Global Ethics


解散は詐欺師の手口 和田秀樹氏が懸念する感情的な日本人 by limitlesslife
October 2, 2017, 11:04 pm
Filed under: アベノミス, 日本人
近著では「生きづらい社会」のメカニズムを鋭く分析(C)日刊ゲンダイ
近著では「生きづらい社会」のメカニズムを鋭く分析(C)日刊ゲンダイ
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 テレビでもおなじみの人気精神科医である和田秀樹氏は、この国の現状を憂えている。近著「この国の息苦しさの正体」で、日本人が感情に支配されるあまり、生きづらい社会になってしまったメカニズムを鋭く分析。急転直下の解散・総選挙になったが、最近は国政選挙で与党が3分の2議席を占めたり、都議選では小池百合子都知事の「都民ファーストの会」が圧勝したりと、極端な結果が出る傾向にあるのも、「感情的」な国民性によるものだという。

■自公政権を支える「現状維持バイアス」

――「感情的」というと、すぐに激高するような人が思い浮かびますが、そうではない大多数のおとなしい国民も感情的なのでしょうか。

有名人の不倫で1億総バッシングが起こり、SNSがすぐに炎上するのは大多数の国民が感情的になっているからというのは、分かりやすい事例だと思いますが、空気に逆らえず、周りに同調してしまう人も感情的です。森友学園問題で注目を集めた「忖度」も、相手を不快にしてはいけない、喜ばせないといけないという強迫観念になると、報復や村八分を恐れて言いたいことも言えなくなる。そういう同調圧力に屈し、感情を押し殺して泣き寝入りすることこそ感情的といえます。

 ――感情に支配されてしまう原因はどこにあるのですか。

まず、社会が不安定になり、国民の不安が大きくなっていることですね。人間は不安になると、感情的な判断をしやすくなる。損をしたくないという理由から変化を忌避する心理を「現状維持バイアス」というのですが、これによって、かえって損になる選択をしてしまうことは珍しくありません。自公政権への支持というのも、下手に政権が代わって暮らし向きが悪くなっては嫌だという感情が大きく影響していると思います。実際は、安倍政権が続くかぎり、今より生活がよくなることはあり得ないのに、不安感情が理性的な判断を抑え込んでいる。きわめて感情に支配された状態だといえます。

――もし野党に政権交代してしまったら大変なことになるという不安感情が安倍政権を支えているのですね。

しかし、民主党政権時代が「暗黒だった」というのも感情的な判断です。株価は安く、デフレが続いていましたが、生活実感としては、物価が安くて暮らしやすかったという人も多いのではないでしょうか。民主党時代にドルベースで6兆ドル以上あったGDPが、第2次安倍政権になって2兆ドル近くも減ってしまった。国際的に見れば、日本は急激に貧しくなっています。非正規雇用率や相対的貧困率も増えている。安倍首相は「暗黒の民主党時代」というレッテル貼りに成功し、それで自分の失策も隠しおおしてきましたが、統計的に見れば、「民主党政権暗黒説」は的外れもいいところです。

――言ったもん勝ちのイメージ操作が横行しているきらいはありますが、簡単に信じてしまう国民の側にも問題がありますね。

民主党政権で野田首相は「ウソつきと思われたくない」と言って解散に踏み切り、政権から転落しました。普通の家庭に育てば、「ウソをついてはいけない」と親から教えられる。安倍首相の場合は、「ウソをついてでも権力を維持することが大事だ。どうせ大衆はすぐに忘れる」と家庭で教えられてきたんじゃないでしょうか。そうでないと、あそこまで堂々とその場しのぎのウソや言い逃れを連発することはできません。僕だって心理学をやっているから、人を騙すことは可能だろうけど、やりません。良心や羞恥心の問題ですが、安倍首相にはそれがないのだと思います。

日本ほど感情的な選挙を行う国はない

――勝てば官軍の発想ですね。今回の解散・総選挙も詐欺的です。

心理学のテーマとして、詐欺師について研究したことがあるのですが、歴史的な詐欺師に高学歴の人はほとんどいない。人を騙すのに必要なのは理論ではなく、感情に働きかけることだからでしょう。たとえば、振り込め詐欺は、基本的に3つのテクニックで構成されます。「不意打ちにして考える時間を与えないこと」、「不安感情で揺さぶること」、そして「情報の遮断」です。今回の解散・総選挙は、この3つの詐欺テクニックそのものですね。不意打ちで即断即決を迫り、北朝鮮のミサイル危機を煽って不安感情に訴えれば、国民はコロッと騙されると考えているのでしょう。

――ずいぶんナメられたものですが、メディアが政府の言い分を垂れ流せば、判断材料も奪われてしまう。情報の遮断です。

ジャーナリストを萎縮させているのも不安感情です。記者クラブでの孤立を恐れ、たがいに同調し合う傾向に陥っている。会見で権力者を怒らせるような質問をすると、その記者を排除しようとする過剰な忖度も働いています。マスメディアが闊達さを失うと、不安感情であれ、嫉妬であれ、人々はメディアが発信する感情の通りに動かされやすくなる。高齢者による自動車事故をメディアが頻繁に報じれば、「免許を取り上げろ」という魔女狩りのようなことも起こります。きちんと統計にあたれば、実際は高齢者よりも25歳以下の若者の方が事故を起こす確率が高いのに、免許取得年齢を引き上げろとは誰も言わない。統計ではなく感情で政策が決まる稀有な国なのです。

■弱者に冷たい「男性ホルモン欠乏政治」

――感情的な投票行動は、結果的に国民が損をすることになりそうです。

 これほど感情的な選挙を行っている国は、おそらく他にありません。いまの日本という国家を家族に例えるならば、こういうことです。安倍首相を“お父さん”としましょう。この家の収入は50万円なのに支出は100万円もあって、1000万円もの借金を抱えている。そのうえ両親は寝たきりで、医療・介護費の負担は年々、増えていく。子どもは学力が低く、教育費もかさむ。そんな満身創痍の状態なのに、隣の家族がガラが悪くて物騒だからと、お父さんは自宅のセキュリティーシステムや、不審者を返り討ちにするための護身具にバンバンお金をつぎ込んでいる――。一家の大黒柱がそんなむちゃをしていれば、普通は「そんなムダ遣いして!」と文句のひとつも言いたくなるでしょうが、「さすがうちのお父さんはスゴイ」と拍手しているのが日本の有権者ではないでしょうか。

  ――冷静に考えれば、いつ来るか分からない泥棒を恐れて警備に散財している場合ではない。

 このままでは早晩、この家は行き詰まります。隣家の脅威よりも、足元の生活が揺らいでいることが問題で、そこを立て直すことこそが家族の「命と安全を守る」ことなのに、本当にあるかどうかも分からない外の脅威に大騒ぎして、目の前の深刻な問題への対策を放置しているのが日本の現状です。たしかに北朝鮮の核・ミサイル開発はけしからんことですが、社会の底が抜けるかもしれないという足元の脅威の方が起きる確率が高いのに放置し、北朝鮮の暴発という確率の低いことに必死で対策している。それも、役に立つかも分からないミサイル迎撃システムに数千億円を投じるくらいなら、核シェルターを全国に整備した方がはるかに現実的です。

