参院選で公明党が比例得票数を大幅に減らした3つの要因

高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

参院選で公明党が比例得票数を大幅に減らした3つの要因

公開日: 更新日:
落選が確実となった野原義正候補者と会見にのぞむ、山本太郎代表(C)日刊ゲンダイ
落選が確実となった野原義正候補者と会見にのぞむ、山本太郎代表(C)日刊ゲンダイ
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 参院選後、公明党幹部の顔色が冴えないという。

「候補者を立てた7選挙区で全勝、比例でも7議席を確保し、改選11議席を3つも伸ばして大勝利のはずなのに、なぜ?」と関係者に問うと、意外な答えが返ってきた。

「議席ではなく比例の得票数ですよ。14議席獲得は過去最多タイですが、比例得票数653万6336票は自公連立が始まって以来の20年間で最低。ピークは2005年衆院選の899万票で、そこからだんだん減ってはきているが、6年前と3年前の参院選ではまだ757万票前後を保っていた。ところが17年衆院選では初めて700万を割って698万票。大変な危機感を持って何とかそのライン復帰をめざした今回の選挙だったのに、3年前より100万票以上も減らしてしまった。それでも議席を増やせたのは投票率が低かったおかげ」と。

その要因として彼は3点を挙げた。

 第1に、創価学会員そのものが減り、なおかつ高齢化が進んでいること。学会員数はもちろん非公開だが、何人かのウオッチャーの説では350万人程度で、それが1人ずつ支持者(彼らの用語でF票)を集めたとして700万票。その線がすでに持ちこたえられなくなったということだろう。

第2に、もともと平和志向の強い学会員は、15年の安保法制への公明党の追従にはまだ我慢していたが、17年5月の安倍晋三首相の「9条に第3項を付け加えて自衛隊の存在を明文化」という改憲案発表に対して公明党が明確な反対を打ち出さなかったことで失望がドッと広がった。

そして第3が、沖縄の辺野古基地建設問題。沖縄県の創価学会も公明党も一貫して辺野古反対の立場をとっているが、東京の両本部は何としてもこれをねじ伏せようとして、18年2月の名護市長選では学会の会長まで現地入りして陣頭指揮し、反対派の稲嶺進市長の追い落としに狂奔した。

 ところが同年9月の県知事選では、学会員でありながら公然と創価学会旗を打ち振って辺野古反対派の玉城デニー候補を応援する人が現れて、全国的な話題になった。

それが野原善正氏で、今回、東京選挙区でれいわ新選組から立候補し、同じ選挙区の山口那津男公明党代表に正面勝負を挑み、落選したとはいえ、山口の82万票に対し21万票も獲得した。その多くが公明党の安倍への追随ぶりに不満を持つ学会員であると推測され、公明党幹部がパニックを起こす原因となっている。

 

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