永岡です、市民のための自由なラジオLIGHT UP! 第74回、今回は新聞うずみ火代表でジャーナリストの矢野宏さんの司会で放送されました。矢野宏の寄り添い通信です。今週はFMたるみずの放送を録音して聞きました。
先日、高校無償化について朝鮮学校は対象外とした政府の方針は違法とした大阪地裁の判決が出て(7/28)、日本に学び全ての生徒に公平に教育、北朝鮮と朝鮮総連を理由に除外したASS政権の方針を糾弾、多文化、多民族社会のために、朝鮮学校無償化裁判大阪弁護団長の丹羽雅雄さんのお話がありました。
矢野さん、勝訴判決をたたえられて、行政の差別を司法が糺すと指摘されて、丹羽さん、大法廷に78人しか入れず、傍聴希望は380人!抽選であり、司法記者クラブの参加もあり、1月に裁判は結審、その後裁判長が変わり、西田裁判官が判決文を書いて、判決は原告が…となるとたいてい敗訴なのに、処分を取り消す、第2項は、原告の請求棄却ではなく、政府に命ずるもの、朝鮮高級学校の生徒たちが感激して、弁護団も拍手する、こんな光景は丹羽さんの弁護士生活でも前代未聞のことであり、この判決の出た意味を丹羽さんが語られます。
前半のテーマは、大阪地裁判決と、広島地裁判決で正反対の判決の出た理由について、朝鮮学校を無償化対象から外す国の判断、大元の高校無償化は民主党政権の2010年1月に鳩山総理が衆院本会議で提案、日本の、1979年の条約で中等教育の無償化を留保していた件で、国際人権規約での高等教育の無償化について、留保撤回、教育の格差をなくすため、具体化したものが高校無償化、公立学校は無償化、私学などは就学支援、教育への負担を減らして教育の機会均等を目指すものであり、戦後初の、専修学校や、外国人学校(朝鮮人、中国人も含む)も入り、丹羽さん画期的と思ったが、民主党の中の拉致議連が異を唱えて、朝鮮学校は保留されて、3月に橋下知事が、北朝鮮は暴力団と同じで理解を得られないと、エゲツナイ条件を出して、法律は施行されても朝鮮学校は対象外&橋下知事の政治外交的な処分になり、文科省は政治外交的な判断はアカンと、民主党政権でも決められて、指定、手続きを作る報告書を2010/8に作られて、11月に法律ができて、そして省令、規定が2010/11/5に出来て、審査会で審査されるのに、当時の2010/11/23に、北朝鮮が韓国に砲撃して、当時は菅総理で朝鮮学校の対象を止めて、審査会は4回行われて、田中真紀子氏が文科相、留保条項をどうするかで審査会が止まり、そしてASS(abe Shinzo Shusho(c)想田和弘さん)政権で下村文科相が、拉致問題の進展なしで国民の理解が得られないと朝鮮学校を排除、民主党政権の判断も排除されて、裁判でも問うたもの、ASS政権は12/26に出来て、朝鮮学校は指定しないと政権発足前に決められてしまい、12/28に下村氏が記者会見、10月に、当時野党の義家氏が、このままだと朝鮮学校も指定されるとして、法律であり、規則にて、朝鮮学校を削除する法案を国会に出して、総選挙になり廃案になったものの、自民党では朝鮮学校排除は既定の路線であり、これに対して裁判になり、ASS政権になり、不指定の可能性が高く、下村発言の後でパブコメを募集して、これは切られると、2013/1に不作為の違法確認訴訟を行い、愛知では国賠訴訟、大阪は行政処分、学園が原告、それを、不指定処分の取り消しに請求の趣旨を変えて、愛知県は国賠、広島は行政処分取り消しと国賠、九州は国賠のみ、生徒と卒業生、東京も国賠のみ(最後に提訴)、行政処分は国相手に勝つのは難しく、行政に命令するのが大変で、それでもやろうとストレートに大阪があり、広島では国の判断に裁量権の逸脱なしで原告敗訴、大阪で勝訴、正反対の判決、この理由は丹羽さん、子供の教育の機会均等、平等原則で、経済格差をなくす、マイノリティだから、外国人学校だからと国が切るのはアカンという理念があり、そして平等原則、特に在日の方はそうであり、アイデンティティ教育の大切さを主張して、それとも冷戦構造、北朝鮮と朝鮮総連の視点で判断するのか、国は後者に持って行こうとして、大阪地裁は子供たちの視点・権利を重視して、教育での経済的な負担の軽減、機会均等を重視したもので、判決は立法趣旨に合っているか?