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小出先生 ラジオフォーラム2014/8/23のお話(美浜事故ではお金をケチり犠牲者が出た)&戦争をどう記録していくか、宮田幸太郎さん、小原一真さんのお話 by limitlesslife
August 24, 2014, 8:08 am
Filed under: 空襲, 関西電力(関電), 原発事故・責任・補償

永岡です、第85回ラジオフォーラム、今週はジャーナリストの石丸次郎さんの司会で放送されました。今日も朝のFMharoと夕方の三角山放送局を聞きました。三角山放送で、素晴らしいお話が聞けるとのコメントがありました。

8月、敗戦から69年、毎年テレビ・新聞で戦争・原爆特集が行われ、しかし戦争体験者は減っており、沖縄戦、原爆投下で、国家の始めた戦争で、日本に被害、アジアに加害でした。どう伝えるかはジャーナリズムの課題です。

今週のテーマは戦争をどう記録するかで、フォトジャーナリストの宮田幸太郎さんと、小原一真さんのお話がありました。宮田さんは40歳、南京大虐殺の生存者の取材をされて、小原さん28歳、大阪大空襲の被害者の取材を続けられています。今週は、お二人が生まれるはるか前の戦争取材のことです。

戦争の記憶と記録を引き継ぐ若きジャーナリストで、石丸さん(62年生まれ)の母親は大分出身、米軍空襲、グラマンに乗った戦闘機の機銃掃射を受けて、乗っている米兵と目が合った。父親は海軍に行き、同期と涙を流したと言われました。今回は石丸さんより若いジャーナリストのお二人です。

宮田さん、南京に通い、虐殺を生き延びた人の取材をして、南京大虐殺から77年、宮田さんは南京、三国志、中国が好きで、高校の南京大虐殺授業があり、しかしこれを否定する雑誌の広告を見て疑問に思い、その後務めていた商社に南京出身の方がおられて、それで商社務めをされながらフォトジャーナリストになった。

南京に7回通い、54名の生存者に会い、相手も理解してくれて、比較的健康な方に取材させてもらい、年齢層は当時10歳前後の方、当時20~30代の方はもう亡くなられています。

当事者に取材してショックで、身内が日本兵に暴行・虐殺され、その後何とか生き延びて、あまりに壮絶な内容はめまいを覚え、当事者は通訳を通さず宮田さんを見られて、シャツターを切れなかったそうです。宮田さんは2012年から写真展を行われました、関西で大きな反響でした。

小原さん、岩手の出身で、金融機関で働く傍ら写真を撮り、大阪大空襲の取材は、昨年編集者の方より打診があり、昨年の冬まで知らなかったが、被害者の体験、孤児になった、障害を負った人もあったのに、自分は知らされず、これをどう共感してもらう伝え方ができるのか、ショックであり、被害者のことを伝え始めた。

戦後生まれのジャーナリスト、咀嚼する必要があり、空襲で傷を負った人に、経験していないものが聞くだけでなく、自分で消化して、被害者の痛みを知るようになりました。

小出裕章ジャーナル、今週の小出先生のお話。

10年前(2004年8月)の関電美浜原発で、5人が亡くなった大事故があり、日本の原発で初の死者の事故です。この事故を小出先生が解説され、核エネルギーで出来た熱湯の通る配管が破裂して熱水を浴びた作業員が亡くなり、ウランが核分裂して熱を帯び、その熱で水を温めてタービンを回しますが、この事故では、2次系の配管がタービンから蒸気発生器に戻る配管が破れたものです。

小出先生は当時リポートも出されて、原発稼働中の初の事故で、これを聞いて、亡くなられた5人の方は関電の社員ではなく、曾孫請けであり、140度の高温+10気圧の熱水が、配管に大きな穴が開いて蒸気が高温の、音速に近い形で作業員に襲い掛かり、4人は即死、1人は全身の9割に火傷して半月後に亡くなり、本当に悲惨な事故であったのです。

(永岡注:美浜は加圧水型で、原子炉から出た放射能を帯びた水を熱交換器というもので、放射能を含まない2次系の水を加熱して、これでタービンを回します、この放射能を帯びない熱水による事故です)

(永岡注2:水は気体になるときに体積が約2000倍になり、ものすごいエネルギーを発生するのです、140度、10気圧の熱水が大気に放出されこれに直撃されたら、爆弾の直撃に等しい破壊力になります)

小出先生も調査されたら、原因はあまりにも馬鹿げた事故で、本来肉厚は1cmあるべき分厚い配管が腐食+磨耗で、たった0.4mmのものまで薄くなり、これを何年も検査せず事故になり、怠慢により起きた人災。検査もちゃんとやるべきなのに、関電は金をケチるために検査を行わず、この事故になった。

美浜事故の教訓、福島まで活かされず、検査もどんどん手抜き、福島では本当は事故時に使うべき装置も点検せず、訓練なし。事故の反省はなかったのです。

福島が甚大で、美浜事故は忘れられがちであるが、美浜事故も忘れてはならないのです。以上、今週の小出先生のお話でした。やり取り全文は以下にあります。

http://www.rafjp.org/koidejournal/no85/

ここで音楽、沖縄戦をテーマにした歌、さとうきび畑、森山良子さんの歌です。これはユーチューブにありました。

http://www.youtube.com/watch?v=tyB9z2C98tM

 

