ニクソン元米大統領を辞任に追い込む「ウォーターゲート事件」を暴いた米紙ワシントン・ポストの記者が近く出版するトランプ政権の内幕本について、米メディアが4日、抜粋を報じた。在韓米軍の駐留を疑問視するトランプ氏を、マティス国防長官が「(理解力は)小学5、6年生並み」と愚痴る場面など、トランプ氏に批判的なエピソードが盛り込まれている。

ボブ・ウッドワード氏の448ページに及ぶ「FEAR(恐怖) ホワイトハウスのトランプ」で、11日に発売される。

著書では、1月19日の国家安全保障会議(NSC)で、トランプ氏が在韓米軍に関し、なぜ米国が朝鮮半島に人的資源や資金を投入しているのか問うたのに対し、マティス氏が「我々は第3次世界大戦を防ぐためにやっている」と答えた。

しかし、駐留の負担を減らしたいトランプ氏は「我々は愚かなことをしなければ、もっと金持ちになれる」などと語り、納得しなかった。トランプ氏が退室した後、マティス氏は理解力が低いと嘆いたという。

また、大統領選に介入したとされるロシアとトランプ政権の関係をめぐる「ロシア疑惑」に関し、捜査を指揮するマラー特別検察官による直接の事情聴取を想定し、トランプ氏が自身の弁護士と練習したことに言及。トランプ氏が間違ったことばかり発言するので、困った弁護士はマラー氏に直接会い、「トランプ氏はすぐに何かを作り上げる。それが彼の本性だ」と述べて事情聴取を断った、と明らかにした。

さらに事情聴取に応じる意欲を見せるトランプ氏に、弁護士は「証言してはいけない。さもないと監獄行きになる」といさめたという。

他にも、大統領就任から1カ月後、米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長に、北朝鮮への先制攻撃計画を作るよう指示し、同氏を驚かせたことなどが紹介されている。

トランプ氏とマティス氏には不仲説が流れている。トランプ氏は今月4日、ツイッターで「引用された発言はにせ物で、公衆をペテンにかけている」と批判。マティス氏も同日、「これはワシントン独特の小説だ」と否定する声明を発表した。(ワシントン=園田耕司、土佐茂生)