  ――外部に敵をつくることで求心力を高めようとしているだけで、本当に国民の方を向いた政治が行われていない。

 興味深いデータがあります。男性ホルモンが多いと性欲や攻撃性が強くなると思われていたのですが、最新の研究では、人づきあいが円滑になったり、奉仕の精神が生まれやすいことが分かってきました。男性ホルモンが減ってくると、女性だけでなく、人間そのものに対する興味や、ボランティアの心がなくなってくる。安倍首相をはじめとして、弱者に冷たい今の日本の政治は、総じて男性ホルモンが欠乏している状態だといえるでしょう。そういう政治が続いていいのかが、来る国政選挙で問われているのだと思います。

(聞き手=日刊ゲンダイ・峰田理津子)

▽わだ・ひでき 1960年大阪府生まれ。東大医学部卒。米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神科医。「感情的にならない本」「『高齢者差別』この愚かな社会」など著書多数。

ーーーー

コメント:茶色部分は極めて適切解りやすい喩えなのでブロッガーが色を変えて強調した部分で原文は黒(赤字部分は原文の頭に赤い四角で強調されたのを赤字に変えたもの)。

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「原則に固執せず、既成事実に弱いというのが日本人の特徴である」 by limitlesslife
October 6, 2016, 10:46 pm
Filed under: 日本人
(書評より)いまの日本にとって、必要な考察と勇気を与えてくれる一冊。

冒頭で「ポジティブ・フィードバック」という視点を提案されている点がまずおもしろ
かったです。
「ポジティブ・フィードバック」とは、何かが一旦作動を始めると、想像もできなかっ
たような爆発的な結果を引き起こす循環のことである(小さな原因から小さな結果が、
大きな原因から大きな結果が生まれるような、線形の因果関係ではない)、と説明され
ています。この「ポジティブ・フィードバック」が悪い方に働くと「暴走」です。暴走
を止めるには、「ポジティブ・フィードバック」のループの要素と流れを理解し、その
一つを切断すればよいという説明に非常に納得しました。「ポジティブ・フィードバッ
ク」が起きた場合と起きなかった場合の例証として、満洲と華北のコミュニケーション
・パターンの違いが、満州事変と日中戦争の成り行きの違いに影響したという考察の部
分がとても興味深かったです。

「『現実主義』という妄想」という項(p.198)では、現在日本が直面している多数の
大問題と、満洲国成立から崩壊の中で生まれた悲劇との、構造的類似性が鋭く指摘され
ており大変示唆的です。それは、何か問題がある場合には、「問題を解決する」か「問
題があるのだからやめておく」のが本来の現実的な選択であるにもかかわらず、どちら
も選択せず、事態を泥沼化させ、弱者に悲劇的なしわ寄せがいく、という構造です。そ
して、本来の現実的な選択肢のどちらも選ばれない理由は、関係者の「立場」を脅かさ
ないためというものです。
卑近な例や原発事故の例で説明されています。

結婚生活がギクシャクしてきたら、本来選択肢は2つしかない。
・相互に理解し合うまで、とことん話し合い、ぶつかり合って、本当の夫婦になる
・離婚する
しかし「現実主義者」は、この2つの道のどちらも選ばず、家庭の最も弱いメンバーで
ある子どもがひどい目にあう。

原発は事故が起きれば大変なことになるのはわかっているのだから、
・原発など諦める
・事故が起きたときには納得の行く補償などがなされるよう前もって決めておく
しかないが、これらの選択肢はどちらも「非現実的」とされ実行されなかった。原発事
業を推進してきた強者は誰一人責任をとらず、弱者だけが被害を被っている。

エピローグでは、悪い「ポジティブ・フィードバック」、暴力的な暴走が起きないよう
にするために、一人ひとりができることが提案されています。教科書に載るような偉人
ではなく、我々一人ひとりができることです。いま日本がふたたび暴走しつつあるなか
で、必要な考察と勇気を与えてくれる一冊です。

「満洲暴走 隠された構造」 大豆・満鉄・総力戦

=====

(書評より)「満洲」の成立からその破綻までを社会生態学の視点から捉え直したユニ
ークな本

著者には、『生きるための経済学-<選択の自由>からの脱却』(NHKブックス、2008
年刊)や『経済学の船出-創発の海へ』(NTT出版、2010年刊)において、既存の市場
経済学の基本原理を徹底的に批判し、「社会生態学」としての経済学を提唱している。
また、この立場での経済学のフィールド研究成果である、安冨歩・深尾葉子編『「満洲
」の成立』(名古屋大学出版会、2009年刊)を発表している。東日本大震災に伴う東電
福島第一原発事故後には、『原発危機と「東大話法」』(明石書店、2012年刊)を発表
し、「立場主義」に呪縛された知的エリートたちが原発事故をもたらしたことを告発し
た。本書は、前記の『「満洲」の成立』の内容を紹介しながら、「満洲」の成立からそ
の破綻までを社会生態学の視点で分かり易く辿り、「立場主義」なるものが満洲の暴走
とそれを端緒にした日本の破滅に深く繋がっていることを説いたものである。戦前の植
民地に対する経済学的分析は非常に少ない。本書は、異色の経済学者によるユニークな
分析として興味深い本である。

日露戦争(1904-1905年)後、ロシアから譲り受けた関東州と満鉄がそもそも「満洲」
成立の発端である。これが政治経済的空間として発展していく要素のうち最も重要なも
のとして著者は、(1)鉄道建設(満鉄の延長・支線建設)、(2)馬車の活躍(モンゴル馬
と豊富な木材資源の活用)、(3)県城経済(地域の中心地である県城への経済活動の集
中)、の3点を挙げる。鉄道が果たした大きな役割、馬車を活用した経済が鉄道の経営
に好影響を与えたこと、満洲の地域経済が県城に集中しているのに対して華北は県城だ
けでなく定期市や村が複雑なネットワークを構成していて全く性格が異なること、など
の指摘が興味深い。

この「満洲」が日本により半植民地化され「満洲国」となった。日中戦争突入から最終
的には敗北するに至る「暴走」の要因として著者は、次の3点を挙げる。(1)大豆の国際
商品化(巨大な富を生み出す商品として日本は膨大な開拓民を送りこむ)、(2)総力戦
への対応(国力に見合わない総力戦に備えた、軍部による傀儡国家樹立)、(3)立場主
義(一旦既成事実が出来上がると、誰もそれに異議を唱えない組織風土)。これらの要
素が暴走システムを構成して、一旦走り始めると破滅するまで止まらない仕組みを作り
上げてしまったのである。この「暴走システム」は、戦後も原発事故や無駄な公共事業
など、大小の例に事欠かない。

