問題答弁を連発 監察委・樋口委員長は調査やる気ゼロ露呈

厚労省の統計不正問題で、2度も“大甘”の調査報告をしたのが特別監察委だ。5日の参院予算委で、監察委の樋口美雄委員長が答弁に立ったのだが、まるで調査としての体をなしていなかった実態が浮き彫りになった。
問題となったのは、立憲民主の福山哲郎議員の質疑に対する樋口委員長の答弁だ。2回目の監察委の調査で、福山議員が東京と神奈川の統計担当者に直接ヒアリングした人数などを問うと、樋口委員長は「お答えできません」を連発。揚げ句、「監察にあたって収集した資料については、開示しない旨が委員会で合意されており、お答えを差し控えさせていただく」と発言したから唖然ボー然。
たちまち議場には怒声が飛び交い、国会審議は約20分にわたって中断した。再開後、樋口委員長は「答弁に慣れていないため二転三転して申し訳ない」などと陳謝し、ヒアリングした人数と肩書を明らかにしたものの、問題答弁はこれだけじゃなかった。
統計不正問題の背景にある「調査方法が変わった」理由として、厚労省はこれまで「都道府県からの要望があった」と主張してきた。ところが、その根拠を問われた樋口委員長は「厚労省の職員に対するヒアリング」だったと答えたのだ。つまり、監察委は厚労省の言い分をうのみにして、「隠蔽の意図は確認されなかった」と説明してきたワケだ。こんなデタラメはないだろう。政治ジャーナリストの角谷浩一氏がこう言う。
「モリカケ問題と同様、その場しのぎの答弁が通用すると思っているのが大間違い。大メディアは、野党が国会で攻めあぐねていると報じていますが、樋口氏や政府与党の姑息な答弁を許していること自体が問題です」
樋口委員長は厚労省所管の独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の理事長を務めるリッパな「利害関係者」。客観調査など期待するだけムダだ。
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