Global Ethics


最大の原因が割高な海外からの新薬だという事実は伏せています by limitlesslife
February 13, 2016, 9:56 pm
Filed under: 健康保険, 医療保険(国民健康保険、・・・)

・・・政府とマスコミは「医療費が増えた」「財政がもたない」
と騒ぎますが、その最大の原因が割高な海外からの新薬だという事実は
伏せています。

やっぱり危ない! 狙われる日本の医療 堤未果

「皆保険は薬価から切り崩される!」

TPPの本丸ともいわれてきた医療。国民皆保険制度は守られるのだろうか。

・「国民皆保険制度はTPP後も堅持する」
という政府発表を鵜呑みにしてはいけません。
安倍首相が仰るように制度の形そのものは残りますが、
中身は形骸化してアメリカ型医療になっていくからです。
WHOや国境なき医師団などがTPPによる薬価高騰を批判していますが、
日本の皆保険が崩れていく入り口も恐らくここからでしょう。

1月7日にTPP協定条文の暫定仮訳が公開されました。
例えば「透明性及び腐敗行為の防止」の章を見てみます。
ここでいう「透明性」という言葉は、国際貿易条約では、
「利害関係がある人たち、つまり企業や投資家を意思決定プロセスに参加させる」
という、彼らにとっての透明性という意味。
例えば薬価決定プロセスへの製薬会社の介入が拡大されれば、
「この価格はおかしい、フェアな競争が阻まれる、非関税障壁だ」
と異議申立てをすることができるようになるのです。

・アメリカの医産複合体による日本への圧力は、1980年代の
中曽根政権時代(1985年の日米市場志向型分野別協議:MOSS協議)
からここ数十年続いています。
世界一の薬消費大国で、かつ新薬を税金で継続的に買ってくれる
国民皆保険制度がある日本は、医療市場としては大変儲かるので欲しくて仕方ない。
だから皆保険制度は残したままTPPで薬価を抑える規制を外し、
もっと高く、もっとたくさん買ってもらおうという寸法なのです。

・・・政府とマスコミは「医療費が増えた」「財政がもたない」
と騒ぎますが、その最大の原因が割高な海外からの新薬だという事実は
伏せています。

実はTPP問題では、並行して進んでいる国内法の改悪もセットで注目
しなければなりません。
TPPで儲かる外資と医療費を抑制したい財務省の利害が一致しているからです。
この4月から、混合診療の範囲を拡大する「患者申出療養」が導入されます。
国内での混合診療範囲の拡大は、
TPPと同じ方向を目指していることに注目してください。

・保険収載が前提という歯止めなしに混合診療を拡大すると、
経済的理由で病院に行けない人が増えるので、一時的には韓国のように
国の医療費は下がりますが、その後アメリカのようにER(救急救命室)
がパンクし、生活保護受給者が急増。
結局、企業は儲かりますが医療財政は悪化するでしょう。

実はこの状態を作る道はTPPだけではありません。
TPPによる外圧と同時並行で、選挙で選ばれてもいない民間議員が、
横から「国家戦略特区」で規制緩和を進め、
最後に政府が中から混合診療の拡大を押し込んでくる。
今、この3方向で進めてきているのです。

国家戦略特区では、今まで禁止となっていた病院の株式会社経営も
認められるようになる。
これも、今までずっと日本医師会などが反対してきたことですよね。

・戦略特区が怖いのは、特区から日本全国に広げる前提だということです。
TPPはアメリカが批准できないかもしれないけれど、喜ぶのはまだ早い。
医産複合体は保険をかけて、特区や内部からの規制緩和をセットで進めているのです。
これに多くの国民が気づいた時、チャンスが生まれます。

なぜか?
国家戦略特区は自治体単位なのでまだ止めることができるんです。
自治体には医師会もあるし、町の弁護士もいれば患者さんもいる。
この『TPP新聞』を読んだ方が、住んでいる地域の役所に行く、
県議会議員、市議会議員に問い合わせるという小さなアクションから、
変化を起こせます。

