
何を寝ぼけたことを言っているのか。自民党の「スポーツ立国調査会」が24日の会合で、日大アメフト部の「殺人タックル」問題などを受け、国に求められる対応を提言する方針を決めたという。
「プロジェクトチーム(PT)か小委員会を立ち上げ議論を進めたい。非常に大きな社会問題という認識で緊張感を持ち取り組みたい」(馳浩会長)
「国として調査したり報告を受けたりする機関をつくる必要がある。スポーツ庁として調査、監督できる権限を付することも検討したい」(遠藤利明顧問)
会合では、スポーツ庁に調査や監督権限がない点を問題視する声が相次いだらしいが、ちょっと待て。「非常に大きな社会問題」は日大アメフト部よりも、森友・加計問題に対する政府、自民党の対応であり、「調査、監督権限」を強化するべきなのは公文書を勝手に改ざんしたり、廃棄したりしても平気の平左の官庁に対してだろう。
大体、今回の日大アメフト部の内田正人前監督とモリカケ問題の安倍首相の一連の言動はそっくりだ。「言っていない」「記憶にない」を連発してひたすらトボケまくり、選手や部下に責任を押し付けてワケの分からない言い訳を繰り返す――。
確かに日大アメフト部も問題とはいえ、単なる一私大の運営体制の話に過ぎない。だが、安倍政権の場合は違う。国家運営に関わる話だ。会合では、女子レスリングのパワハラ問題などの不祥事が続いたことを受け、「その場しのぎは良くない」との意見も出たらしいが、モリカケ問題では「その場しのぎ」どころか、開き直っているのが安倍政権じゃないのか。
ラフプレーばかりの安倍政権には目をつむりながら、日大だけは許せんとは笑止千万。どうせ「調査権限の強化」を口実にして新たな利権団体をつくり、私腹を肥やしたいのだろう。今さら無駄だろうが、最もフェアプレーを求めるべき相手は安倍首相なのだ。
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