本書で印象に残ったのは、著者の師匠である森嶋通夫氏(故人・経済学者)が生前繰り
返していたという次の言葉(本書p.92)である。
「原則に固執せず、既成事実に弱いというのが日本人の特徴である」
「日本人は原則に固執する人を毛嫌いする。これが先の戦争を引き起こした大きな原因
である」

この森嶋氏の指摘は、著者のかねてからの持論である「立場主義」とほとんど同じであ
ろう。現在、日本が当面している様々の政治・経済・社会の課題の裏には、この「立場
主義」が解決を困難にしていると考えて間違いなさそうである。この点に関して著者は
、戦後日本がアメリカの半植民地であることを自覚し、「魂の脱植民地化」、いいかえ
れば立場主義を撃ち砕く覚悟が欠かせないと説く。この点に関して、あえて女装を始め
た著者の覚悟は本物である。

なお、満洲など戦前の旧植民地・半植民地に関して、本書のような経済学的研究を行う
ことは、政治や軍事的過程の裏にある真のメカニズムを知るうえで重要である。この点
に関して、坂本雅子著『財閥と帝国主義-三井物産と中国』(ミネルヴァ書房、2003年
刊)を紹介したい。この本では、満州における大豆利権やアヘン取引に三井物産はじめ
財閥商社が深く関与し、侵略戦争の尖兵であるばかりでなく、むしろ主役であったこと
を実証している。さらに、アメリカ海兵隊のバトラー将軍が、『戦争はいかがわしい商
売だ』(War Is A Racket)(インターネットでダウンロード可能)の中で、「戦争と
は、巨大資本が政治家や軍人を手玉として使い、兵士やその家族と一般の人々の命や金
を犠牲にして大儲けをする、実にいかがわしい商売、つまりペテンである」、と喝破し
ている。日本が310万人の尊い生命を喪い、2000万人のアジア人の生命を奪って国を滅
ぼしたアジア・太平洋戦争を、経済学の視点で捉えることで多くの新たな示唆が得られ
ることを本書は教えてくれる。

「満洲暴走 隠された構造」 大豆・満鉄・総力戦

MLホームページ: http://www.freeml.com/uniting-peace



「日本大好き」な保守系の国民は本当に増えているのか? by limitlesslife
October 3, 2015, 12:56 pm
Filed under: 日本人
News&Analysis
2015年10月2日 宮崎智之 [フリーライター]

安倍政権の誕生以降、保守系の思想を持つ日本人が増えてきたと言われている。内閣府が行った調査でも、「『国を愛する』という気持ちが強い」と答えた人の割合は、「弱い」と答えた人の割合を大きく上回っている。「日本大好き」な国民が増えることは悪いことではないが、こうした風潮が極端な排外主義に結びついてしまう可能性を懸念する声もある。「日本大好き」な日本人は、実際に増えているのだろうか。またそうだとしたら、それは今の日本にとって何を意味するのだろうか。(取材・文/フリーライター・宮崎智之、編集協力/プレスラボ)

なんだか最近、「日本大好き」な
日本人が増えているような気がする

保守系の思想を持つ人が増えているという。「日本大好き」な国民は、実際に増えているのか

最近、あなたは「日本大好き」な日本人が増えていると感じないだろうか。こうした「日本大好き」な日本人はメディアなどで、いわゆる「保守」と形容される人たちとほぼ同義と捉えられている。

若者をはじめとする日本社会の保守化が指摘され始めたのは、日本の歴史教科書を巡る議論が盛り上がり始めた1990年代後半頃からだった。とりわけ保守色が強い安倍政権が誕生してからは、その傾向が顕著になっている。尖閣諸島や竹島の領土問題など、民主党政権時から顕在化した安全保障環境の悪化の影響もその背景にあると思われるが、一部では保守的な思想が右傾化とも呼べる状態に転じ、在日韓国人や朝鮮人に対するヘイトスピーチ、ネット右翼による過激な言動など、目に余る事態も起こっている。

もちろん、「日本好き」な日本人が増えることは悪いことではないし、国民に団結感が生まれるという意味では、むしろよいことと言える。しかし、極端な保守化による排外主義が社会を覆うことに対しては、警戒する声も大きい。

保守化の潮流に乗ってか、メディアでは日本人や日本を礼賛する企画が目立つようになり、韓国や中国を批判したいわゆる嫌韓・嫌中本の出版も増えてきている。さしずめ、“日本礼賛ブーム”とも呼べるような状況が、足もとでは進行しているのだ。

内閣府が今年3月に発表した『社会意識に関する世論調査』では、「『国を愛する』という気持ちが強い」と答えた割合が55.4%と、「弱い」(6.6%)の割合を大きく上回っている。また、「『国を愛する』という気持ちをもっと育てる必要がある」と考えている人の割合は75.8%で、こちらも「そうは思わない」(12.5%)よりも圧倒的に割合が高い。

だが一方で、「自国のために戦う意思」がある日本人は11%と、64ヵ国中で最も低いという国際機関による調査結果もある。

2つのデータを比較して見る限り、一概に「日本大好き」な日本人が増えているかどうかは判断できない。「日本好き」な日本人は、実際に増えているのだろうか。またそうだとしたら、それは今の日本にとって何を意味するのだろうか。

保守的な考えを持つ人、反発する人
分断された日本人の心象風景

まずは、筆者の周囲の人々の声を拾ってみた。

ある20代の女性は、こう語る。

「日本人の海外での活躍や、海外の人から見た日本の魅力にスポットライトを当てるテレビ番組は、観ていて楽しいです。日本に住んでいたらわからないような、日本の良さに気づかされて、勇気が出るような気がします」

一方で、こんな意見もある。

「嫌韓・嫌中本のブームには、正直乗れません。書店で大々的に平積みされているのを見ると、オリンピック前なのにこんなことでいいのか、と疑問に思います。嫌韓・嫌中本を押し出している書店では、本を買いたくないというのが本音です」(30代・男性)

実際に書店側からも、嫌韓・嫌中本のブームを疑問視する声が上がり、“反ヘイト本”のコーナーを設けるなどの動きも出ている。

最近では安全保障法制を巡り、国会前などで激しいデモが繰り広げられている。SEALDsに代表されるように、現政権に対する若者たちからの反発も強い。かたや、こうした動きに対する批判も頻出していて、国民の間で“分断”とも呼べるような状況が発生している。

SNSの普及により、誰でも気軽に政治的な発言ができるようになってきたことも、この“分断”を加速させている。リアルの場で親しくしている友人や同僚が、突然排外的とも受け取れる意見を投稿し、眉をひそめた経験をした人も多いだろう。各人の政治的スタンスが可視化されやすくなってきたことで、「日本好きな日本人」が増えている印象を持つこともあると思う。

