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籠池理事長は本物のワルだ これから“疑獄の蓋”が開く by limitlesslife
反省ゼロ(籠池理事長と昭恵首相夫人)/(C)日刊ゲンダイ
反省ゼロ(籠池理事長と昭恵首相夫人)/(C)日刊ゲンダイ
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 いくら「南スーダンPKO撤収」のぶら下がり会見を同時刻にぶつけても、ゴマカシは通じない。国民の関心は電波ジャックの居直り会見にクギ付けだ。この週末もテレビが繰り返した森友学園の籠池泰典理事長の辞任会見の異様さに、「やはり、この人はマトモではないな」と改めて全国民が思い知ったはずだ。

小学校の認可申請を取り下げたのも、「朝日と共産の陰謀で潰された」「国会で野党が追及するから工事が滞った」と被害者ヅラ。自分を「二・二六事件の将校」になぞらえ、「国家のために殉ずる気持ちで頑張ってきた人たちが、あのように国家の指導部に抹殺されていった」と語る国士ヅラ。記者から何を聞かれても、右から左に受け流すツラの皮のブ厚さは「本物のワル」を思わせるに十分である。

こんな極右思想にかぶれた怪しいオッサンに出くわせば、誰もが一瞬で「何やら怪しい」と判断できるはず。これだけ危ういムードを醸し出す人物はそうそう見当たらないのに、この国の首相が一時は「教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」と称賛し、「私の考えに非常に共鳴している方」とまで言ってのけたのである。

 なるほど、第1次政権時代には不祥事で閣僚が計4人も交代。政権に返り咲いてからも既に4閣僚が不祥事で辞任に追い込まれた。基本的に安倍首相には人を見る目がないのだろうが、妻の昭恵夫人は輪をかけた“節穴”だから始末が悪い。

教育勅語を暗唱させ、「安倍首相ガンバレ」と言わせる教育方針に疑問を抱かず、「主人も素晴らしいというふうに思っている」とお墨付きを与える。「何か私もお役に立てればいいかな」と積極的に名誉校長を引き受けたのだから、昭恵氏は「見る目がない」と言うよりも、極右理事長と同類と見なすのが妥当かも知れない。

首相夫妻がハク付けに関わった小学校の用地取得や補助金支給に、財務省や国交省が何らかの便宜を図ったのではないか――。

この問題こそが、籠池理事長の辞任という「トカゲのしっぽ切り」では、とても拭いきれない最大の疑惑であることは言うまでもない。

政権与党が「オール籠池化」の異常な光景

昨年10月、籠池氏に「防衛大臣感謝状」を贈った稲田防衛相だって怪しいものだ。籠池氏とは「ここ10年ほど、お会いはいたしておりません」と国会で答弁したが、籠池氏は動画サイトの“ネット声明”でこう言っていた。

「国会議員の先生が私を知らないとおっしゃってましたけど、よく存じ上げている方もいらっしゃいますね。10年前に会ったとおっしゃってましたけど、(中略)2年ほど前にお会いしたことがあるんじゃないかと思います。ある特定の会合で」

この発言が単なる当てこすりと思えないのは、稲田夫妻も籠池氏と深い関係にあるからだ。数年前には稲田氏の資金集めパーティーの発起人に籠池氏が名を連ねたと報じられた。夫で弁護士の龍示氏について、籠池氏の長男は「弁護をお願いした」「顧問弁護士のような感じ」と週刊朝日の取材に答え、本紙が龍示氏に事実関係を確認すると、「守秘義務」を理由に肯定も否定もしなかった。

 そもそも、稲田氏は今なお「教育勅語自体が全く誤っているというのは私は違うと思う」と国会で言い放つような女性だ。籠池氏は辞任会見でも「志は一緒だから」と同志と見なしたほど。互いに関与する最大の極右団体「日本会議」の活動を通じてのみならず、稲田氏とは父親の代からの交流を指摘する声もある。

