巧みに世渡り 公明「都議選」完勝の裏を創価学会員が暴露

都議選で応援演説する山口代表(左)/(C)日刊ゲンダイ
都議選で応援演説する山口代表(左)/(C)日刊ゲンダイ
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 安倍政権への批判が直撃して都議選で大敗した自民党とは対照的に、政権与党ながら全勝した公明党。その“見事”な戦術には舌を巻くが、舞台裏で何が行われていたのか。日刊ゲンダイは公明党の支持母体・創価学会の現役会員から貴重な証言を得た。それによれば、公明党・創価学会は国政は自民、都政は小池都知事という“ねじれ”を巧みに使い分け、共謀罪や加計疑惑など国政上の問題については“他人事”のように振る舞う――。そんなズルい構図が浮かび上がった。

国政で自民と連立を組む公明党だが、昨年末に都議会で自公協力を解消し、都議選では小池知事率いる都民ファーストの会と選挙協力した。当然、F票(フレンド票)と呼ばれる知り合いや友達への呼びかけでは、小池知事との連携を前面に出したという。一方、「このハゲーー!」の豊田衆院議員、「自衛隊としてお願い」の稲田防衛相、闇献金疑惑が報じられた下村都連会長などの問題で自民党に吹いた大逆風は、むしろ公明党への“追い風”としてうまく利用した。

「ガチガチではない緩やかな自民党支持者の中には、さすがに今回は自民への投票を戸惑う人も少なくありませんでした。公明は長年の自公協力で培った自民支持者とのネットワークを生かし、自民から逃げそうな票の受け皿になったのです。対象は小池さんにも乗りたくない自民支持者です。ここでは“小池”は出しませんでした」(現役学会員)

■与党でいることが至上命令

公明党が与党として安倍悪政に協力してきたことは明らかだ。例えば、「共謀罪」法は参院の法務委員会での採決を省略、中間報告で本会議採決し、成立した。法務委員長が公明党議員だったため、「委員会採決省略は公明に配慮」と言われ、かえって国民から大きな批判が巻き起こった。だが、学会内での見方は違ったという。

「委員会採決なら、公明の秋野委員長が野党議員に囲まれてもみくちゃにされる映像が繰り返し流されたでしょう。学会員の目に触れ、影響があったかもしれません。採決省略は、強行採決以上の暴挙ですが、そのことを問題にする学会員はほとんどいません。森友問題も共謀罪も公明党は当事者なのに“ダンマリ”だったので、学会員はこうした政治問題をほとんど知りません。さすがに最近は、政権与党への批判報道が増え、学会員も目にしているが、『公明党がいるからこれで済んでいる』くらいに捉えているのが実情です」(前出の現役学会員)

国政でも都政でも与党でいることが至上命令の公明党・創価学会。大ヤケドの自民と違って、都議選は無傷で済んだかもしれないが、そんな都合の良過ぎる“世渡り”をいつまで続けられることやら。

Categories 公明党

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