
国会議員が全裸で“ピンポンダッシュ”なんて、前代未聞だ。今週発売の「週刊文春」が、宮腰光寛沖縄北方相の仰天奇行を報じている。それは第1次安倍政権の2007年の出来事。衆議院赤坂議員宿舎で深夜、A元議員の部屋のインターホンが鳴った。妻がのぞき穴から外を見ると、裸の男が立っており、妻の悲鳴を聞いた元議員が駆けつけてドアを開けると、すでに全裸男の姿はなかった。その後、宮腰大臣の娘が菓子折りを持って謝りに来たという。
この話には前段があり、宮腰大臣は施錠していなかったB元議員の留守中の部屋に上がり込み、着ていた服を脱ぎ捨て勝手に風呂に入った後、部屋を出て、A元議員のインターホンを押したというのだ。だから、裸だった。
文春の取材に対し、宮腰事務所は事実関係をすべて認め、「宮腰本人は酩酊のため謝罪にお伺いできなかったことから、当日中に、同人の娘がお詫びに伺い、後日、宮腰本人もお詫びにあがりました」と答えている。
宮腰大臣の酒癖の悪さは有名で、酩酊状態で赤坂宿舎に帰ってくる姿がたびたび目撃されているという。毎日の晩酌は琉球泡盛というから、その縁で沖縄北方担当に起用されたのか。
「就任早々、談合で行政処分を受けた企業から計36万円の献金を受け取っていたことが報じられましたが、さらに3000万円以上の使途不明金まで発覚した。“裸ピンポン”より、こちらの方が大問題です。額が額だけに、宮腰大臣の『政治とカネ』問題が臨時国会で追及されるのは確実です」(自民党関係者)
■違法ではないが脱法的
宮腰大臣が代表を務める自民党富山県第2選挙区支部など2団体から寄付を受けている政治団体「宮腰光寛後援会」の14~16年の政治資金のうち、使途の明細が分からない支出が約3384万円もあると、24日に共同通信が報じた。
収支報告書を見ると、たしかに事務所費や備品など、100万円単位の支出の内訳が記されていない。また、寄付を受けている「宮腰光寛後援会」と、寄付している側の「選挙区支部」、政治団体「光政会」はすべて所在地と会計責任者が同一だ。一体どういうことなのか。宮腰事務所に問い合わせたところ、「使途不明金ではない。すぐに説明文をFAXで送る」とのことだったが、その日のうちに送られてくることはなかった。確認のため、何度も事務所に電話をしたがつながらなかった。政治資金に詳しい神戸学院大教授・上脇博之氏が言う。
「選挙区支部には政党交付金という形で税金も入ってくる。それを公開基準がゆるい後援会に移し替えているとしたら悪質です。違法ではないが、脱法的な手口で、詳細な収支報告を回避しようとしていると見られても仕方がない。カネの流れがチェックできなくなり、政治資金規正法の趣旨に反します」
使途不明金で晩酌用の泡盛でも買い込んでいたのか。有権者が納得できるよう、説明する必要があるだろう。
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