添付は昨日（25日）の中日新聞夕刊です。
今朝（２日）の朝刊にも載っていますが、こちらのほうがスキャンしやすかったので。
シベリア出兵（明らかに「干渉・侵略戦争」。当時の国際法の基準に照らしても違法）は、実は民間人の虐殺も伴っていた・・・でも学校の歴史では教えられていません。
横山周導さんは、ソ連軍によって、シベリアに抑留され、強制労働に従事させられました（これも当時の国際法の\基準からして違法）。
はじめは、当時の仲間の墓参も目的としてシベリアに行き、そこで「シベリア出兵」時のイワノフカ村での虐殺のことと、にもかかわらず、現地の方々が現地亡くなった日本兵を手厚く葬ったことを知ったのでした。
今年は「シベリア出兵一〇〇年目」です。
横山周導さんは、ここ２０年ほど、毎年訪問されてきましたが、高齢になられたので「今年が最後かも」とおっしゃっています。
毎年は十数人規模の訪問団なのですが、今年はいろいろな「節目」ということで、西濃・岐阜、東海地方を中心に三十数人の大訪問団となったようです。
共同通信配信記事としてネットにも載っていますが、本文が途中までで、「肝心なところが伝わらないなぁ」と感じました。
中日新聞 2018年8月24日 18時42分
虐殺のイワノフカ村で日ロ慰霊祭 シベリア出兵、継承誓う
歴史を知り、そのさまざまな側面を知り、近現代史であれば、何よりも当事者や遺族の声に耳を傾け、残っているお墓や遺物や遺品を見る・・・そうした確実な積み重ねがあれば、煽られて狂騒状態になって戦争に突入する、という愚かなことは防げるはずなのですが。
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ゆり子さん、
たいせつなおしらせ、ありがとう。
じつは、わたしの友人でアムネスティ日本の理事長をつとめているひともこの行事に参加しています。
そのひととの事前のメールのやりとりのなかでわたしが触れたことなのですが、
「シベリア出兵」そのものが、「ノモンハン」以上にだれも知らないできごととして、
歴史の闇のなかに葬りさられようとしていることを痛感していましたので、
この企画には大賛成です。
ただ、「東京新聞」には掲載されていないようです、この行事に関する記事は。
イワノフカ村のことは、ほぼ完璧に知られていません。
「ニコラエフスク事件」のほうは、戦前、「尼港事件」として大々的に報じられ、
「アカ」というのは悪鬼の集団であるという集団的意識の醸成に貢献したのですが、
戦後は、まったくわすれさられてしまったといっていいでしょう。
そもそも、シベリア出兵とは、ソヴィエト政権が誕生した直後、
ちょうどフランス大革命のすぐあとにヨーロッパ諸王朝貴族の軍隊が
うまれたばかりの共和国をつぶそうとして軍事介入したのとまったくおなじで、
ヨーロッパ諸国にアメリがくわわってソヴィエト新政権をつぶすために出兵したさい、
「大日本敵国」政府は、求められてもいないのに、リクツをつけて出兵し、
しかも、諸国連合が軍隊をひきあげたあとも、長期間だらだらといすわった、
国際的にはかなりみっともない事件でした。
なぜ、いすわったのか？
どさくさまぎれにバイカル湖以東を帝国領に編入しようという
さもしい領土的野心がひめられていたからでした。
イワノフカ村での虐殺は、その日本軍がひきおこしたものです。
ニコラエフスクの事件もこの干渉戦争のさなかにおきたものでしたが、
虐殺の当事者は真逆。
とはいえ、のちに、この事件を直接ひきおこしたのは「赤軍」（ソヴィエト革命防衛軍）ではなく、
その統制に復しないひとたちのしわざであったことがあきらかになり、
彼らは処罰されているのですがね。
（ちなみに、わたしは、いくどかこの地を訪れています。）
日米英戦争に匹敵する長期間にわたる兵力投入であり、
宣戦布告をしないれっきとした戦争（それも侵略戦争）だったのですが、
日本国のいまの子たちに教える歴史からははずされているのでしょうね。
ひこ
地球倫理：Global Ethics 