では、こうした状況を識者はどう分析しているのか。保守系の動向に詳しく、近著に『左翼も右翼もウソばかり』(新潮新書)『ネット右翼の終わり──ヘイトスピーチはなぜ無くならないのか』(晶文社)などがある評論家の古谷経衡氏は、昨今の「日本大好き」な日本人の増加について、こう指摘する。

「定義にもよりますが、一般的に想定されているような憲法9条改正や自虐史観の見直しなどの動きを右傾化・保守化と表現するならば、それは確実に進んでいると言えます。ただし、その流れの主体は40代や50代以上の中高年で、嫌韓・嫌中本の購入層のメインも、この年代です」(古谷氏)

若者の保守化は進んでいない
保守化しているのはむしろ中高年

保守化の動きは主に中高年によるものと指摘する古谷氏。メディアで度々指摘されている「若者の保守化」については、否定的だ。

「若者が右傾化しているという事実を示す信頼できるデータは存在しません。私が保守系の集会やデモなどを取材する限りは、若者は少ないように感じています。また、靖国神社の『みたままつり』に若者がたくさん訪れていることを保守化・右傾化の証左とする言説もあります。しかし、報道されているように、『みたままつり』は“ナンパ祭り”とも一部から呼ばれていて、若者のマナーの悪さが問題になり、今年から露店の出店が禁止されました。ですから、本当に戦没者慰霊や歴史問題に関心があって靖国に来ている若者がどれだけいるのか、実際のところはわかりません」

つまり、社会全体は保守化しているものの、一部で指摘されているように、突出して若者だけにその傾向があるというわけではないのだという。

「中国がここまでの大国になるとは思わなかった、と感じている日本人は多いはずです。そんななか、尖閣諸島の領土問題など、安全保障環境が庶民の皮膚感覚として明らかに緊張したものになっています。さらに、日本経済も落ち込み、国民の自信もなくなってきた。『日本は強い』『日本は素晴らしい』といった言葉が目立つのも、自信のなさの裏返しだと思います。本当に強い国は、自分からそんなことは言いませんから」(古谷氏)

古谷氏によると、保守系の人は「今までが、日本の悪口が多すぎた。その反動が、日本礼賛の風潮に現れている。自国を持ち上げるのはどの国も同じで、国際標準に戻っただけだ」と説明することが多いという。それが、昨今の“日本礼賛ブーム”につながっているのだと。

しかし、「先進国のマスコミはどこも、自国に手厳しい批判を浴びせるのが当然です。彼らの言う『世界標準』は、彼らが一番嫌っている中国や韓国を見て言っているにすぎないと評価することもできます」(古谷氏)とも。

さらに、過激な言動が度々問題になる「ネット右翼」について、古谷氏は次のように分析している。

「2002年に開催された日韓共催のワールドカップが嫌韓のきっかけになったという指摘がありますが、“疑惑の判定”などによって、嫌韓ムードがネット上で盛り上がりを見せたのは事実でしょう。そして、彼らは『こんなに問題があるのに、マスコミが報道しないのはおかしい』と考え、フラストレーションの矛先を報道機関に向けました。この流れが、韓国に偏重した番組編成を行っているなどとして実施されたフジテレビ抗議デモへとつながっていきました」(古谷氏)

ネット右翼が陥る
「ヘッドライン寄生」とは?

ネット右翼に大きな影響を与えたのは、インターネット上の動画生配信サービスだと古谷氏は指摘する。「ネット右翼は読書リテラシーに乏しい人が多いため、動画配信が大きな影響力を持ったのです。また、私は『ヘッドライン寄生』と呼んでいますが、雑誌やインターネット記事の見出しのみで判断して、中身を読まずに自分の都合の良い解釈をする人が多いことも特徴です」(古谷氏)という。

しかし、ネット右翼を一部の過激な集団として無視していいかと言ったら、そうではない。在日韓国人・朝鮮人に対するヘイトスピーチなどが問題化している「在日特権を許さない市民の会」(在特会)は、インターネットを駆使して、活動の幅を広げていったとされている。

ネット右翼が形成する“ネット世論”は、一定の影響力を持っており、デモや企業への不買運動に発展するケースがある。こうした現状に、政治家や企業の経営者も彼らの影響力を無視できなくなってきたという指摘もある。

ただし、古谷氏は「ネット右翼の影響力は限定的」だと分析している。

「自民党よりもさらに右寄りな主張を展開した次世代の党は、インターネットに票田があると読んでネット上の活動を活発にしていました。しかし、結果は先の衆院選の比例で141万票しかとれず、改選前の19議席から、2議席へと議席数を激減させました。東京都知事選で田母神俊雄氏が61万票を獲得したことを根拠に、600万票は獲得できると踏んでいたようですから、かなりのショックだったでしょう。ネット右翼は大した票田にならないことに、政治家たちも気づき始めています」(古谷氏)

また、在特会の会員らが京都市の朝鮮学校に対して行った差別的な街宣活動についての訴訟では、約1200万円の損害賠償が確定している。こうした動きから、「ネット右翼の勢いは、これから弱まっていくのではないか」と古谷氏は予測する。

「保守、右翼系は、共産や社民と違って全国組織が存在しません。つまり、不満のはけ口がない。リアルの場にはけ口がないため、インターネットに書き込むことでフラストレーションを解消しているのです。だから、過剰にインターネット上で彼らが目立ってしまう。しかし、その影響力は、衆院選の投票結果からもわかるとおり、限定的だと判断できます」(古谷氏)

政治が一部の極端な保守におもねるのは、極端な保守に票田があると考えたから。メディアが“日本礼賛ブーム”を煽るのも、視聴者や読者のニーズがあると考えたから。ならば、こうした風潮に陰りが見え始めたときには、事態は収束するということだろうか。

“健全な愛国心”を
育てるためには何が必要か?

何度も言うが、愛国心を持つことは悪いことではない。重要なのは、排外的な思想や極端な意見に流されない“健全な愛国心”を育むことだ。

そのためには、どんな意識を持つことが必要なのだろうか。古谷氏は、こう指摘する。

「現在は、嫌韓・嫌中といった思想が、保守だと勘違いされてしまっています。保守系の人たちも、自分たちの陣営に動員するために、それを利用してきたという側面がある。ちょっと韓国や中国に対して否定的な意見を言えば、国士だと騒ぎ立て、逆に肯定的な意見を言えば、反日だ売国だと批判する。そもそも、寛容の精神こそ保守思想の本質だったはずなのに、韓国や中国だけではなく、LGBTにも不寛容な態度を保守陣営は取っています。こうした思想とは切り離して、本当の保守思想を提示できなければ、素朴に日本を愛しているような良識的な人たちには、敬遠され続けることでしょう」

排外主義に陥らず、誰もが日本を素朴に愛せるようになる社会。極端なナショナリズムを廃し、それを保守思想と安易に結び付けないことが、本当の意味での“保守復権”になるということを、忘れてはならない。

