私も含めて護憲リベラルは、原理原則を貫く人間たちだから都民ファーストが嫌いです。「小池都知事の本質は安倍首相と同じ」「都民はまた騙された」という意見が大半です。でも今回、有権者はそんなにバカではありまsねんでした。そういうところを正確に見ていかないと、時代とズレてしまいます。
都民ファーストが自民党と変わらないことや、小池都知事が国政復帰を狙っていることは百も承知で、他に選択肢がないから投票した人が少なくないはずです。少なくとも、安倍自民より小池自民の方がマシという判断なのです。例え1ミリでもマシであれば、そちらに投票するのは間違っていないと思います。
こう書くと批判されるでしょうが、一時的に都民ファーストの力を利用するというのも、戦略の一つではないでしょうか。半年でいいのです。都民ファーストの消費期限が切れるまでの間、安倍政権に打撃を与えられればいいわけです。このまま行けば安倍首相は、年内にも改憲案を提出します。共産党が議席を守ったぐらいでは、これを止められません。
小池都知事は安倍首相とつながっているのでしょうが、それでも安倍政権が盤石になるよりは、小池都知事の意向を入れなければならない方がまだマシです。野党も護憲リベラルも内輪で盛り上がっているだけで、今まで第二次安倍政権に傷一つ付けることができず、安倍政権の暴走を許してきました。野党共闘は客観的に見てもう崩壊しています。少なくとも現時点では、都民ファースト以外に選択肢がないと考えた人も多かったはずです。
主張を貫きながらも、状況に応じて戦略をくるくる変える柔軟さが必要ではないでしょうか。今は都民ファーストを利用して、その間に次の手を考えればいいのです。どうせ都民ファーストなんか半年しか持ちません。この猶予期間中に反転攻勢に出なければ後がないのです。課題を突き付けられているのは、むしろ護憲リベラル陣営の方だという認識が必要です。