広島は6日、被爆73年となる「原爆の日」を迎え、午前8時から広島市中区で開かれた平和記念式典には、被爆者や遺族、85カ国の駐日大使ら約5万人(市発表)が参列した。▼2面=怒る広島、27面=平和宣言・首相あいさつ全文、29面=むごさ伝える

 広島市松井一実(かずみ)市長は平和宣言で、「核兵器禁止条ログイン前の続き約を核兵器のない世界への一里塚とするための取り組みを」と各国の政治リーダーに求めた。広島県湯崎英彦知事も「核兵器の非人道性に軸足を置いた核兵器禁止条約が国際的に合意された」と述べて期待を寄せた。

 これに対して、安倍晋三首相は式典あいさつで「近年、核軍縮の進め方について、各国の考え方の違いが顕在化している」と言及。核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、国際社会の取り組みを主導するとの決意を述べた。式典後、被爆者団体との会合に出席。核禁条約への参加などの要望を受けたが、終了後の会見で「我が国としてこれに参加しないとの立場に変わりはない」として改めて条約に否定的な立場を示した。

 午後には、「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN〈アイキャン〉)の国際運営委員、川崎哲さん(49)が広島市中区で大学生らを前に講演。「核兵器禁止条約被爆者の遺産になる。条約を履行していくことが次の世代の本当の意味での継承だ」と訴えた。(宮崎園子、半田尚子)

 ■平和、続きますように

 広島市中区原爆ドーム近くを流れる元安川で6日、亡くなった被爆者らを弔う灯籠(とうろう)流しがあった。「平和な世界が続きますように」「子どもたちに輝く未来を」など、それぞれの願いを込めて書かれた約1万個が、川の水面をゆっくりと流れていった。(原田悠自、写真は小林一茂)