
加計学園の獣医学部新設計画をめぐり、国家戦略特区を担当する山本地方創生相が公募の2カ月前に関係者に「加計ありき」を伝えていた。日本獣医師連盟が地方組織に開示した文書で、山本地方創生相の生々しい発言が明るみに出た。
問題の文書は、獣医師会が作成した面会記録「山本幸三内閣府特命担当大臣との意見交換の概要(抜粋)」。それによると、面会日時は「平成28(2016)年11月17日9時22分~10時08分」。政府側出席者は山本大臣と事務の秘書官。獣医師会側は蔵内勇夫会長、政治団体「日本獣医師連盟」の北村直人委員長ら幹部4人。
山本大臣の発言として「獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった」「今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった」「四国は、感染症に係る水際対策ができていなかったので、新設することになった」などと記されている。蔵内会長は「大学を作ることに賛成できない」などと発言したとある。
面会時期は特区諮問会議(議長・安倍首相)が獣医学部新設を決めた11月9日の後で、国民から意見を募るパブリックコメントを始める前日だった。
山本大臣は20日、内閣府で記者団を前に「獣医師会側の思い込みと私の発言を混同したものであり、正確ではない」と強く反論。「私は大体黙って言い分をずっと聞いていた」などとコメントした。
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