千葉さんは昨日に続いて、宮城県女川町、南三陸町、石巻市を取材して、寒さで3・11を思い出す方もあり、リスナーより、5年前に女川を訪れて、町が壊滅と言われて、そして6年目の宮城は、どこもかさ上げ工事で、工事現場だらけ、そこかしこにショベルカー、復興している町はなく、女川、南三陸には商店街や住宅も出来ているものの、仮の店舗も多く、建物を建てられるところも、空き地、更地が目立ち、そこにあった建物、店、オフィスが津波で潰れて、その後建物が再建されず、戻って仕事再開にはならず、町の中も寂しく、人が戻っていると千葉さんは思われないとすら証言されるのです。 永岡です、報道するラジオ第235回、今週も毎日放送アナウンサーの水野晶子さんの司会で放送されました。
本日のテーマは、3・11、東日本大震災6年、企業と防災、千葉猛さんが昨日のネットワーク1・17に続いて宮城からの報告、宮城県女川町では、20mの津波に襲われて、海岸から100mの七十七(ひちじゅうひち)銀行の女川支店で、行員が屋上に避難したために12人死亡、1人が行方不明であり、この銀行で息子さんが犠牲になった遺族の証言から、企業と防災について考えます。南海トラフ地震がいつ起きてもおかしくない、仕事をしている時に地震化も知れず、企業がどうやって従業員を守るのかがテーマです。
今回のテーマ、企業が従業員をどう守るか、千葉さん、800人亡くなった女川町、七十七銀行、一人だけ奇跡的に助かっても、どうして守れなかったか、地震→津波には女川で45分あり、津波から逃げる時間はあり、津波は20m近く、しかし45分で避難できて、七十七銀行女川支店以外の避難は、女川町はリアス式海岸、海の近くまで高台、入江を埋め立てて住宅地にして、高台に逃げる余裕はあり、裏に山があり、逃げることもできて、多くの方が山に逃げて助かり、なのに七十七銀行では山に逃げず、銀行の屋上に留まり、支店長の指示で屋上に行き、14人勤務、1人家に帰り、残る13人は鉄筋コンクリートのビルでも2階建て、高さは10mしかなく、屋上の上に電気室があり、その上でも13.5mしかなく、女川の20mの津波には足りず、すぐ裏の山に避難したら助かり、裏山まで、走ったら250mで1分であり、支店の北側に高台があり、600人以上避難されて助かり、津波まで45分、裏山に1分、しかしなぜ支店長は屋上に避難と指示したのか、銀行の避難マニュアルに従い、マニュアルは津波発生時の避難でも、高台に逃げるともあったのに、2009年に屋上に逃げるという選択肢も加えられて、それで支店長はマニュアルに従い、屋上に逃げて、しかし山の方が確実、津波対策は高いところに逃げるべきで、なぜ低いところに逃げる選択肢が加わったのか、山に逃げるのが付け加えられるのではなく、低いところに逃げる、には、宮城県沖地震の対策はあり、津波は最大5.9mを想定して、それで支店の屋上に避難と加えられて、しかし裏山はもともとの避難場所で600人以上助かり、裏山の上には高台、病院もあり、その上にも避難できて、病院の1階まで津波は来ても、その上に行って助かり、女川の他の銀行の支店の人はみんな裏山に避難して、それで助かった。
行員の避難カードには、屋上ではなく高台と書かれており、裏山に逃げようと言う人もいて、地震発生時、一人奇跡的に助かった人の証言、2時46分に地震、支店長は外出で不在、大津波警報で6m、支店長の戻るまで避難の指示はなく、3時に支店長が戻り、鍵を閉めて重要書類を持ってとして、3時15分には避難して、その中で、時間があるから高台に逃げることの話も出て、3時5分ごろ、3時28分に屋上に津波到達して、電気室の上に皆さん逃げてもダメで、3時30分に津波に飲み込まれた。
裏山に逃げると言う選択肢もあったのに、犠牲になった方の妹さんの声、どうして高台に逃げなかったか、今も思い、地震が来たら津波と備えていて、それでなぜ山に逃げなかったか、組織の縛りがあったと証言されて、さらに、遺族の方の証言も続きます。
遺族は、裁判に訴えて、25歳の息子さんを亡くされた田村さんの夫妻のお話、裁判を起こされて、何を訴えたか、裁判をするつもりはなかったが、銀行が津波に向き合わず、勝手な解釈で安全でないところに避難して、企業として社会的責任を果たしておらず、南海トラフ地震のこともあり、一般常識があったら逃げて助かったのに、大切な命のためにと、断腸の思いで裁判に踏み切られて、企業は従業員に安全の配慮が必要で、それに向き合わない銀行だと、命を軽んじると思い、裁判は最高裁に行き、1審は民間企業は経済合理性の観点から行政より手を抜いていい、というとんでもない判決、過大な費用で従業員を守らなくていいと田村さん解釈されて、働くものの安全は守られないと思い、控訴して、2審は負けても、行員たちは高台に行ったら助かったとして、上告して、今までない事案で、安全配慮義務を精査してほしかったのに、却下されて、今は原因究明の手段も行政と異なりなく、裁判も行き詰まりもあったと言われるのです。
法律で訴えても原因究明されず、結局、想定外の津波と言われても、裁判でも予測できなかったと言うものの、一般の常識で、女川だと2,3倍の津波になり、10mの屋上は超えられてしまい、屋上だとだめであり、それが解消されずであり、水野さん、何を守るために銀行に残ったのかと言われて、千葉さん、何を守るために銀行に残る指示に従ったか、業務再開をかんがえたのかと指摘されて、田村さん、奥様が、息子も高台に時間があるからいけるとして、しかし拘束されて、自分の勝手な思いで高台に行けず、銀行の資産が第一、人命は二の次であったと言われて、水野さん、法律の壁について聞かれて、奥様は裁判まで考えたくなく、究明の手段、公平な立場で裁くものと思ったら、本当の証言を組み込めず、書面は出したもの、言ったもの勝ちで、津波裁判は前例もなく、思うような結果も出ていない。