保守的な思想がいいかどうかは、一概に言えることではない。1つだけ言えることは、「日本大好き」な日本人たちに対する評価は、彼らのマインドの「質」によって変わってくる、ということだろう。



講和条約第3条に関する天皇と日米両政府の行為の不当性について by limitlesslife
知人友人の皆さんへ
       杉浦公昭
 戦後、沖縄の人々が無権利状態の米軍占領下に置かれ、
いまだに、「日本」が沖縄差別の構造を続けている歴史を知ることは、
保革を超えて「オール沖縄」の大同団結が何故できたかを考える上で、
非常に重要な要素と思われますので、弓山正路さんが紹介下さった
琉球大学名誉教授・高嶋伸欣氏のメールを転送させて頂きます。
__________________________
沖縄差別認識不足の一因としての教科書記述の責任を思う
弓山正路です。『子どもと教科書ネット21』メーリングリストより、高嶋伸欣
さんのメールをBCCで転送させていただきます。
*********************************
皆さま   高嶋伸欣です 
今、沖縄にいます。15日に辺野古で抗議のカヌーの人々に海上保安官が
「(臨時制限区域内から)出ていけ、犯罪者」と言ったと、地元紙が一斉
報道していすが、全国ではいかがですか?
 折しも、文科省が公表した新版中学歴史教科書で、沖縄戦における日本
軍の住民殺害について「琉球方言を使用した住民はスパイとみなされ処罰
されることもありました」との記述が、検定をパス。「処罰」とは初登場
の言い回しです。
 「処罰」と表現すれば住民の側に落ち度があったためで、殺害した日本
軍の側に責任はなかったと読み取るのが普通です。目の前で肉親を殺害さ
れた遺族に70年後の今、再び理不尽な理屈を突き付け人間としての尊厳を
奪うことになっているという自覚が関係者にはないのでしょうか。執筆者
や検定官たちはしょせん「本土目線」でしか沖縄戦を見ていないというこ
とのように思えます。
 そこに前出の「犯罪者」呼ばわりです。こう発言した海上保安官が沖縄
の人か「本土」からの派遣かは明らかにされていませんが、心根が「本土」
的な沖縄の人がいるのも事実です。
 沖縄で起きている具体的なできごとが「本土」にはどれだけ伝わってい
るのでしょうか。
 その一方で、その中の見過ごせない出来事が実ははるか以前からの沖縄
差別に根差していることに気づかせないように仕向けているがごとき「本
土」側報道も気になります。
 昨日18日夜のNスペ「戦後70年・日本の肖像・日本人と象徴天皇」も
その典型の一つでした。
 講和条約で沖縄を切り捨てるように提案した「天皇メッセージ」には
「租借制度の提案も含まれていた、という解釈もある」などと強調して
いますが、仮に租借制であったにしても日本国憲法を適用されず、復帰
までの20年間を県民はどこの憲法も適用されずに「虫けら」(県民自身
による表現)状態に放置されたことに変わりはないはずです。
 軍事占領であれ租借制の適用であれ、住民の人権など全く考慮してい
ない点で同様であるのに、両者に大きな違いがあるかのような筋立てで
番組を構成しているところから、今のNHKでは「人権」意識を根底に置
くことができなくなっているのだと読み取れます。所詮「本土」目線でし
か沖縄を見ていないことが、如実に示されたのだと私には思えます。
 問題点を明確にするには、講和条約第3条に関する天皇と日米両政府の
行為の不当性を具体的に指摘しなければなりませんが、すでに何度も述べ
てきたことですし、長くなるので別の機会に回します。(しかし、思い直して
で述べられた。)
このNスペの続編が19日夜9時から、その続編のNスペの再放送は
本日(21日火)の深夜(22日)午前0時10分からです。
関心のある方は、ご覧ください。
 授業には使いたくない番組です。
********************************
皆さま  高嶋伸欣です 
< 講和条約第3条に関する天皇と日米両政府の行為の不当性について >
1 先に4月18日(土)のNスペ「戦後70年・第1回 日本人と象徴天皇」を批判した
際に、昭和天皇による「天皇メッセージ」を一つの要因とした講和条約第3条による
沖縄切り離しの問題点を、同番組が触れていないことを厳しく批判しました。その際、
絵解きに当たる説明はそのうち別の機会にしたいと、しました。 詳しく説明するととても
長くなるのと、すでに一昨年の「主権回復記念式典」開催に抗議したときなど、これ
までに何度か説明をしていて、繰り返しになると思ったためでした。
2 けれどもその後、少し考えを変えました。あの番組に出演していた保阪正康氏と
御厨貴氏は別として、Nスペのスタッフたちも意図的に問題点を避けたのではなく、
実は問題点そのものを正確には認識できていないのではないかという気がしてきたの
です。
3 ではそのように、番組スタッフさえも認識不足ではないかという、社会全体がこ
の問題の正確な認識を欠いていると思われる状況はなぜ生まれてしまったのか?
結論から言えば、それは教科書特に高校の「日本史」教科書が正確な記述を長年し
てこなかったためだと、私は考えています。
4 私はこれまで優柔不断で、歴史修正主義の教科書以外についてはあまり正面から執
筆者たちを名指しでの批判してきませんでした。それでも、「こうした記述では不十
分」あるいは「これでは生徒に間違って受け止められる」などと指摘することで、該
当の教科書執筆者たちは気づいてくれるはず、と思っていました。けれども期待はは
ずれました。その結果が、上記の事態ということです。
5 講和条約3条が深刻な沖縄差別の一因になっているという問題点を、現在の「日本
史」教科書が正しく学習できる記述にしていないという証拠は簡単に指摘できます。
6 講和条約が発効した1952年4月28日から今年2015年4月までに発行された「日本史」
教科書で問題の講和条約第3条の条文の全文を掲載したことがあるのは、家永三郎氏の
『新日本史』(三省堂)だけです。同書はすでに絶版になっていますから、現在は1冊
もありません。
7 話を急ぐためにまず第3条の全文を下に引用しておきます。
サンフランシスコ講和条約 第3条
「日本国は、北緯29度以南の南西諸島(琉球諸島及び大東諸島を含む)、孀婦岩の
南の南方諸島(小笠原群島、西之島及び火山列島を含む)並びに沖ノ鳥島及び南
鳥島を合衆国を唯一の施政権者とする信託統治制度の下におくこととする国際連
合に対する合衆国のいかなる提案にも同意する。
このような提案が行われ且つ可決されるまで、合衆国は、領水を含むこれらの
諸島の領域及び住民に対して、行政、立法及び司法上の権力の全部及び一部を行
使する権利を有するものとする。」
8 地名が細かく書き出されていますが、内容は簡単です。前半の1文は、奄美以南
の南西諸島と小笠原諸島を米国が施政権者になる国連の信託統治領にすることに、日本
政府は同意する、ということです。
信託統治制度は、戦前の国際連盟による委任統治制度が事実上は植民地支配のカモフ
ラージュにすぎなかったという反省に基づいて、国際連合が1年ごとに監査を実施して
自主独立の能力形成を支援するという制度本来の統治の実行を求めるというものです。
こうした力の育成を米国が支援してくれるのですから、それなりにこれらの地域のた
めにもなりそうなことです。
9 ただし、この制度の実行のためには国連の議決を得る必要がありますが、国連の総
会は毎年の秋に開催することになっていました。条約の調印は1951年9月7日でしたが、
条約の発効には調印国の3分の2以上の国で批准手続きが必要です。各国の予定からする
と批准が3分の2を超えるのは1952年4月になると、予想されました。
もしそうなると、前半の文にある国連への提案と可決の手続きは1952年秋の総会まで
