失恋して旅に出るという歌謡曲は少なくないが、向かう先のイメージはやはり北であろう。「津軽海峡・冬景色」や「北の宿から」では、寒風に悲しみが重なる。それに対して新婚旅行は南へ行くのが定番だったと白幡洋三郎著『旅行ノススメ』にある▼海外旅行が一般化する前、新婚旅行といえば宮崎という時代があり、1970年代半ばには結婚したカップルの3分の1が訪れた。隣の鹿児島も人気だった。陽光が注ぐ明るい場所が新婚にふさわしいと考えられた▼九州に太陽光発電のパネルが増えたのも、そんな日差しゆえだろう。喜びたいところだが、九州電力からはそんなにいらないと待ったがかかった。涼しくなって冷房の需要が減ったため、一部の太陽光発電を停止させた▼発電量が多すぎるとバランスが崩れ、停電してしまうのが理由という。電力が余って停電するとは初めて聞いたが、複雑な仕組みなのだろう。一方で原子力発電を優先する国のルールがあり、4基は発電を続けている▼福島の原発事故の反省から、太陽光発電の普及へと旗が振られ始めて7年がたつ。そんな再生可能エネルギーを受け入れるための準備を電力会社はずっとさぼっていたのか。会社を超えて電力を融通できるよう電線を増強する。必要のない原発は止める。対応は待ったなしであろう▼もちろん太陽光発電は南国だけでなく全国に広がっている。北の方には風力発電に適しているところも多い。育ってきた若木を枯らしてはいけない。


コメント:再生エネより原発を優先するのは後者に優遇補助などがあるからだ:本末転倒で前者にこそ優遇補助をすべきだ。