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連載:社説
2018年10月25日05時00分
自民党総裁選で3選を決めてから初めて臨む国会だ。新たな3年の任期で何を目指すのか、骨太な政権構想が語られるのかと思いきや、これでは全くの拍子抜けである。
臨時国会がきのう開幕し、安倍首相が所信表明演説を行った。「新しい国創り」「強い日本」「希望にあふれ、誇りある日本」。抽象的なスローガンが並び、具体的な将来ビジョンや、そこに至る政策の全体像が示されたとは言い難い。
首相は総裁選の地方票で想定外の接戦を強いられた。内閣改造でも支持率は伸びず、沖縄県知事選では政権が推す候補が大差で敗れた。政権のおごりや緩みに対する批判を受けとめ、その政治姿勢をどう改めていくのかも問われている。
首相は「長さゆえの慢心はないか。国民の懸念にもしっかりと向き合う」と述べはした。しかし、森友・加計問題に触れることは一切なかった。森友問題の解明に後ろ向きな麻生財務相を続投させたことをみても、その本気度は疑わしい。
口利き疑惑を報じられた片山さつき・地方創生相をはじめ、「政治とカネ」の問題を早くも指摘される新任閣僚が相次いでいる。政治への信頼を回復するためには、首相が率先して、説明責任を果たさねばならない。
今国会の最重要法案は、外国人労働者の受け入れ拡大に向けた出入国管理法改正案である。
首相は国内の深刻な人手不足を理由に、外国人材の必要性を強調した。だが、言及は総じてあっさりしており、この国のかたちや社会のありように関わる重大テーマだという認識はうかがえなかった。自民党内に根強い異論を刺激したくない――。そんな思惑から深入りを避けたのなら、本末転倒だろう。
首相が演説の中で繰り返し使ったのが「国民の皆様と共に」という言葉だ。「国民」という以上、政権与党を支持しない人を含め、多種多様な人々に向き合う覚悟が必要である。
しかし、ここでも首相の本気度には疑問符がつく。最たるものが、演説でも意欲を示した憲法改正への対応だろう。
首相は9条に自衛隊を明記する改憲案を、この臨時国会で提示する考えだ。自民党の憲法改正推進本部や国会の憲法審査会の幹部に側近議員を配置し、改憲案を了承する党総務会からは、首相と距離を置く石破派の議員を排除した。
異論を遠ざけ、同じ考えの持ち主で事を進めようという手法は、「国民と共に」という言葉とは全くかけ離れている。
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コメント:国民の側からは「共に」ない:政権不支持理由の第一最多が「人柄が信用ならないから」がそれを証明している。血税を我見・我慢(高慢)・我執にオトモダチ・外国にバラマキ、モリカケ8割国民不信に答えず、圧力・専権・忖度・虚偽・隠蔽・改竄・依怙人事など政治・社会に蔓延し、立法府の長・わが軍の最高司令官など首相(主公僕)を首領と心得て、「公僕の憲法遵守義務」を無視して今や世界第四位の軍隊と評価される、偽りの「自衛隊」を与党も認めなかった「集団自衛権」を認めて米国と世界どこでも戦争協働できる「戦争法制」を強行採決し、さらに国民多数が時期尚早・反対しているにも関わらず憲法破壊になる「自衛隊追記」に執念を燃やすなど独断専行も度を越している(下記参照):