待たなければなりませんから、4月から秋までの空白期間が生まれてしまいます。そこで
第3条の後半に、国連総会で可決されるまでの暫定的な手続きを定めた条文が加えられる
ことになったのだと説明されています。
10 この後半の規定は、「全部及び一部」などとわけのわからない表現がありますが、
これがいわゆる潜在的主権の存在を米国側が認めている意味の言い回しなのだとされて
います。それがまた天皇の「租借制度提案」をヒントにした結果でもあるということで
す。
それ以前の沖縄などは連合軍によるGHQの支配下ではなく、米軍の単独占領下にあ
りましたが、ともかく敗戦による日本全体の軍事占領を終わらせる平和条約にしなけれ
ばならなかったので、沖縄なども占領軍支配を終わる形にする必要があったのです。
11 ともあれ、これで第3条では前半が主文で、後半が暫定措置の規定であるということ
がわかります。前半と後半の組み合わせは、筋が通っていて合理的であるように見えま
す。
12 ところが、これがとんでもないだまし、ペテンのような条文なのです。
まず主文に当たる前半の国連への信託統治領提案を実行する気が、米国政府には最初
からなかったのです。国連は米国が主導して作った国際組織です。国連の規則では、独
立国の本来の領土は信託統治領にはできないことになっていました。米国は当然ながら
そのことを熟知しています。従って提案すれば恥をかくだけだと分かっているので、提
案そのものをする気は、初めからなかったのです。
13 提案する気がないのに、なぜこのようなことを条文に明記したのでしょうか?
14 米国の本心は、後半の暫定措置を日本政府を含む調印国に認めさせ、事実上の米軍
単独の占領を沖縄で継続できるようにすることでした。
15 そのことは、前出の国連への提案は不可能と承知の上だったことと、その提案をい
つまでにする、と条文に明記してないことから分かります。こうした前半部分の提案の
実行を条約に明記する場合には、いつまでに実行するかの期限も書くのが通例です。
その期限が明記されていないということは、米国が後半の暫定措置の期間を半永久的
に延長しても条約違反にはならない、ということになります。
16 こうしたことから、当時の日本の吉田首相たちも、米国側の意図に気づいていたは
ずです。けれども、日本側は米国の意図を黙認したのです。何しろその米国側による沖
縄の軍事支配継続こそ昭和天皇が「天皇メッセージ」で望んでいたことそのものだった
からです。
その証拠に、日本政府は1972年5月15日の復帰の日までに、米国政府に第3条前半の実
行を申し入れたことは一度もありません。実行できないことを知っていて、申し入れた
ら米国が困ることが分かっていたからです。
17 その後、米国を政府は昭和天皇と日本政府の暗黙の了解の下に、第3条の暫定措置を
最大限に”活用”して沖縄の軍事占領を半永久的に継続し続けることにしたのです。
18 その結果。沖縄はどこの憲法、憲章類を適用されることもなく、人々は無権利状態
に放置されたのです。青信号で横断歩道を渡っていた中学生が米軍トラックにひき殺さ
れても、信号に日の光が反射してよく見えなかったための不可抗力の事故とみなされ、
糸満集落内路地を酒に酔って高速で走った米兵の車が、オバアを石垣と車の間で圧死さ
せても、「道が曲がりくねっていたための不可抗力の事故」として、責任を問えません
でした。このような「虫けら状態」について、日本政府が抗議することはありませんで
した。
19 米国に条文前半の実行を求めなかったことを含め、沖縄の人々を無権利の「虫けら
状態」に追い込んだ責任の半分は昭和天皇と日本政府にあるのは明らかです。これで
は、Nスペが「天皇メッセージ」に深入りしないのも当然と思えるのではないでしょう
か。
20 ところで、話は「日本史」教科書の責任という話題にもどりますが、以上の説明か
ら、第3条の”からくり”を暴くには条文の後半部分に触れないわけにはいかないこと
が、おわかりでしょうか。もし分かって頂けたのであるならば、「日本史」の教科書の
この部分の記述を確認して下さい。
21 すでに明らかにしてあるように、第3条の条文の全文を引用してある「日本史」教科
書は皆無です。その一方で、第3条の前半部分だけを引用してある教科書が数冊ありま
す。その教科書の執筆者と編集者は米国の「ペテン」そのままに生徒に信じ込ませよう
としていることに気づいていないのでしょうか。米国の”悪意”を知った上でそうして
いるとまでは、私も思いませんが、このことを私が指摘し始めたのは1970年代の半ばか
らです。
22 私が言い続けてきた中で、家永氏の『新日本史』が消え、その一方で山川出版の
『詳説日本史』の執筆者が伊藤隆氏から加藤陽子氏に交代したあたりから同書に次のよ
うな注記がようやく登場するようにはなりました。
「南西諸島・小笠原諸島は、アメリカの信託統治が予定されていたが、アメリカはこ
れを国際連合には提案せずに施政権下においた。奄美諸島は1953(昭和28)年に返
還された。」(2003年度用)
けれども、同書の場合も第3条の引用は前半部分だけです。
23 予告通りに長い説明になりましたが、これが復帰前の沖縄を「異民族支配」下で
人々が無権利状態という封建時代さながらに放置されることになった経過と、その経過
を今なお正確に記述していない「日本史」教科書の実態です。
教科書執筆には様々な制約があることは承知していますが、関係者の皆さんには是非
検討をお願いします。
24 沖縄の人々はそのような厳しい状況下で、土地を奪われ、職を奪われるたびに「人
間として扱え」と米軍に迫り、抵抗を続けることで国内外の連帯の力も得て日米両政府
を追い詰め、1972年5月15日に「日本復帰」を実現させたのです。
25 その「日本」がなお沖縄差別の構造を存続させている責任の一端は、こうした経過
をきちんと伝えてこなかった「本土」の学校教育にもあるように私には思えるのです。
26 間もなく戦後沖縄の歴史の節目の日になります。
4月28日=講和条約が発効して、沖縄が「異民族支配」下に天皇と日本政府の合意
を得て合法的に切り捨てられた「屈辱の日」
5月15日=沖縄県民が「不屈の闘い」(学校図書「高等学校日本史 改訂版」1986
年度用)で、「日本復帰」を実現させ、日本国憲法を無権利状態から自力
で獲得した日。
27 沖縄ではこの節目に合わせた授業がいろいろ行われていますが、「本土」ではどう
でしょうか。最近の辺野古問題での沖縄の人々の行動,主張の根源にはこの無権利状態
から日本国憲法を獲得した体験の継承があることを含め、沖縄と「本土」の関係、沖縄
から学ぶことを考える機会にしたい、と思っています。
28 そのための教材として、私は以前から、復帰の日、1972年5月15日の「沖縄タイム
ス」の特集ページ(日本国憲法の全文を何も解説なしで掲載しているもの)の拡大コ
ピー(B4版8枚の張り合わせ用)を、教材として使いませんかと、呼びかけていま
す。
「復帰の日の朝、配達された新聞に日本国憲法全文を見つけた時に、沖縄の人々はど
のように思ったことだろうか?」と、生徒に問いかけてみる授業などに活用して頂けれ
ば幸いです。
*メール便がなくなったので郵送になりますが、入手を希望される方は、なるべ
く個人メールで宛先の 郵便番号 住所 氏名(フルネームで) をお知ら
せ下さい。 送料分を頂きます。
以上 文責は高嶋です。
*上記の26の節目の日の授業に間に合わせたいと考えたことも、「そのうちに」
と思っていたこの説明のメールを急遽アップすることにした理由の一つです。
拡散・転送は自由です
**************************************
_________________
コメント:日米・国連参加国すべての沖縄差別・棄民・無視!!! 皆「自由・平等・平和・博愛」など言う権利が無い!!!!!