・皆保険や農協など、TPPで狙われているものが象徴するのは、
「株主至上主義」と対局にある価値観です。
その根幹には、日本人の持つ「お互いさまの精神」がある。
TPPの問題は、単なる貿易条約や経済利益ではありません。
これは私たちが人間としてどちらの価値観をベースに
未来を作るのかの選択です。
日本が守ってきた宝や世界に誇れるものを、
もう一度見直すチャンスでもある、非常に価値ある取り組みですね。

ジャーナリスト 堤未果(つつみ・みか)
東京生まれ。NY市立大学大学院修士号取得。
国連、証券会社などを経てジャーナリストとして独立。
著書に『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)、
『沈みゆく大国アメリカ2〈逃げ切れ!日本の医療〉』(集英社新書)
など多数。
『政府は必ず嘘をつく 増補版』を2016年4月に発刊予定。

TPP新聞 http://tpphantai.com/info/20160127-tpp-shimbun-vol04/

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MLホームページ: http://www.freeml.com/uniting-peace



「国民がいつでもどこでも安心して医療を受けられる『国民皆保険』の原則を大本から揺るがす」 by limitlesslife
April 26, 2015, 4:40 am
Filed under: 健康保険

「国民がいつでもどこでも安心して医療を受けられる『国民皆保険』の原則を大本から
揺るがす」
「制度創設以来の大改定で内容は多岐にわたるにもかかわらず、参考人も含めて22時
間足らずで審議を打ち切ることに強く抗議する」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-04-25/2015042501_03_1.html

MLホームページ: http://www.freeml.com/uniting-peace



誰でも国際保健貢献できる病院をめざして by limitlesslife
May 3, 2014, 1:23 pm
Filed under: 健康保険, 医療

誰でも国際保健に
貢献できる
病院をめざして

地域医療部後期研修医 国際保健委員会委員長 座光寺正裕

「農民とともに」254号掲載 2014年4月30日

退職せずに国際保健に貢献
現職参加制度が始まります

2014年2月、佐久医療センター開院を目前に控えて、一つの英断がありました。
佐久病院の職員のまま、青年海外協力隊などの国際協力活動に参加できる
「現職参加制度」の採用が管理者会議で承認されたのです。
今までは、当院の職員がこうした国際協力に携わろうと考えても、
せっかく病院理念に「・・・地域づくりと、国際保健医療への貢献を目ざします」
と掲げてあるにもかかわらず、いったん退職してから応募するほかにすべがありません
でした。

今後は、管理部、診療協力部、看護部、医局すべての職員に、この制度に応募して
国際協力をするチャンスが認められます。
退職までは決断できず参加をためらっていた職員にとっては、
ずいぶん応募の敷居が下がったと思います。

国際保健協力は、佐久地域の人々の病気を直接治療することにはつながりませんし、
病院の収益が増えるわけでもありません。
しかし佐久の経験を世界各地の地域づくり・健康づくりにつなげることは、
佐久病院の企業としての社会的責任(CSR)であり、また分割再構築の急激な変化に
不安を感じている職員が、佐久病院の原点を見つめ直す拠り所にもなるのでは
ないでしょうか。

なぜ世界は佐久に注目するのか?

今日の世界でもなお、数十億の人々が最低限の健康的な生活を送ることができず
にいます。
当院にはこうした世界の国々から、毎年100名前後の研修生や視察団が訪れます。
これらの国々の健康問題は、高価な薬剤や検査治療機器がなくても、
たとえば手洗いや飲料水の煮沸を指導したり、トイレを設置したりと、
比較的単純で安価な対策で劇的に改善できることが少なくありません。
これは、若月俊一名誉総長が、貧しい農村で地域住民とともに「医療の民主化」
をめざした取り組みとまさに同じものと言えます。

一見すると無関係のような国際保健と地域医療ですが、資源が限られた状況の中で、
安くて質の高い医療保健福祉サービスを、
住民が主体となって形作る営みという本質ではとてもよく似ています。
病気が起こってしまってから治療するだけではなく、「病気を診ないで人を診」て、
疾病の社会的・構造的要因を解き明かし、生活に寄り添った視点から、
病気の予防や早期発見に努めることが求められます。