「安倍首相や稲田防衛相に限らず、籠池夫妻が“こんにゃく”を渡そうとした鴻池祥肇元防災担当相など、この問題に関与する自民党の面々は揃って『日本会議』のシンパばかり。今や自民党内の日本会議シンパは240人を数え、閣僚クラスになると、大半がメンバーです。自民党の改憲草案が教育勅語的発想が色濃くにじむのも納得で、それだけ籠池氏の“教育方針”に共鳴する議員が数多い証拠でもある。『オール籠池化』と呼ぶべき状況では、疑惑に絡んだ議員が、もっと存在する可能性は捨て難い」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)

 安倍官邸と自民党が、認可申請取り下げと理事長辞任で、森友問題の幕引きを図っているのなら、あまりにもムシがよすぎる。むろん、疑惑が何ひとつ解明されないままに幕引きを図っても、国民の疑念をますます募らせるだけだ。

 何より、前日まで強気一辺倒だった籠池理事長が、たった一晩で態度を豹変させたウラで、どんな圧力があったのか─―。日を追うごとに疑惑は増すばかりなのに、政権内部には認可取り下げで一件落着ムードだ。

森友学園に払い下げた国有地も買い戻す方針で、大新聞には「売った値段と同じ値段で買い戻したらこの問題は終わり」という政府関係者の匿名コメントが載っていた。とことん国民をナメきった連中だ。政治評論家の森田実氏が言う。

「不正受給の疑いのある森友学園への国交省の補助金だって、安倍政権の態度は認可取り下げで返還すれば万事解決です。盗人を歓喜させるような権力の“お目こぼし”ではないですか。ただし、法治国家の原理原則を歪めてまで、この問題の決着をもくろんでも時すでに遅し。よっぽどのことがあるに違いない、と国民の疑念の炎に油を注ぐようなものです」

なぜ、近畿財務局は異例を積み重ねて国有地をタダ同然で払い下げたのか。森友学園との訴訟リスクを意識しながら交渉や面会の記録を破棄。払い下げ価格も豊中市議の木村真氏が訴訟を起こすまで開示しなかった。

■8割強の国民が政権の驕りを感じている

この隠蔽姿勢だけでも腐臭が漂うのに、野党が再三要求する関係者の国会招致を、与党はなぜかたくなに拒むのか。どうして官邸は「籠池氏は何を言い出すか分からない」と過度に恐れるのか。

籠池氏の切り捨てといえば、大阪府の松井知事も同じ穴のムジナだ。財務面でも教育内容も問題だらけの学校法人と知りながら、スピード審議で学校認可を一時、前向きに検討した理由は何か。

■「理事長国会招致に賛成」74.6%

共同通信が11、12両日に実施した世論調査によると、森友学園への国有地格安売却問題について、「適切だと思わない」との回答は実に86.5%に上った。籠池氏の国会招致には74.6%が「賛成」している。

視聴者の異常な関心の高さに答えざるを得ないのだろう。政権批判を控えてきた民放ニュースやワイドショーでも森友問題を大きく取り上げ、国民の疑念をさらに強める相乗効果も生まれている。まるで、これまでの抑圧へのウップン晴らしの雰囲気すら漂う。前出の森田実氏はこう言った。

「放送法をタテにした強権と、メディア幹部と会食を重ねる“アメとムチ”。この方針でマスコミの批判を封じたつもりの安倍政権にとっては大誤算でしょう。森友問題が大問題になったのは、多くの国民が『長期安定』と称される政権のたるみ、驕りを敏感に感じ取っている証拠です。あらゆる国政選挙であまりにも勝たせ過ぎた結果が、『安倍バンザイ』の歪んだ幼児教育を生んだと反省しているのだと思います。まさに“驕れるもの久しからず”で、安倍1強に潮目の変化を感じます」

森友学園の認可取り下げでアテが外れた関係者の間で、暴露合戦が始まるのも時間の問題だ。つまり、疑獄の蓋が開くのはこれから。スキャンダルに見舞われた政権はもろいものだ。森友疑獄は、燎原の火のように安倍政権を一気に焼き尽くしてもおかしくない。

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