政府は、二つの救出の違いを説明し、海外における邦人保護には自ずと限界があることを伝えなければならない by limitlesslife
February 17, 2015, 12:08 pm
Filed under: アベノミス, 安倍晋三, 日本人
山崎 雅弘 @mas__yamazaki 1時間1時間前
「これまで国会で審議してきた『邦人救出』は、海外で発生した災害や紛争の際に、現
地政府の合意を得た上で、在外邦人を自衛隊が駆け付けて避難させるという内容だ。今
回のような人質事件での救出とは全く異なる」(2015年2月12日付『朝雲』より)http:
//bit.ly/1BgKXXA
(続き)「政府は、二つの救出の違いを説明し、海外における邦人保護には自ずと限界
があることを伝えなければならない。私たちは、日本旅券の表紙の裏に記され、外務大
臣の印が押された言葉の意味を、いま一度考えてみる必要がある」海外での邦人保護は
まず第一に外務省の仕事だろう、と指摘している。

MLホームページ: http://www.freeml.com/public-peace



【集合時間厳守】2/14(土)世界資本主義フォーラム2月例会:遠藤公嗣氏「日本の社会システム これまでとこれから」 by limitlesslife

紅林進です。
2月14日(土)に立正大学品川(大崎)校舎で開催されます下記
「世界資本主義フォーラム」の2月例会のご案内を転載させていた
だきます。
なおこの「世界資本主義フォーラム」は、「世界資本主義論」を提唱した
マルクス経済学者の故・岩田弘さんを囲んで行われてきた勉強会との
ことですが、私は最近参加するようになりました。
【注意】参加者は 必ず 13時50分 立正大学品川(大崎)校舎正門前
に集合してください。当日大学院入試のため、バラバラでは学内に入れ
ません。大学正門前に集合して、いっしょに学内に入ります。時間厳守で
1時50分までに 正門前(大崎警察署横の坂道を上る)においで下さい。
1時50分集合、2時には中に入ります。遅れるとは入れなくなりますから、
くれぐれも遅れないように注意してくださいとのことです。
(以下転載、転送・転載歓迎)
世界資本主義フォーラム2月例会:遠藤公嗣氏「日本の社会システム これまでとこれから」
 
◇日時 2015214日(土) 14時-17時 (集合時間厳守! 1350分 正門前に集合)
◇講師 遠藤公嗣(えんどう・こうし)
1950
年岡山県生まれ。1974年東京大学経済学部卒業。1990年経済学博士(東京大学)。
現在、明治大学経営学部教授。専門分野は、人的資源管理と雇用関係。近著に『同一
価値労働同一賃金をめざす職務評価』(編著、旬報社、2013年)、『仕事と暮らしを取り
もどす――社会正義のアメリカ』(共著、岩波書店、2013年)、『個人加盟ユニオンと労働
NPO――排除された労働者の権利擁護』(編著、ミネルヴァ書房、2012年)ほか。
 
◇ テーマ 「日本の社会システム これまでとこれから」
講師からの要望:参加者は事前に、遠藤公嗣著『これからの賃金』旬報社 (2014/10/25)
とくに第3章・第4章を読んでおいてください。
 
【遠藤公嗣『これからの賃金』「はじめに」より】
…賃金制度を議論した…文献のほぼすべての特徴は、事実上、「正規の、男性の、日本人
の、労働者」の賃金制度だけしか議論の視野に入れないことであった。彼らの賃金制度だけ
について、その欠陥はどうこうとか、今後はこれこれでなければならないとか、このように改革
すべきだとか、さまざまに議論され主張されてきた。経営者側に立つ文献はもちろんのこと、
労働者側に立つと主観的には思っているらしい文献もまた、ほぼ例外なく、この特徴を共有し
てきた。しかし現在の日本では、このような限定つきの議論は、労働者側に立つ主張としては、
致命的とすらいってよい欠陥だと思う。…
 
◇会場 立正大学品川(大崎)校舎 96Aゼミ室(9号館6階)
141-8602 東京都品川区大崎4-2-16
 
【注意】 参加者は 必ず 1350分 正門前に集合してください。当日大学院入試のため、
バラバラでは学内に入れません。大学正門前に集合して、いっしょに学内に入ります。時間厳守で
1時50分までに 正門前(大崎警察署横の坂道を上る)においで下さい。150分集合、2時には中
に入ります。遅れるとは入れなくなりますから、くれぐれも遅れないように。
◇どなたでも参加できます。資料代 500円。
 
