、結局全ては凍らずほぼ失敗したとの見方をされています。タンクには大量の汚染水が溜まり続け、除去しきれないトリチウム汚染水については海へ流してしまおうと、それをいかに受け入れさせるか検討する経産省の小委員会が設置されました。

 

除染によって発生した放射性廃棄物は、県内の仮置き場に山積みされ、あるいは自宅の庭や学校の校庭や公園に埋められています。本来、黄色いドラム缶に入れられて厳重に管理されるべきものが、あまりにたくさんあるために管理が杜撰な状態となっています。減容化しても中間貯蔵施設に到底収容できないと考えた環境省は、8000ベクレル/㎏以下の除染土を道路や防潮堤など全国の公共事業に再利用することを考えたのです。環境省は「国民の信頼の醸成が重要だ」と言い、理論武装をすると語っています。

 

避難区域を解除して住民を戻す「帰還政策」が大変な勢いで進められていますが、それに伴い精神的損害賠償や営業補償、避難先の住宅無償支援が打ち切られます。解除されたから、すぐにその地域で元の生活が取り戻されるわけではありません。子どもたちのために避難を続けたい人々は、住まいを確保できるかの瀬戸際で悩み苦しんでいます。

 

子どもたちの甲状腺がんは、疑いを含めて174人となりました。しかし、福島県では、子どもたちや若者に向けた放射能安全キャンペーンが盛んに繰り広げられています。三春町に今年7月に完成した環境創造センターは、福島県と日本原子力研究開発機構と国立環境研究所が運営主体で、人々に対する放射能教育をするための交流棟が設置されています。福島県の小学5年生は、全員この施設を見学することになっています。施設内では放射線が、身近な当たり前にあるものとした展示がされていますが、放射線の健康影響については示されていません。

 

「犯人」経産省が、廃炉・賠償費用を国民に押し付ける

添田 孝史(サイエンスライター)

 

東日本大震災から18年前の199310月、通産省資源エネルギー庁は、原発の津波想定を再チェックするよう各電力会社に指示した。その3か月前に、北海道南西沖地震でまったく想定外の大津波が発生したからだった。

 

当時は、貞観地震(869年)の津波が仙台平野の奥深くまで到達していた証拠が見つかり始めたころだった。この時、きちんと津波想定をやり直していれば、福島第一原発に10m以上の津波が到達する可能性が高いことは容易にわかった。

 

ところが東電は、貞観地震は三陸沖で発生したと決めつけ、福島第一への影響は小さいと報告した。福島沖で起きた可能性も以前から指摘されており、三陸沖だと限定できる科学的な根拠は皆無だった。素人にもわかるずさんな報告書だったがエネ庁は見逃し、さらにご親切なことに、報告書が外部の目で検証されないように、事故が起きるまで非公開にしていた。

 

それ以来、エネ庁や後継の原子力安全・保安院(経済産業省の特別の機関)は、何度も機会がありながら津波対策を改善させることを怠り、福島第一を津波に弱い状態のまま、運転させ続けた。

 

2002年には、土木学会がまとめた津波想定の方法を、中身をよく吟味しないまま保安院は認めてしまう。学会とは名ばかりで実態は電力業界が自分たちに都合よく策定したものだった。既存原発の運転に支障がないよう、安全率を削り、貞観地震も無視していた。

 

2006年には、インドやフランスで起きた原発の浸水事故をうけて、保安院は「我が国の全プラントで対策状況を確認する。必要ならば対策を立てるように指示する。そうでないと「不作為」を問われる可能性がある」と考えていた。ところが2008年度中にまとめる予定だった津波影響評価はなぜか実施されず、保安院は津波対策の先延ばしを繰り返した。

 

東電の監督を怠った保安院、そこを支配していた経産省は、原発事故の主犯格と言えるだろう。その経産省が920日、増え続ける廃炉や賠償の費用、さらに原発全般の廃炉費用を誰が払うか議論する2つの委員会を設置すると発表した。東電や他の電力会社だけでは払いきれない分を、国民に転嫁する仕組みを作るのがねらいらしい。

 

経産省は「福島県の方々が安心し、国民が納得し、昼夜問わず第一線を支え続ける「現場」が気概を持って働ける解を見つけなければなりません」と説明する。世耕弘成経産相は「誰が費用を負担するかは最終的に私が判断したい」と会見で述べた。

