佐川国税長官に批判の声やまず 今年の確定申告は混乱必至

佐川国税庁長官(C)日刊ゲンダイ
佐川国税庁長官(C)日刊ゲンダイ
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「国会でおかしな説明をしていた人がいま国税庁長官をしている。これから確定申告だが、その前にしっかりとケジメをつけないといけない」

これは、7日のNHK「日曜討論」に出演した立憲民主党の枝野幸男代表の発言。“おかしな説明をしていた人”とはもちろん、財務省の理財局長だった佐川宣寿国税庁長官のことである。

いよいよ確定申告のシーズンがやってくる。今年は2月16日から3月15日だ。森友問題での佐川氏のデタラメな説明や資料廃棄を理由に、全国の税務署の窓口などで、納税者の“反乱”が拡大、大混乱する可能性がある。すでにこれまでにも税務署には、「来年からは資料を提出しない」「おたくのトップは認められている」などという不平不満の声が寄せられているという。

佐川氏は昨年11月、全国税労働組合との団体交渉の場に出席。同組合の機関紙によれば、冒頭、次のような弁明があったらしい。

〈現場において納税者から様々なご意見がよせられていることも承知している。職員の皆さんには、特に年明け以降ご苦労をおかけすることとなる。職員の皆さんのご尽力は、納税者と信頼ある税務行政を築くうえで大変重要であり、この件に関して、まず私自身、心から感謝の気持ちをお伝えしたい〉

長官就任の記者会見も開かず、国会に出てきて説明もしない。逃げまくる佐川氏こそ、税務行政の信頼を失墜させている張本人だ。国税職員は「『ご苦労をおかけする』の一言で済まされるのか」と、さぞ憤ったことだろうが、納税者の怒りは職員以上だ。

立正大客員教授で税理士の浦野広明氏がこう言う。

「ただでさえ今の税務行政は『弱きをくじき、強きを助ける』になっているのに、そこへ佐川氏のいいかげんな態度が加わり、納税者の苛立ちは増すばかりです。国税庁長官は任期1年が慣例。佐川氏は、『今年6月まであと少し乗り切れば……』という感覚でいるのでは。財務省キャリアの国税庁長官は官僚の中でも特別扱いですから、庶民のことなど眼中にないでしょう。モリカケ問題と連動させて、野党は佐川氏をもっと追及して欲しい」

通常国会は今月22日召集予定。枝野代表が佐川氏のクビを本気で取りに行くなら、納税者は大喝采だ。

Categories アベノミス

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