◇ 問合せ・連絡先
  矢沢 yazawa@msg.biglobe.ne.jp 090-6035-4686


テロとのたたかいという大言壮語の内実 by limitlesslife
February 3, 2015, 3:13 pm
Filed under: アベノミス, イスラーム国(ISIS, オリンピック, ガイドライン(日米防衛協力の指針、改定・・・), ジュゴン, ストロンチウム, スパイ(偵察、情報収集、・・・), テロリズム, デマ, バブル(通貨膨張・インフレ・投機・崩壊), ヒロシマ・ナガサキ・フクシマ, ブラック企業, プルサーマル(高浜原発・・・), プルトニウム(祭猛毒・原爆材料), ヘイトスピーチ(錯誤・差別・殺戮・・・), メデイア, ヨルダン, リニアー・モーターカー, CIA:Corruption In America (from comment), Climate change, 災害(避難、補償、復興、), 為替(操作、円安:資産減:購買力減:輸入高、・・・), 無知・無駄・無理, 特区(国家戦略ー、・・・), 特攻(神風特別攻撃隊、殺人、国家、美化、・・・), 独裁, 環境(劣化、汚染、破壊、・・・), 生物(多様性、絶滅、・・・), 生命か戦争か, 産経新聞(ドン:鹿内信隆:慰安所作り、・・・), 真理:平和:非虚偽:非暴力:非人為:非権力, 社会保障(切り捨て、負担増、給付減、・・・), 福祉(切捨て), 福島原発事故, 秘密保護法, 税金(金字塔資金), 米国, 籾井勝人, 精神障害者(社会、犯罪、・・・), 経済(日本、世界、矛盾、破綻、・・), 総選挙, 選挙(制度、無効、票格差、・・・), 脱(成長・汚染・差別・搾取・破壊・殺戮・原発・暖化・絶滅・・・), 金(力、金融、資本、財閥、死の商人、・・・), 金権、, 錯誤・束縛・差別・搾取・殺戮(金字塔の五禍), 虚偽:暴力, 集団的自衛(共謀・先制・挑発・共殺・共死・・・), 靖国神社(戦国神社?), 首相不信任, 財閥(戦争、強制労働、解体、復活・・・), 貧困(格差、政策、予算、・・・), 資本主義(金権主義、金次第、・・・), 軍産複合体, 農業・食料・環境, 辺野古, NHK(日本放送協会), nuclear disaster, TPP, vox dei: 天の声を人が語り、人々の語るものが天の声になる), 全体観・システム観・倫理実践, 公明党, 内閣法制局 (長官, 利己主義, 労働(労働者、労働差別、労働被災、労働搾取、、、), 医療・介護, 医療保険(国民健康保険、・・・), 南京虐殺, 原爆, 原発, 原発ムラ(利権マフィア), 原発廃止, 原発事故・責任・補償, 吉田調書(フクシマ原発事故調書:政府秘匿:朝日スクープ、・・・), 和(平和・調和・融和), 国家安全保障基本法, 国家安全保障会議, 国家戦略特区, 在特会(在日特権を許さない市民の会:ザイトク、・・・), 地球倫理, 地球温暖化(異常気象、海面上昇、海没島嶼・都市、環境破壊、種絶滅、・・・)、, 地震・津波・原発事故, 基地, 大絶滅, 大政翼賛(独裁、権利放棄、権力隷従、・・・), 安倍内閣, 安倍晋三, 小選挙区制度の問題, 差別(人種、民族、宗教、。。。), 帝国支配(米国支配), 後藤健二(ジャーナリスト、イスラーム国人質、・・・), 従軍慰安婦, 憲法, 憲法九条(発案、淵源、目的、誓願、和、全体健全、・・・), 我(利、利己、我利我利亡者、・・・), 戦争(責任、賠償、禁止), 放射線汚染・被曝, 政治(金・物・力), 政治屋(商売、・・・), 教科書問題, 日米安全保障条約〔憲法違反、治外法権、条約改正・廃止、・・・), 日韓, 日本(自主:平和・人権・主権在民:自治), 日本(投売り、評価低下、資産低下、・・・), 日本人, 日中, 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮), 村山談話(意義、継承し発展させる会、・・・), 枠組転換(金字塔から命帝網へ、・・・), 格差(拡大・是正), 棄民(政策、政治、命より金、・・・), 権利(侵害), 権力, 武器(製造・使用・販売・輸出・・・), 歴史, 死の商人, 気候変動(異常気象、温暖化、・・・), 沖縄, 河野談話, 三権分立(立法・行政・司法), 温暖化, 中東, 主権(回復、切捨て、・・・), 人質, 人工金字塔文明か自然帝釈網文化, 信>食>兵
大事な事実です。後藤健二さん 外務省が妻にしていた「総選挙12日前の口止め工作」
女性自身 2月3日(火)0時0分配
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150203-00010001-jisin-entni0615田島拝
____________________
コメント:「国民の生命と財産を守る」の宣言は虚言で「安倍の・・・」、「政権の・・・」、「集団的自衛権の・・・」、「選挙の・・・」と言うのが真実だった! 何と言う我利我利亡者の仕業か!! 外務省も外交が出来ず内攻だけの無能の所業か!!! 化けの皮が剥がれたアベノミス・アベコベ政策・アベナイ政権!!!! オトモダチのお里が知れる!!!!! オトモダチよさらば!!!!!! オトモダチもさらばしたら!!!!!!! これで安倍の終わり無ければ野党の終わりだ!!!!!!!! これで安倍の終わり無ければメデイアの終わりだ!!!!!!!!! これで安倍の終わり無ければ日本の終わりだ!!!!!!!!!

後藤健二さん 外務省が妻にしていた「総選挙12日前の口止め工作」

女性自身 2月3日(火)0時0分配信

 テロ組織『イスラム国』に人質となっていたジャーナリスト・後藤健二さん(47)の殺害が公表された。 イスラム国を訪れたこともあるジャーナリスト・常岡浩介氏が言う。

「遺体の返還はこれまで例がありません。イスラム国は、遺体に“身代金”を払うよう要求してきたこともあります」

殺害を受け、後藤さんの妻は、夫を「誇りに思う」との声明を発表した。妻は、幼児2人を抱えながら独立行政法人で働く、東大大学院修了のキャリア女性だ。12月2日に夫の拘束をイスラム国からのメールで知って以来、彼女は苦難の日々を過ごしてきた。だが、常岡さんは重大な情報を本誌に明かす。

「この12月2日という日は、衆議院総選挙の告示日でした。12月14日が投票日ですから、その12日前という状況です。じつはこのとき、外務省が後藤さんの奥さんとシリア人の現地ガイドに、厳重に“口止め”をしていたのです」

選挙直前に“日本人人質事件”が発覚すれば、選挙に影響が――。万一にも事件が表沙汰にならないよう、外務省が口止めをしていたというのだ。

「奥さんは子供を守るため、もともとメディアにさらされたくないとは思っておられましたが、外務省からの“口止め工作”について、現地ガイドがはっきりと証言しています。外務省は『後藤さんを守るためだ』と言ってきたそうですが、選挙前にこの話が出たら、安倍首相にプラスにはなりません。譲歩して助けても、助けられなくても批判されますから。でも、選挙前に拘束の事実が明らかになっていたら、日本政府はもっとまじめに助けていたかもしれませんね」

政府による後藤さんの救出活動に問題はなかったのか。これからその検証が始まるーー。

最終更新:2月3日(火)0時0分

女性自身