大阪地裁判決後、国は控訴して、それでも今回の勝訴の意味は大きく、北朝鮮(共和国)と朝鮮総連だから無償化しないという主張を、最高裁の判断もあり、教育基本法は教育に行政の介入を許さず、戦前の国家主義的な教育の反省からなり、文科相が過度の介入をする危惧があり、教育で原告は朝鮮高等学校、生徒たちの権利があり、司法的な救済の必要が高い、朝鮮学校は民族教育、母国語で数学、理科など教育して、アイデンティティ教育、母国の歴史、民族的自尊心を認めて、文化の教育の意義を認めたものは大きく、朝鮮高級学校が共和国の視点があったとしても、民族教育の意味、大阪朝鮮高級学校は学習指導要領、日本政府の考えと教科書が違っても、補助的な教材で教育して、ほとんどの生徒が日本の大学に行き、大半の生徒が部活をしてラグビー、サッカーも強く、排除に理由はないとして、国の言うような理由はなく、現時点で指定しないのは裁量権の逸脱と裁判では認めて、大阪では民族教育を認めて、それを認めなかった広島地裁の判決は問題なのです。
LIGHT UP!ジャーナル、猛暑でも電気が足りないことはなく、これについて、元京都大学原子炉実験所の今中哲二先生のお話がありました。
原発再稼働電力、今年は記録的な猛暑なのに、不思議と節電と言われていない意味、2011・3・11で政府は原発が止まり、政府が節電要請したのに、今は節電要請はなく、3・11で電気が足りない、計画停電とかしたのに、節電を2,3年したのに、4年目からなくなり、節電と言わなくなったので今中先生、「経産省・電力会社の資料を見たら、電気は余って、電力会社も電気を売るのに大変」であり、3・11で節電→電気・設備の効率が上がり、太陽光発電も増えて、真夏の電力需要は伸びていない、2010年よりそれも1000~2000万kw!も需要は減り!発電設備が余って、関電も御坊の火力発電を止めているほど。
電気が余っているのは、節電の徹底と、大きいのは太陽光発電・自然エネルギーが激増して、各家庭に太陽光発電普及、夏の一番電気のいるときに大丈夫どころか余るほどであり、もちろん原発再稼働の貢献はゼロ、「原発再稼働は関電の経営のため、関電が潰れないため」のもの。
倒芝の事件を今中先生調べられて、借金が増えて赤字、債務超過で経営危機、今中先生関電の帳簿を調べたら、関電は前もって手当てしている核燃料が1兆円!これが不良資産になったら倒産、燃費の悪い自動車と、それしか使えないガソリンを抱え込んでいるようなものであり、新しいものを使った方がいいのに、関電は電気代を値下げさせたのは原発再稼働のためではなく、核燃料を山ほど抱え込んでエライことになり、これを何とかしたい、核を止めたら原発が負の資産にな関電が倒産することになり、今は核の寄与はほぼゼロ、3・11でも電気は足りていて、ともかく核を止めるロードマップをきちんと作り、日本政府の責任で核は止めるべきなのです、以上、今中先生のお話でした。
後半はなぜ朝鮮学校を無償化すべきか、朝鮮学校は戦後在日の方のために作られて、60校以上あり、日本の学習指導要領に従い、日本の高校に準ずる内容で、しかし朝鮮学校を狙い撃ちして排除した理由、日本で敗戦、ポツダム宣言にて朝鮮は植民地支配から解放されて、しかし冷戦になり、植民地支配という負の歴史を日本政府は消したく、在日の方の民族教育を否定して、その後1952年に独立して、在日の方の日本国籍を奪い、1965年の日韓条約で、朝鮮学校は各種学校として認可せず、しかし将来の日本を支えてくれる子供たちのために自治体が頑張り、80~90年代にJR定期券の問題も解決、ところが2010年の通達で逆風になり、この中で丹羽さんが朝鮮学校で学ぶ生徒のために立たれる理由は、日本が憲法でアジア太平洋戦争の責任を取り二度と戦争をしない、主権在民、基本的人権の尊重があり、多数者は国会や行政に出られるが、少数者は見えなくなり、人権は平等であるべきで、朝鮮学校は戦後も差別されて、国の制度的差別と近年ではヘイトスピーチ、国の制度的な差別と市民社会の草の根差別を見ずに人権問題は語れず、そのために丹羽さんは関わられて、しかし今の世の中は厳しい状態で、丹羽さんに嫌がらせはないかと矢野さん問われて、丹羽さん、メールやSNSは見ない、丹羽さんは未来を担う子供たちのために、日本社会だけでなく、世界の架け橋になる子供たちのために働くのは重要、これなしで顔の見えるつながりはあり得ず、子供さんに親が、教師がいるべきで、歴史的な問題を持っているのです。
