「未作成は指針違反」 元公文書管理委員長代理 首相面談記録なしで

「未作成は指針違反」 元公文書管理委員長代理 首相面談記録なしで

首相面談記録の未作成問題について語る元公文書管理委員会委員長代理の三宅弘弁護士=東京都新宿区で2019年6月6日、大場弘行撮影

 官庁間などの打ち合わせ記録を作成することを義務化する改定公文書ガイドラインを審議した元公文書管理委員会委員長代理の三宅弘弁護士が、取材に応じた。安倍晋三首相と官庁幹部が官邸で面談した際の議事概要などの記録が作成されていない問題について、三宅氏は「明らかなガイドライン違反だ」と明言した。菅義偉官房長官は3日の記者会見で「ガイドラインに反していない」と主張したが、ガイドライン改定に関わった当事者は真っ向から否定した。

 首相面談の打ち合わせ記録を巡っては、官邸が一切作成していないことが毎日新聞の取材で判明。官庁側も「ガイドラインが作成義務を課した『政策や事業方針に影響を及ぼす打ち合わせ』に当たらない」などとの理由で作成していないことが明らかになるなど、首相の指示が事後に検証できないブラックボックスになっている。

 三宅氏は、公文書管理法が4条で「経緯も含めた意思決定に至る過程を検証できるように文書を作成しなければならない」と官邸を含めた官庁に義務付けている点を挙げ、「ガイドラインも、打ち合わせ記録を4条の原則に基づき作ると定めている」と指摘した。

 その上で「首相面談は意思決定過程の中でも最も重要。方針に影響を及ぼすか否かを限定的に解釈してはならない。4条の原則に従い作成すべきだ。未作成はガイドラインのみならず、4条にも違反している」と批判した。

 記録は面談に参加した官庁の双方が作成・保存することも可能だが、菅官房長官は「政策を所管し、首相に説明・報告する各行政機関が作成・保存する」と述べ、所管官庁側に丸投げしている。

 三宅氏は「ガイドラインは、打ち合わせ記録の正確性を確保するために相手側の官庁に発言内容を可能な限り確認するよう定めている。一方が作った記録を、双方が保存することを想定している。官邸だけが除外されることはない」と指摘。官邸の対応はガイドラインを逸脱しているとの考えを示した。

 さらに、三宅氏は「ガイドライン改定時に、首相面談記録が官邸で保存されない事態になろうとは考えもしなかった」とし、「記録がなければ、これだけ長く在任する安倍首相がどんな政策決定をしたのか検証できなくなる。歴史が残されなくなるという意味でも大問題だ」と批判した。【大場弘行】

打ち合わせ記録

 加計学園問題で、検証に必要な省庁間の打ち合わせ記録が残されていないことが明らかになった。このため政府は2017年12月、官庁向けの公文書ガイドラインを改定。国の職員に、政策や事務・事業に影響を及ぼす打ち合わせをした場合、記録の作成を義務付けた。公式の解説集には「日時や場所、出席者、主なやりとりの概要」を記録するよう例示している。改定ガイドラインは、有識者による公文書管理委員会での審議を経て首相が決定した。

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