増税するのに公務員給与増って一体? ネット上に批判の声相次ぐ

増税するのに公務員給与増って一体? ネット上に批判の声相次ぐ

人事院が入る中央合同庁舎第5号館別館=東京都千代田区霞が関1で2019年4月7日、本橋和夫撮影

 2019年度の国家公務員給与を6年連続で引き上げるよう国会と内閣に求めた人事院勧告に対し、「財政難で増税するのに、公務員の給与が上がるのは許せない」という批判の声がネット上に集まっている。なぜ財政難でも公務員の給与は上がり続けるのだろうか。【大場伸也/統合デジタル取材センター】

 人事院は7日、19年度の国家公務員の月給を平均0.09%、ボーナス(期末・勤勉手当)を平均0.05カ月それぞれ引き上げるよう勧告した。政府が勧告通りに引き上げれば、国家公務員(行政職)の平均年収は2万7000円増の680万円(平均43.4歳)となり、国が負担する人件費は約350億円増える見通し。人事院職員の給与も増える。

 公務員は「公共サービスを滞らせてはいけない」として、憲法で認められている労働基本権が制約されている。その代わり、人事院が企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の民間大手の給与実態を調べ、労働条件で民間と大きな開きが出ないよう公務員の給与水準を勧告している。

 ネット上には「え? 増税って公務員の給与になんの? なんだよそれ」「会社(日本)が傾いてんだから社員(公務員)の給料は減額と人員削減でしょ。普通に」「増税するなら公務員の給料を下げてほしい」などの不満の声が多く寄せられた。

 「借金大国の日本でなんで公務員の給与を大企業にならうのか意味がわからない」「公務員が自分たちの給料を自分たちで上げて、財源を増税でまかなう。そりゃ国がつぶれるわ」などと勧告制度への疑問も相次いだ。

 こうした声をどう受け止めるのか。人事院給与第1課に聞いてみると、「人事院勧告は国家公務員法第28条に基づき、労働基本権制約の代償措置として、社会一般の情勢に適した適正な給与を確保するためのものであり、その変更に関して必要な勧告・報告を行うことは国家公務員法に定められた人事院の責務とされています。一方で、財政難との関係については、内閣や国会で判断するものでありコメントする立場にありません」との答えが返ってきた。

 また、民間と給与水準を均衡させていることについては「労使交渉で決定している民間の給与に準拠するのが合理的と考えます。調査対象については、公務と同様、部長、課長、係長等の役職段階を有しており、同種・同等の者同士による比較が可能であること等によるものです」と説明する。

 財政事情を考えると、公務員はもらい過ぎなのだろうか。自身もかつて国家公務員だった神戸学院大の中野雅至教授(行政学)はこう語る。「勧告を批判する気持ちは分かるが、最低賃金を上げていこうという機運の中、官民対立をあおって給与を引き下げ合うことは、みんなの首を絞めることになり有益な議論ではない。世界的に見ても、日本の公務員数は少なく、公務員の給与を引き下げたところで、財政難が解消するわけでもない」

 人事院勧告には強制力はなく、最終決定ではない。勧告を受けた内閣が給与を改定する法案を国会に出し、法律が通って初めて給与額が決まる。過去には、財政難などを理由に、勧告実施を見送ったり、引き上げ幅を圧縮したりすることもあった。政府がどう判断するのか注目したい。

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