「ホテルの明細書あれば1000万%アウト」 桜前夜祭の野党ヒアリング詳報

「ホテルの明細書あれば1000万%アウト」 桜前夜祭の野党ヒアリング詳報

衆院本会議場を終え、記者団の質問に答える安倍晋三前首相(左)=国会内で2020年11月24日午後1時21分、竹内幹撮影

 安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、東京地検特捜部が前首相の公設第1秘書らから任意で事情聴取していた問題を受け、野党合同ヒアリングが24日、国会内で開かれた。前首相らに対する告発状を出していた一人の泉沢章弁護士は「ホテルの明細書が出ているのであれば1000万%アウト」と指摘し、前首相の違法行為は明らかだと主張した。【政治部/宮原健太、社会部/大場弘行】

「座視すれば法の支配が覆される」

 原口一博氏 ないと言っていた明細書が出てきたようだ。安倍総理が国会でおっしゃっていたことと真逆のことが出てきた。ぜひ国会に来ていただいて、参考人、証人としてつまびらかにしていただきたい。

 泉沢章弁護士 安倍前首相は国会で「契約は個々の参加者がホテルとやっている」と。「入り口で5000円を受け取り、目の前を通過しているだけだ」と。しかし、このような弁明は成り立ち得ない。宴会の内容を予約し、実行することについては事前の話し合いも必要で個々の会員とやるわけがない。補塡(ほてん)があったということは、契約は後援会だということが分かる。

 安倍前首相は残念ながら体調を崩して首相を辞められた。しかし、最近見ていると体調回復されている。地検の捜査が進んでいるのだから、まずは率先して事実関係を明らかにしていただきたい。

 私たちは2度にわたり告発状を提出した。法律家からすると、政治資金規正法違反などは明らか。弁明が非常に不十分で、矛盾している。そういうこともあると座視するのは法の支配が覆されてしまう。特捜部がどういう捜査をするか分からず、幕引きもあるかもしれない。そのようにさせないためにも監視し、捜査を見極めたい。

「通常なら起訴」との指摘も

 今井雅人氏 起訴、不起訴は他の事情も絡むと思うが、起訴相当にはなる?

 泉沢弁護士 どのくらいの裁量で起訴にするかは分からないが、弁護士としては告発や告訴のときに考えるのは、事案の軽重や社会的影響だ。政治資金規正法などは一般的刑事事件とは違う。お金に換算して多くなくても、社会的影響で考えると起訴すべき事案だ。本件の行為をしていた段階で首相だった。一国の首相が明らかな法律違反をやっている。共謀している可能性は大きい。通常なら起訴される事案ではないか。

 黒岩宇洋氏 告発を受理して、事件化されて、いずれ起訴するかどうか通知するが、刑訴法の何条で誰に通知するのか。

 法務省・神渡史仁刑事局参事官 捜査を遂げた上で処分をするとなった場合には、刑訴法260条にもとづき、告発人に通知しなくてはならない。

「三つの答弁が崩れ去る」

 原口氏 安倍氏は国会答弁で「事務所は関与していない」とずっと言っている。2番目に「明細書はない」と。3番目に「差額は補塡していない」と。今回報道されたことが事実だとすると、三つともすべてウソだったことになる。まさに国会を冒とくし、よくぞこれだけ真逆のことが言えるもんだと思うが、罪は何なのか。また菅(義偉)氏も何らかの責任はあるのか。

 泉沢弁護士 事務所の不関与、明細書ない、差額の補塡ない。今回の報道が事実ならすべて崩れ去る。そうなると、後援会、事務所自体が関与して契約主体となっている。お金が出ていて明細書もある。となれば、収入も支出もある。明らかに収支報告書に書かなくてはならない。

 菅現首相については、やはり情報は回ってきているはずで、まずいなと思いつつも答弁をし続けていたんだろう。刑事事件に問うのは難しいかもしれないが、事後に分かりつつ言っているのであれば、政治的、倫理的責任は負うべきだ。

補塡なら「原資」も注目

 田村智子氏 そもそも政治団体に対して、見積書なり明細書が出されていた。それから政治団体からの支出もあった。だけど参加した個人とホテル側との契約である。これ、成り立つんですか。

 泉沢弁護士 もう何百回も言いますけど、それはあり得ない。そこが最初から、安倍前首相の説明というのは間違っているんですよ。ホテルの明細書が出ているのであれば、もう1000万%アウトですよね。だってどう考えたってそれは逆のことを意味づけている。どう考えても個別というのはあり得ないし、それを今回裏付けている。

 黒岩氏 安倍さんはずっと関与していませんと。一切、収入も支出もありませんと。私、最後のダメ押しで、これ本当に収支報告書に書かないんですね?と言った。安倍さんは強い意志で「書かない」って言ったんですよ。今回の場合はね、自分は関係ないよという申し開きはできないと思う。

 泉沢弁護士 ここまで問題化して、実際におカネの流れを知らないわけがない。その上でかつ収支報告しないというのであれば、みなさんの共同の意思でやっているってことはもう明らかです。

 原口氏 収支報告も間違った記載をしていれば、訂正すればいいのに訂正しない。たくさんのおカネを後援会などの団体から補塡しているからそれができなかったのか。

 泉沢弁護士 やはりまだ明らかにしなければならないことがたくさんある。もっと言うと、ずっと前からこれに近いことがやられていたのではないかという疑念さえ生まれてくる。そういう方が今まで首相をやってこられたことを考えると、ぜひ全容解明を早めにしていかないと、民主主義の回復だとか法の支配というものが機能しないのではないかと危惧します。

「首相は国会をなめていた?」

 田村氏 今回、安倍総理は、問題をはじめから意識していて、自ら積極的に取り繕うということを相当早い時期から考えておられたんじゃないかと思う。というのは、昨年11月8日に私が最初に桜を見る会の質問をしたときには、前夜祭の収支報告のことは質問しませんでした。ところがその時の答弁から実は安倍総理は、この前夜祭というのは各個人がホテルとの関係においても直接払い込みをしていると。私は聞いていないにもかかわらず、そういう答弁を11月8日に既にしているんですよ。ということは相当なストーリーを自ら積極的に作って答弁をしている。ご本人が非常によく知り尽くしたうえで、周到にこういう答弁を積み重ねてきたのではないかというふうに思える。

 泉沢弁護士 かなり早い時期から個々の契約だと言っているというのは、我々も見て分かりました。一つはストーリーを考えていたというのもあるんでしょうけど、これぐらいのことを言っていたら国会ではみんなだませるわと。……ある種、なめていた可能性もなきにしもあらずで。でも、実際には今みたいになっているということだと思います。

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