生体販売の問題点とは?
日本のペット流通には「闇」の部分がある。生体(せいたい)展示販売と殺処分という問
題である。欧米のペット先進国に比べ歴史の浅い日本のペット業界が、いびつな形のま
ま急成長したためと指摘する声も多い。「ペットは物ではない」という基本的な倫理観
が、ペット業者や飼い主に厳しく問われている――。
30年以上にわたりペットフード流通の第一線で活躍し、このたび『一流犬をつくる最強
の食事法』を上梓した橋長誠司氏に、犬の生体販売の問題点を語ってもらった。
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ペットショップで子犬を入れているショーケースの広さについて、現在は何も法的な規
制はありませんが、近い将来、1頭当たり最低限の広さを確保する法律が作られると思
われます。
そうなれば、ペットショップでは、子犬を売るために今よりも広い面積を必要とするこ
とになります。子犬を置いておくだけで今よりも高いテナント料がかかりますから、子
犬を販売するビジネス上のうまみが小さくなるわけです。
こうした規制を厳しくすれば、事実上、ペットショップでの生体販売はできなくなるで
しょう。
そのうち日本でも欧米のように、ペットショップでビジネスライクに子犬が売られるの
ではなく、ブリーダーから直接に譲り受ける時代になると思うのです。
実際には、生体販売をビジネスとしか考えない人々の抵抗もあり、簡単には解決しない
でしょう。けれど、少しずつでも、改善していくと信じたいものです。
そして、これから新たに犬を飼いたいという人には、自分からブリーダーさんのところ
に出向いていって、どのようなワンちゃんかちゃんと見極めてから飼われることをお勧
めします。
ネットで検索すれば、ブリーダーさんと犬種の情報がたくさん出てきます。それで目星
をつけてから、実際にブリーダーさんのところに行ったらいかがでしょうか。実際に出
向いて見れば、ブリーダーさんの人柄、ワンちゃんの生育環境、しつけの状況、母親や
兄弟の様子などがわかります。
つまり、愛情をもって育てられたワンちゃんか、どのような成犬に育つかといったこと
もわかるわけです。
命あるものを飼うのですから、これくらいはきちんと見てから、飼うようにしていただ
きたいものです。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170712-00179095-toyo-soci&p=1
7/12(水)東洋経済オンライン
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