アルマ・アタ宣言で「プライマリヘルスケア」という用語が定義されるはるか
30年前から、住民主体の健康づくり、巡回診療、予防・検診活動などの
先駆的な取り組みが、この佐久の地で実践されていたこと、
またそれが現在の長野県の健康長寿の礎になっていることに、
海外研修生たちは衝撃を受けて母国に持ち帰ります。

国際保健の
仲間を増やしたい

2013年4月、佐久病院の国際保健は実は存続の危機に瀕していました。
それまで国際保健医療科で海外研修生の受け入れなどを一手に引き受けて
下さっていた出浦喜丈医長が退職され、その後任が空席だったためです。
この状況を打開しようと有志約20名が集まり、
「誰でも国際保健に貢献できる病院にしたい」を合言葉に、
国際保健医療科の下に新たに多職種による国際保健委員会を組織しました。

早速6月、7月とインドネシア、スリランカなどからの研修プログラムの改良
にも関与し、訪問診療への同行視察を企画し、好評を博しました。
8月には、第21回若月賞受賞者のスマナ・バルアWHO医務官と、
日本国際保健医療学会理事長の中村安秀・大阪大学教授などを講師にお招きし、
第1回佐久国際保健セミナーを開催しました。
全国から集った60余名の医療者、学生、会社員、自治体職員らと、
「今世界に伝えたい日本の地域医療の経験」と題して、佐久の地域づくり、
健康づくりの経験を、いかに世界の地域に伝えるかを語り合いました。
若い参加者たちの笑顔をご覧いただけば、こうした国際保健研修の機会に
いかに期待が寄せられていたのかが見て取れると思います。

9月にはタイ大使館からの依頼で、信州に住むタイ人の方たちに向けて、
移動領事館にあわせて健康相談会を開催、11月、フィリピンを襲った巨大台風で
全壊したフィリピン大学医学部レイテ分校の支援を、
発災後5日で開始した経緯は藤井麻耶委員の報告の通りです。

人材確保、育成、
定着戦略としての国際保健研修

そもそも国際保健を志す学生は決して少数派ではありません。
2010年の名古屋大学の調査では実に54%もの医学生が
「国際保健協力に興味がある」と答えています。
しかし現実はどうでしょうか。
残念なことに、医学部卒業後に国際保健に何らかの関わりを持つ医師は、
全体の1%未満です。

佐久病院がいままでの地域医療の経験を通じて、体系的に国際保健に関する研修を
提供できれば、今まで「興味はあるが、研修機会がない」と諦めていた医療者たちが、
佐久に注目してくれるのではと期待しています。
現職参加制度を認める病院は全国を見渡してもごく例外的であり、
これも大きな後押しです。

国際保健と地域医療の双方を継ぎ目なく行き来できる人材が、佐久の地に集い、
佐久の地域の人々に育てられ、世界のへき地に巣立ち、
世界の人々の健康を守る戦いの最前線にたち、またこの地に舞い戻る、
そういう循環ができれば、佐久病院本院が地域医療のメッカから、
地域医療と国際保健のメッカへと進化を遂げられるのではないかと夢見ています。

日本の中ですら医療者の不足が叫ばれているのに、彼(か)の国の心配をしている
場合か、という批判もあるかもしれません。
しかし、そういう状況だからこそ、
世界の地域の経験から互いに学び合う価値があるのです。
たとえ困難はあっても、必要とされること、未来につながること、
世界の役に立つことを佐久病院はやっていかないといけないのではないでしょうか。

2000年2月号の本誌で、当時の清水茂文院長は次のように述べています。
「私は以前からこの初期研修の中に、
海外研修システムを導入することを提案してきました。
(中略)
たとえばフィリピンです。
農村医学・農村医療を勉強すると同時に、
国際化を体験するためにも海外研修は大事です。」

それから14年が経過しましたが、臨床研修に関わる法的規制もあり、
今まで実現できずにきました。
しかし昨年8月の国際保健セミナーで、伊澤敏統括院長は「機は熟しました」と宣言し

