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毎日放送VOICE&関西テレビワンダー JR脱線事故と組織罰 by limitlesslife
April 24, 2015, 2:44 am
Filed under: クラス・アクション

 永岡です、毎日放送のニュース「VOICE」で、JR尼崎脱線事故の特集がありました。
発生から10年の脱線事故、107名が亡くなったのに、日本には企業の責任を問う法律はなく、もちろんこれだけの事故で誰も責任を問われないのはおかしく、これに関して、イギリスで先例があります。
遺族の大森さん、娘さんの亡くなった桜の季節は好きでないと言われます。娘さんはオペラ歌手を目指し、大学に行く途中で事故に会い、23歳で亡くなられました。1両目に、泥にまみれた楽譜が見つかりました。
大森さん、仕事をリタイアされ、部屋に組織罰という本があります。
今の刑法では、大事故でも企業の責任を問えず、幹部の責任を問うにも、大きな壁があり、ご存知のように、社長たちの責任は不問で、誰も責任を問われないのはおかしく、遺族、被害者より、組織の責任を問うことを求める声があります。
イギリスでは2007年、死亡事故を起こした企業の責任を、トップに責任を問い、安全の義務を課しています。これも大事故がきっかけで、遺族のカヴァナーさん、97年、ロンドンでの列車事故、140人以上死亡、29歳の息子さんを亡くされたカヴァナーさん、直前の電話が最後の会話になりました。
運転手は死亡し、罪に問えず、そしてトップの責任は、問う方に立証責任があったため、問えなかったのです。それで、国、議員、世論に、企業の責任を問うことを問いかけ、経済界からは反発されたものの、世論の追い風で、10年後に組織罰が問えるようになりました。
これにより、企業の意識も変わり、安全対策に倍の人間が集まり、企業も、安全対策を強化し、これにより、イギリスでは大きな鉄道事故はなくなり、事故の死亡率も低下し、もちろん、この法律のおかげです。
日本でも、航空機事故などで、企業の責任を問うべきとして、さらに、原因解明には、情報開示が必要で、刑事責任は、そのために必要です。
事故を起こした企業の責任追及に、専門家の異論もあり、しかし大森さん、今の制度では真相は追求できず、組織罰による責任追及が必要、新たな考えが必要だと結論付けられました。
犠牲者、遺族の思いのために、どんな法律が必要なのかが課題です。
弁護士の森直也さん、この思いは当然で、日本の法律は個人の責任追及になり、問題もあると言われました。
イギリスの組織罰には、罰金に上限なし、しかし、企業がこれで自分に不利になることを出さず、原因究明にならない危険性もあり、森さん、組織罰での原因究明は、再発防止に対して問題もあるが、組織罰と、個人の責任も追及し、法人罰で対処できると言われました。

また、関西テレビのワンダーでも、この問題が報じられ、2012年の山梨での天井板崩落で、NEXCO日本の管理に不備があり、しかし刑事裁判に関しては、まだ不透明です。
組織罰を問い、安全責任を問うべきというものの、郷原弁護士は、原因究明と再発防止が第一、刑事罰を問うことは再発防止にならず、制裁を恐れて本当のことを企業が言わず、処罰されないのはおかしいという考えに理解は出来るものの、異論を言われました。
同志社の川崎さんは、組織罰で再発防止になると言われて、全日本おばちゃん党の谷口さん、刑法は明治時代から変わっておらず、当時は法人格を想定せず、法人で携帯のこともあり、法人の責任はあるべきで、また少年法と同じく、厳罰により発生は防げないというものの、被害者は大変なことで、誰も責任を取らないことはおかしいと言われました。
関西テレビのデスクの方も、アメリカでは民事裁判で懲罰的な損害賠償、タバコで早くなくなったら、損害賠償になると紹介され、企業も訴訟リスクがあり、抑止力になると紹介されました。
遺族は、企業の責任を問えないことで、苦しんでいるのです、以上、VOICEとワンダーの内容でした。

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コメント:米国にはクラス・アクション(集団訴訟)があり、集団として訴追し、訴追され、専門の弁護士・法律事務所があります。
cf.   http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_class-action_lawsuits