F35は「政治色の強い機体」解明どこまで 米監査院は966件の問題指摘

F35は「政治色の強い機体」解明どこまで 米監査院は966件の問題指摘

 4月9日、航空自衛隊三沢基地(青森県三沢市)所属の最新鋭ステルス戦闘機F35Aが青森県沖で墜落した事故。空自は事故機を含む13機のF35Aを配備済みだ。防衛省は短距離離陸・垂直着陸ができるB型42機を含めて計147機のF35を調達する計画だ。B型は「空母化」予定の海自最大の護衛艦いずも型での運用を計画している。岩屋毅防衛相は事故後、「これまでの方針を変更するに足る具体的な情報は無く、計画を変更する考えはない」と述べた。しかし、機体の根本的な不具合が事故原因に関係していたなら、今後の調達への影響は避けられない。

 事故機は三菱重工業が最終組み立てをした初号機だった。防衛産業の技術維持のため30機を国内で組み立てる。防衛省は、完成した初号機は米側も関与して厳重に点検したと強調。2017年6月と18年8月に冷却系統などの不具合で緊急着陸したが、その後部品を交換し、異常がないことを確認していたという。

 他方、米政府監査院(GAO)は18年6月に公表した報告書で、A、B両型に海軍仕様のC型を加えた全型式で、966件の技術的問題があったと指摘。これに対し、防衛省は「安全性に影響を及ぼす課題はないと判明している」とする。また、GAOは今年出した別の報告書で、18年9月に米サウスカロライナ州で墜落したF35Bを「製造上の欠陥で燃料管が破裂し、エンジンが動力を失った」と結論付けた。

 空自のF35Aは、米側が価格や納期などを決める「対外有償軍事援助(FMS)」の枠組みで調達されている。大量購入は、トランプ米大統領が求める米国製品購入の拡大に応えるメッセージになっており、「政治色の強い機体」(防衛省関係者)だ。このため「対米関係を考えた調査にならざるを得ず、落としどころが難しい調査になる」とみる自衛隊幹部もいる。ある防衛省幹部は「パイロットの安全対策が取れれば、飛行を再開することになるだろう」との見通しを示す。

 ただ、空自パイロットからは「事故を起こす機体には絶対に乗りたくない。事故調査では同様の事故を再び生み出さないように教訓をくみ取るべきだ」と徹底した解明を求める声も聞こえる。先進技術を盛り込んだF35Aは、これまでの戦闘機に比べて日本側に開示されていない情報が多いとされる。機密情報が解明の壁になった場合、米側がどこまで協力するかも今後の課題となりそうだ。

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