この中で、我々日本人がどう接して何をすべきか、丹羽さん、マーティン・キングさんのドリーム、ルイジアナ州で黒人と白人の少年が手を取り合い、地域社会で異なる文化を持つものが隣人として過ごすべきで、違いを認め合い、社会的に抑圧される人たちを守り、共に生きるのは、国境を超える、互いに顔の見える、出来れば一緒にご飯を食べる、そのために双方がオープンになるべき、そして最初にオープンになるべきは多数派の方であり、偏見を持たず、顔の見える関係が必要。
矢野さん、北朝鮮の脅威が政府などにより煽られて、その矛先が朝鮮学校の子どもであるが、しかしこの子供たちもの方も共に世界の未来を作る仲間と締めくくられました。以上、丹羽さんのお話でした。
なお、9月9日のうずみ火講座に、丹羽さん来られます、http://uzumibi.net/ です。
寄り添いコラム、矢野さんの気になっている話題を取り上げるもの、せめて1日早くポツダム宣言を受諾していたら、これを皆さんも考えてほしい、大阪大空襲、敗戦の前日に大阪の京橋で軍事工場が空襲されて多数の犠牲者が出ました。ポツダム宣言を1日早く出していたら死ななくて良かった犠牲者の出たことについて、矢野さんのお話がありました。これは報道するラジオでも取り上げられた、矢野さんのライフワークの、大阪空襲取材の一環です。
B29の100機以上の空襲を大空襲と言い、最後は8月14日、国鉄の京橋駅を空襲が襲い、8月14日に300人が慰霊祭に参加、今のJR京橋駅であり、矢野さんも毎年慰霊祭に参加して、当時を知る人たちは、72年前もうだるような暑さであり、1945年8月14日昼に、B29爆撃機が145機、大阪城内の、東洋一の軍事工場を爆撃、B29から落とされた1トン爆弾が、一つ今のJR環状線を直撃、その下に何百二ん避難していた片町線ホームを直撃、死者は名前がわかっているだけで210人以上、実際は数百人亡くなられて(家族全滅もある)、吉富玲子さん、85歳、当時13歳、15日に姫路の連隊に召集された兄の見送りに母と行った際に空襲に会い、空襲警報が出ると電車は最寄りの駅に止まり、1000人近い乗客が放り出されて、防空壕はもう満杯、そこに1トン爆弾炸裂、駅舎は吹き飛ばされて、吉富さん親子は生き埋めになり、真っ暗な中、母の声がしていたのに、いずれ聞こえなくなり、吉富さんは戦災孤児として戦後を生きて、あの時母とともに死んでいたらとなく日もあり、1年で一番なく日であり、せめて1日戦争が早く終わっていたら、吉富さんの人生は変わっており、大本営がポツダム宣言を条件付きで受諾するのを連合国に打診したのは8月10日なのに、連合国は大本営の和平交渉引き延ばしと見て空襲、全国10カ所で空襲、2300人犠牲になり、吉富さん、72年経ってもなぜ、1日早く戦争が終わらなかったのかと思われて、吉富さんの無念さは終わらず、72年目の夏、大阪空襲被災者には、また新しい夏が始まるのです。
皆さん、自由なラジオへの寄付をお願いいたします。
今週の特集、高校無償化の意味を問う、8/3の朝日新聞の投稿欄に、闇から光を見たとのものがあり、娘2人が朝鮮学校に行き、親が経済的に苦労するのを見ていた子供、朝鮮学校の生徒数は減り、民族教育を受けさせたくても、1年50万の授業料で民族教育をあきらめて日本の学校に行った人もあり、裁判が国の差別を糺したとの旗もあり大きな力をもらい、東京地裁でも差別を否定する判決をとあり、矢野さん、日本で生まれ育った皆さんには当然の教育の権利を守るべきと締めくくられました。
朝鮮学校の無償化除外も、京橋空襲の被害者も、権力の犠牲という点は同じ、ASS政権が戦争を志向する限り、我々も無縁ではなく、この内容、例によりいくらでも拡散してください。以上、今週の自由なラジオでした。