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アサド大統領のインタビューAFPより by limitlesslife
April 16, 2017, 12:37 am
Filed under: シリア

みなさまへ         松元@パレスチナ連帯・札幌

2013年のシリアの化学兵器物語りが再演された。「アサドがやった」という米国の決めつけだけが繰り返し報道される日本は、まるで情報鎖国だ。当のアサドの言い分を聞いてみよう。攻撃一辺倒のカウボーイ帝国は何の証拠もあげられない、あげようともしない。(下段に2013年の関連拙訳サイトあり)

以下、東京外大「日本語で読む世界のメディア」2017-04-14 号より転載。(誤字はママ)

http://syriaarabspring.info/?p=36874

アサド大統領がAFPのインタビューに応じる「ハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃疑惑はねつ造、ミサイル攻撃を行う米国は紛争の政治的解決に対して真剣ではない」(2017年4月13日)

投稿日: 2017年4月13日 作成者: SyriaArabSpring


アサド大統領はAFP(4月13日付)の取材に応じ、イドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃疑惑に関して「ねつ造」だと指摘、また米国によるシリアへのミサイル攻撃についてはシリア紛争の政治的解決に対して真剣ではない、と非難した。

インタビューは英語で行われ、SANAが映像をYoutube(https://youtu.be/SIqQ4mHyJU0)で配信、また英語全文(http://sana.sy/en/?p=104255)とアラビア語全訳(http://www.sana.sy/?p=538180)をインターネットで公開した。

アサド大統領の主な発言は以下の通り:

「ご存知かと思うが、ハーン・シャイフーン市はアル=カーイダの分派であるヌスラ戦線(シャーム解放委員会)の支配下にある。つまり現時点で世界が手にしている唯一の情報は、アル=カーイダの分派が発信したものだけだ。誰もそれ以外の情報を持っていない。我々が目にするすべての写真やビデオが真実なのかねつ造されたものなのかは分からない。だから、我々はハーン・シャイフーンで何が起きたのかを調査することを求めている。これがまず一つ目。二つ目は、アル=カーイダによると、攻撃は朝6時半に起こったという。しかし、シリア軍の同地に対する攻撃は11時半から12時に行われた。彼らはまったく別の事件について話している…。我々は化学兵器を保有していない。数年前に放棄した。たとえ持っていたとしても、使わないだろう。我々の歴史のなかで化学兵器を使ったことは決してない」。

「我々は、西欧、とくに米国がテロリストと結託している印象を持っている。彼らがすべてのストーリーをねつ造し、攻撃の口実を作ろうとした」。

「化学兵器による攻撃が行われたという主張はアル=カーイダ、ヌスラ戦線によるものだ。だから、我々はそうした主張を調査する必要はない…。なぜなら彼らのコントロールのもとにあるからだ…。攻撃そのものに関しては、行われたかどうかさえ分からない。なぜなら、どうやってビデオを検証するというのか? 多くのフェイク映像があり、それらがフェイクだということが証明されている。例えば、ホワイト・ヘルメット。彼らはアル=カーイダ、ヌスラ戦線が髭を剃って、白いヘルメットをかぶって、人道的な英雄として振る舞っているだけだ…。同じことが化学兵器攻撃でも言える。ハーン・シャイフーンで子供たちを誰が殺したかは分からない…。そのことを確認する、物的証拠、情報はないし、誰も調査していないのだ」。

「確実に捏造だと思う。100%捏造だ。その証拠はないと言うが…、それを示す証拠はある。例えば、攻撃の10日ほど前、テロリストは首都ダマスカスやハマー市の郊外に進攻してきた。ハーン・シャイフーン市からそう遠くない場所にだ。もし我々がこの兵器(化学兵器)を持っていて、使用する意思があったら…、なぜテロリストが進攻したときに使用しなかったのか…? また、もし、使いたいとするなら、なぜ我々が戦っているテロリストではなく、民間人に対して使うのか? さらに…、戦略的地域でないハーン・シャイフーン市で、我々は軍を展開させておらず、戦闘していない、そして攻撃目標もなかった」。

「もし、彼ら(ドナルド・トランプ米政権)がテロリストと真剣に戦うのであれば、我々はパートナーになるだろう…。しかし、彼らはテロリストとつるんでいる…。ダーイシュ(イスラーム国)は化学兵器を持っていないといって、ダーイシュを擁護する政治家もいた…。つまり、テロリストと戦う我々と…、明らかにテロリストを支援する者たちとの間に協力関係はない」。

「とにかく私は、彼(トランプ氏)が大統領になる前も後も用人していた」。

「米国は産軍複合体、金融企業、銀行によって支配されており…、これらのグループの利益になるように行動している…。シリアだけでなくどこでもいつでもそれ(攻撃)は起こり得る」。