水野さん、企業の責任を限定的にとらえるなら、これからの災害にどうするのか、リスナーより、田村さんのお話を聞いて、何でも想定外にされるとあり、田村さんのご主人、想定外、仕方なかったと言うが、想定できることはたくさんあり、しかし保身になってしまい、東日本大震災は様々な課題があり、それを解決しないで想定外にしたら未来に禍根を残し、企業防災のあり方を問いたい、これだけでなく、電通の問題も、人を守ることになり、津波の裁判は全国で考えてほしいと言われて、水野さん、企業の壁もあり、自分の身を、自分の判断で一人逃げられるかと問われて、命が一番ということを守れるのか、考えてほしいと言われました。
田村さんは、様々な方に話を伝えられて、週1回女川支店のところの慰霊碑で、何があったか伝えられて、田村さん、南海トラフ地震に対して、日本の企業は従業員が拘束されて、そこから逃げられず、災害時には雇用者は従業員を守るべきであり、リーダーの判断が左右し、命を守るために企業の意識を、人命を守るために見直すべきで、全国に、女川支店のような場所はあり、息子は死亡、殉職ではなく、企業の責任を全うされるまで、全国に発信しているところなのです。以上、田村さんのお話でした。
ニュースは上田崇順さんの担当でした。
南スーダンからの自衛隊の撤退、ASSはNSCで検討していたもので、ASSは自衛隊の活動に区切りと言い、これについて、軍事ジャーナリストの前田哲男さんのお話、あまりに唐突で、前田さんも驚いて、二つ要因があり、(1)現地ジュバの情勢がよくない、(2)日報の問題、現地では戦闘行為、戦闘活動と記録していたのに、握りつぶして、文書なしと言い、しかし布施さんの資料請求で黒塗りが開示されても、戦闘とあり、しかし稲田大臣は国内で言う戦闘ではないとデタラメを言い、現地情勢をめぐる国内にも足が乱れて、そこからトンズラするために撤退と言われて、ASSは道路が出来たから、治安が悪いのではないと言うものの、前田さん、治安の悪いのを認めたら、PKOは道路建設、参加5原則、停戦合意、紛争当事者の全員が同意=中立的に仕事が出来て、それがアカンと撤収であり、治安が悪いを認めたら、停戦合意の破綻で、任務を中断して撤収になり、これを認めると、政府は窮地に陥り、一定の区切りをつけたからと言い訳であり、道路工事は、自衛隊はやれたか、政府の発表で210km、用地も作られて、これは昨年7月の首都での戦闘行為以降の数字は公表しておらず、戦闘行為以降宿営地に引き上げて、ジュバでの工事はできなくなり、昨年7月以降の結果は公表されておらずわからず、そして今回撤収すると日本のPKOは途切れて、92年のカンボジア以降必ずどこかで自衛隊が活動しており、92年以来の流れが途切れることになり、日本がPKOで自衛隊を見せ続けたのは、国連の常任理事国になりたい野望、10数年来の悲願で、そのために日本は国際貢献していると、自衛隊をショーウィンドーにして、防衛省より、外務省のロビー活動としてのPKOであり、それが止まり、外務省は出しておきたいのであり、駆けつけ警護の任務が付与されたのと、撤収は合わず、昨年12月に青森から350人派遣、駆けつけ警護と宿営地防衛を付与しても、どちらも施設の工事の仕事ではなく、戦う自衛隊のものなのに、始まったとたんに止めるのは流れとしておかしく、現地の治安が悪く、国内で国会の追及に行き詰まり、撤収したと前田さん締めくくられました。
森友学園の国有地格安払下げ問題、民進党の小川氏が、稲田大臣が森友学園の代理人をしていたと、ネットでの情報を元に追及して、稲田氏は籠池氏のことを受けたことはないと言うものの、準備書面に稲田夫妻の名前があると追及して、籠池氏の話と稲田氏の話が異なり、籠池氏の国会参考人招致を求めて、共産党山下氏は、塚本幼稚園に孫を行かせていた件、安倍総理の夫人が名誉校長というので、安心して孫を通わせた、ASSは道義的責任を認めろと迫っても、ASSはコメントしないと逃げて、昭恵氏は幼稚園で講演しているのに、ASSは道義的な責任には言及せず、財務省は森友学園の土地を返還を求めるとして、大阪府議会も私学審議会の件で、籠池氏の参考人招致に、当初籠池氏は同意→断ったのです。
福島県の内堀知事、ASSが東日本大震災6年で、原発事故について言わなかったことについて、県民感覚として抗議、事故は過去形ではなく現在進行形であると指摘しています。
今週の内容、東日本大震災発生から6年、企業が従業員をどう守るか、千葉さん、今回の取材で、働く場所の安全の確保、会社、組織はちゃんと命を守れるかと問われて、身近な問題、想定外で済まされないと締めくくられました。リスナーより、今夜の内容、複雑な気持ちであり、遺族の無念さ、経営者の端くれで、東日本大震災のようなものになってどう行動できるかというものであり、水野さんも、企業の責任の重さを遺族が問い、そして経営者のこともあり、水野さん、どんな優れた経営者、上司でも判断を誤ることがあり、その時に、目下の人たちに、社長それは違うと言われることができる環境があるのが、防災だとしめくられました、以上、今週の報道するラジオでした。