後半のお話、小原さん、大阪大空襲の被害者の写真集を出されて、大阪大空襲は敗戦前日まで5ヶ月行われたくさん殺され、ショックであったのは、生まれて2時間の赤ちゃんが被害、そして戦後の歩み、6歳で左足を失った女性、障害を隠して普通の人に同化しようとしたが、自分が感じている痛みで、人に迷惑をかけたくない、またいじめられ、自分が死ぬまで続くと言われるのです。

今に至るまで続き、小原さん、サイレントヒストリー、6人の方に会って取材され、写真集を出して、手作りの写真で、本人と戦後の歩みも撮り、石丸さん脚を失った人が、自分の写真でそこを塗りつぶし、写真に撮られるのがいやというもので、自分が当時、脚、杖を撮られるのがいやで、人に見られたくなかった。

宮田さんもこれをご覧になり、宮田さんも大阪空襲訴訟の原告団を取材し、小原さんのアプローチが原告団の方の心を開いたと言われました。被害者が、傷跡を小原さんに取材させてくれて、最初に会った方、義足で、健常者には自分のことは分からないと言われて、それをどう伝えるか、傷も見ずに共感できるのか、義足を付け替えるときに痛みを言葉だけで伝えられず、これを写真で伝える方法なのです。

歴史を、映像で表現するのは難しく、動いていないもので伝えるのは難しく、小原さんの写真集は被害者の心の痛みが伝わっていると石丸さん言われました。

宮田さん、南京での想像を絶する現場に、日本人として入り、行く前には、協力者に目的を伝えていたが、行くと「日本人が何しに来た」と門前払い、嫌われて、そういう方に会い、どう体験を伝えるかと悩み、しかし撮影前に、3度ほど救急車で運ばれたおばあさんが会いにきてくれて、体験を語ってくれて、両親が日本兵に殺された体験を語ってくれて、宮田さんに関心を持ってくれてありがとうと感謝されたのです。

宮田さん、日本人として申し訳なく、もちろん宮田さんは戦争を体験したわけではないが、気持ちは複雑で、申し訳なく、帰れと現地で言われて、どうしたらいいか、ひざまずき、そして体験を語ってもらえたのです。

戦争を誰かが語らないといけない、ジャーナリストとして、南京でも、生存者は100人ほど、ひどい体験を覚えているのは10人に満たず、体験者は次々亡くなられ、だから若い世代が生の体験を聞いて伝えるべきと言われました。

小原さん、戦争と向き合うのは、課題は時間のない中どう伝えるかであり、史実をどう伝えるか、火垂るの墓をご覧になれず、それで取材して、それを友人に伝えても、伝わらないことが多く、事実を記録するだけでなく、若い世代にどう共感してもらえるかが課題と言われました。

小原さんの写真集、100枚以上の当時の写真もあり、写真と、障害者手帳、政府のプロパガンダのものを収録して、戦争を経験していない人に伝えていくのです。

 

みんなジャーナル、今日は中国問題、中国共産党最高幹部、周永康氏の粛清について、北京在住のジャーナリスト、宮崎紀秀さんのお電話でのお話がありました。宮崎さん、一時帰国で東京におられます。

中国で、7月29日、周氏の処分(パージ)があり、党のトップで、宮崎さんこれを北京の人々は、腐敗の撲滅と歓迎していると伝えられ、庶民は官僚の腐敗に怒り、経済格差もあり、おいしい思いをしている官僚への反発も強く、官僚がぜいたくをしているのがネットで伝えられ、国民は汚職だと怒っている。

周氏、大物中の大物で、石油利権を一族でむさぼり、日本円で1兆4850億円の汚職と桁違いで、中国は国も大きく、汚職の規模も大きい。中国では、地方企業と地元の官僚が癒着して土地の開発で地元の人が追われて、地元の人は直訴しても、警察・企業と結び付いた権力に弾圧される。

女性とのスキャンダル、官僚が愛人を作り、それも暴露され、機密委員会の対象にもなる。

これは中国メディア、地位の低いものは報じるが、周氏のような大物は取材・報道できず、中国の国家の方針になるので、中国の党の方針で報道できない。しかし、官製メディアではなく、独自取材するメディアも出て腐敗への怒りもあり、これも報じられる。

中国の超大物の立件、習近平体制が国民からそっぽを向かれることへの危惧であるが、しかしやりすぎると習近平氏もいずれ突き上げられ、周永康氏は共産党そのものであり、最高権力者の検挙はこの20数年なく、しかし周氏の摘発は、権力闘争の側面があり、腐敗一掃は権力闘争になり、習近平氏の求心力が減ることもあるのです。

共産党の中枢のパージ、これは注目すべきなのです。以上、宮崎さんのお話でした。

 

宮田さん、来年は敗戦70年、今から戦争に動員されていた方の取材をされ、小原さんの出されたサイレントヒストリー、18000円、1日1冊しか出来ないが、080-3125-5346に小原さんに電話したら手に入ります。以下のサイトで案内しています。

http://reminders-project.org/rps/silenthistoriessaleen/

今週は戦争を伝える若いジャーナリストのお話でした、以上、今週のラジオフォーラムでした。

 

 

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