病院をあげて国際保健人材の育成を推進する決意を表明しました。

この5月には国際保健医療科に新たに加藤琢真医師がスタッフとして着任し、
科の活動もようやく本格化します。
今後は定期的な勉強会やセミナーに加えて、院内通訳制度の再整備、
研修医の国際保健研修の試み、海外研修生のプログラム充実
などをめざして活動を進めていきます。
ぜひみなさんも国際保健委員会に加わって、一緒に国際保健を学び、実践しませんか。
委員になるのに知識や語学力は必要ありません。
「世界の人々とともに」という思いだけです。

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レイテ分校友の会

地域医療部 後期研修医 国際保健委員会 藤井麻耶

「農民とともに」254号掲載 2014年4月30日

フィリピン大学医学部マニラ校レイテ分校は、故若月名誉総長の「農村医科大学」
構想を具現化した学校であり、当院とも深く長いつながりがあります。
保健医療人材の海外流出が問題となっているフィリピンで、
独自の階段状カリキュラムを通じ、卒業生の9割以上がフィリピン全土の
農山村に定着するという成果を上げ、世界の注目を集めてきました。

私自身も大学3年生の春に、所属していたサークルでフィリピンへの
海外研修旅行を企画しました。
地域ケア科の色平医長に、レイテ分校の卒業生で第21回若月賞を受賞者でもある
スマナ・バルアWHO医務官をご紹介いただき計画し、医学生の現地実習に同行しました

密林にすむ住民たちとともに数週間住み込み、健康課題を探索し、教育を行っていく。
調べていくと、関節痛で悩む住民たちが多いことがわかり、村にあるバナナの葉と
ろうそくを材料に関節痛に効く軟膏の作り方を教える教室が開かれました。
医療資源の少ない地域で、学生手作りの教育を行い、住民たちが主体となって
健康課題への解決方法を探っていく。
同世代の医学生であった私にとって印象深い経験でした。

そのレイテ分校が2013年11月の巨大台風ハイエンで全壊し、
休校に追い込まれました。
その報せを受けて当院の国際保健委員会が事務局となり「レイテ分校友の会」が
立ち上がりました。
他人事には感じられなかった私もメンバーに加えていただき
早期の授業再開を目指すべく募金活動を開始しました。

院内外で私たちの思いに共感してくれた方々から次々に暖かい支援をいただきました。
その中で私は川西地区地域医療懇談会という住民主体で地域の地域医療を考える会
の会合にご招待ただきました。
そこで活動の話をしたところ、参加者のお一人がそれとなく空き箱にお金を入れて
くださり、会場中で支援金を集めて私に差し出してくださいました。
みなさんが地元の地域医療の心配をされているなかで、私は遠く離れたフィリピン
の医療を危惧していたにも関わらず、寛大にご支援いただけたこと、
とてもありがたく思うと同時に身の縮む思いでした。
最終的に約450万円の支援金を集めることができました。

発災直後の11月末には、救命救急センターの佐藤栄一医長が
JICA国際救急援助隊・医療チームの第3次隊としてレイテ島へ派遣されました。
12月には私と色平医師でフィリピン大学マニラ校を訪問し、
学長や分校長と再建計画について議論しました。
2014年2月には、バルア医務官や国際保健委員会委員長の座光寺医師ら
が仮移転先を訪問し、現地ニーズの確認と支援金の用途確認を行ってまいりました。
みなさまからの支援金により仮設校舎の基礎工事、配電設備、教科書などを
迅速に手配でき、被災して3ヶ月で授業再開にこぎつけることができました。
この場をお借りしてみなさまに御礼申し上げます。

フィリピンの地理的・社会的へき地で働く医療人材の育成に成功したレイテ分校から、
私たちが学ぶべきことがあるのではないでしょうか。
未曽有の大災害は大変不幸なできごとでしたが、これをきっかけに
当院とレイテ分校とのつながりが改めて深まり、
お互いの経験を共有し、学び合い、高め合う人の交流が進めばと願っています。

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国民皆保険50年 == 私たちの「宝」を失わないため by limitlesslife
NHK 「視点・論点」、国民皆保険50年
2011年7月6日放映総合420-、教育1250-
国民皆保険50年 == 私たちの「宝」を失わないために 色平哲郎

http://irohira.web.fc2.com/c38NHK_ShitenRonten.htm