「(米国のミサイル攻撃へのシリア軍、ロシア軍の今後の報復の可能性について)もし報復について話したいのであれば、ミサイルは我々の手の届かない数百マイルの距離から発射されたことについて話す必要があるだろう。しかし、実際のところ、シリアで起きている真の戦争というのはミサイルとは関係がない。それはテロリストを支援することと関係している。これこそがこの戦争のもっとも危険な側面で、我々がとる対抗措置というのは、この戦争の最初の日から我々が始めていることになる。つまりそれは、シリアのあらゆる場所でテロを打ち負かすということだ」。

「我々のような小さな国にとって、もちろん(米国への報復は)困難だ。米国は我々の射程距離外だからだ」。

「我々は当初から、つまり、2013年にテロリストがシリア軍に対して最初の化学兵器での攻撃を行った時から、化学兵器禁止機関(OPCW)に調査を要請してきた…。しかし調査は公正であるべきで、我々は公正な調査のみを許可する」。

「もし彼ら(化学兵器禁止機関)が(化学兵器による)攻撃があったと証明できたら、我々は誰がその攻撃を命令したかを調査しなければならない。しかし、100%、シリア軍でなない…。我々はすべての(科学)兵器を放棄した、化学兵器禁止機関はシリアには化学物質がないと宣言した」。

「彼ら(米国)は(シャイーラート)航空基地を攻撃し、貯蔵施設を破壊した。しかし、サリン・ガスなどなかった…。米国が(サリン・ガスを貯蔵する)貯蔵しせつを攻撃したら、サリンはどうなっただろう…? 我が軍の参謀長は攻撃の数時間後にそこを訪れたが、サリン・ガスがある場所にどうやってたどり着くことができたというのか? そこに数百人の(化学兵器関連)の将兵がいたのに、なぜ6人しか犠牲者が出ないというのか…? ハーン・シャイフーン市での事件で我々が目にする捏造されたビデオで、救助隊はマスクも手袋もしないままに、犠牲者、そして死亡したと思われる人々、被害にあった人々を救助しようとしていた。どうやってそうしたことができるのか? サリンはどこに行ったのか…? これらはすべて作り話だ。米軍の攻撃もこうした作り話も、捏造であって、サリンなどなかったことを示している証拠なのだ」。

「軍のはみ出し者がやったといっても、軍は化学兵器をそもそも保有していない…。また、軍のはみ出し者は戦闘機を自分の思うように派遣することなどできない…。さらにシリア軍は正規軍で…、明確な指揮系統がある」。

「(米国から事前通告を受けた)ロシア軍は我々に通告はしなかった。なぜなら、通告する時間がなかったからだ。米国はミサイルが着弾する数分前にロシア側に通告した。発射後に通告したと言う者もいる…。しかし、何かが起きようとしている兆候はあった」。

「(シリア軍がハーン・シャイフーン市で化学兵器が保管されている反体制武装集団の倉庫を空爆したとの発表に関して)その可能性があるということだ。なぜならテロリストに関連する標的を攻撃する場合、それが実際に何なのかは分からないからだ。それが標的だということは分かる…。テロリストがその場所を利用していることを知っているとしても…そのなかに何があるかは分からない…。だから一つの可能性として、戦闘機が化学兵器庫を攻撃したと言えるだけだ」。

「シリアにアサド家による支配などというものはない。彼(トランプ大統領)は夢を見ている…。幻覚を見ているのだろうから、彼の声明に時間を費やすつもりはない」。

「我々は、どの町であれ、テロリストから解放しようとする者を誰でも支援する。しかしそれは、テロリストから解放した後で米軍の占領を受けるということを意味しない…。ラッカ市を誰が解放するかは明らかでなない…。しかし、我々がラッカ市解放で耳にしているのは作り話だけだ」。

AFP, April 13, 2017、AP, April 13, 2017、ARA News, April 13, 2017、Champress, April 13, 2017、al-Hayat, April 14, 2017、Iraqi News, April 13, 2017、Kull-na Shuraka’, April 13, 2017、al-Mada Press, April 13, 2017、Naharnet, April 13, 2017、NNA, April 13, 2017、Reuters, April 13, 2017、SANA, April 13, 2017、UPI, April 13, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved. (以上転載)

■ご参考:2013年のシリアの化学兵器物語りにかんする拙訳記事のいくつか(ちきゅう座より)

●修道女アグネス・マリアム:シリアの化学攻撃の映像は欺き
http://chikyuza.net/archives/39041

●ゴータ化学攻撃:「人道的」軍事介入を正当化するためシリアの子どもたちを殺害、米国支援のニセ旗作戦か?  http://chikyuza.net/archives/39074

●シリアは内戦ではない、外国からの干渉だ http://chikyuza.net/archives/39602●シリアのテロリストにたいする西側援助は終わりの時だ 

http://chikyuza.net/archives/39947

●証拠は明らかだ:シリア政府は自国民に対して化学兵器攻撃 をしていなかった

http://chikyuza.net/archives/40311

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