 

国民が納得する「解」を、なぜ、あなたたち事故を引き起こした張本人が決めるのか、私には理解できない。国民の負担は必要になるかも知れない。しかしその前に、東電を破綻処理し、株主や銀行に負担を引き受けさせ、東電や経産省の責任も明確にしてからでなければならない。まずはそれからだ。

 

福島原発事故刑事裁判の現段階と今後の展開

海渡 雄一(福島原発告訴団弁護団)

 

検察と政府事故調の隠ぺいは第2の重大事件

 

今年の2月29日に指定弁護士による強制起訴がなされました。

この強制起訴は原子力ムラの情報隠蔽を打ち破った市民の正義が実現したものです。福島原発事故に関してはたくさんの事柄が隠されてきました。この議決の根拠となった東電と国による津波対策の方針転換に関する情報の多くは2011年夏には検察庁と政府事故調の手にあったにもかかわらず、原子力推進の国策を傷つけるような事実は、隠ぺいするしかないと、政府事故調と検察のトップは決断したと思われます。

 

福島原発事故が第1の事件であったとすれば、政府事故調と検察が真実を隠ぺいしたことは第2の事件であったといえます。このことは、福島原発事故そのものに匹敵するほどの、行政と司法と検察をゆるがせる「もう一つ」の福島原発事故真相隠ぺい事件であるといえます。

 

争点は法律論ではなく、事実関係

 

検察審査会の第一次議決の際には、過失責任を巡る具体的危険説と危惧感説の対立構造になると言う見方もあり、通説と異なる法的見解は裁判所には受け入れにくいという見方もされていました。しかし、検察審査会の第二次議決の認定した事実関係を前提とする限り、本件は何も法的には難しい点のない、普通の業務上過失事件であるといえます。

 

裁判では、福島県沖でも大きな津波地震が起きる可能性があるとした政府の地震調査研究推進本部の長期評価にもとづいて対策を取ることが必要だったか(事故の予見可能性)、2008年6月に対策を始めて、対策が完了できたか(事故の結果回避の可能性)という点が重大な争点となると思われます。

 

東電役員は災害の結果を具体的に予見し、対策まで検討しながら、対策のコストと原子炉運転停止のリスクという経済的な理由から、いったんやると決めていた方針を転換し、対策を先送りしたのでした。

 

したがって、法的な争点よりも事実に関する争点が重要です。とりわけ2007年に福島沖の大地震を想定して津波対策を講ずる方針が決まっていたかどうか、2008年3月の東電設計による津波シミュレーションとこれを受けて作成された東電の想定問答集の意味、2008年6月に防潮堤など対策が現実に検討されたかなどが決定的に重要な争点となることでしょう。

 

公判前整理手続きが進行中です

 

起訴後、なかなか公判が開かれず、皆さんから裁判はどうなっているのかという質問を受けます。一般論としてご説明しますと、本件は公判前整理手続きに付されています。既に数回の公判前整理期日が開かれているようです。

 

公判前整理手続きとは、裁判所と検察官(本件では指定弁護士)と弁護人が裁判所に一堂に会し、公判前に刑事裁判の争点を整理し、検察官の保有している証拠のうちで、類型的な証拠、争点に関連する証拠を弁護人側に証拠開示し、証拠調べの計画を立てることが主な役割です。

 

証拠開示について検察官側が積極的に応じないときには、裁判所の裁定を求めなければならず、その決定に対して抗告がなされたりすると、長期化する例もあります。

 

しかし、本件の場合は、検察官役の指定弁護士は保有する約4000点の証拠のすべてを東電役員の弁護人側に開示しています。これらの中には、政府事故調が収集した、東電や政府の内部資料、事故調の行った事情聴取の記録などが含まれるものと見られます。

 

公判前整理の早期終結と公判の開始を求める

 

したがって、公判前整理手続きでは証拠開示の議論は必要がなく、争点の整理作業だけがなされているものと見られ、被告人側の協力さえあれば、早期に完結させることが可能なはずです。私たちは、早ければ年内に、遅くも年度内には第1回公判を開いて欲しいと考えています。

 

裁判の風景

 

まもなく、裁判が始まります。告訴団弁護団は犯罪被害者の代理人として法廷で検察官役の隣で裁判を見守ることができます。意見を述べることもできます。みなさんのご支援を!

 

 

 

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