オスプレイ岩国基地飛行訓練に思う
2013年03月05日
伊江島の村落の空でコンクリート塊を運ぶ訓練をする欠陥輸送機オスプレイ
オスプレイ岩国基地飛行訓練に思う
杉浦公昭 2013年3月5日記す。
沖縄に強行配備されている米軍の欠陥新型輸送機オスプレイについて、「アメリカ側からオスプレイの低空飛行訓練を岩国基地を拠点として3月6日から8日に行うとの連絡があった」と小野寺防衛大臣が明らかにしました。飛行訓練は、昼間は高度およそ150メートル、夜間はおよそ300メートル以上という通常の制限の中で行われるということです。しかし、こうした制限などは沖縄配備後全く無視されて米軍言いなりで運用されており、全く信用できるものではありません。
いよいよ、日本全国での低空飛行訓練が開始されることになりました。こうした訓練は、地位協定でも認められていません。まったく根拠を持たない米軍の勝手な、やりたい放題の行為です。
オスプレイの低空飛行訓練は、米国では住民の反対で延期や中止になっています。そこで米国の言いなりの日本政府が狙われ実行されるのです。私たちの命より日米同盟とか日米安保が大切ということでしょうか?
こうして平時でさえ我々の命に恐怖を与える米軍が、戦時に我々の命を守るために自らの命を懸けて闘ってくれると考えるのは覚えめでたき人です。例えば、沖縄戦で国体護持のため戦った日本軍が日本国民を守れたでしょうか?鍾乳洞の洞窟から鉄の暴風中への住民の追い出し、日本軍関与による集団自死とか、沖縄方言を使ったことによるスパイと見なした処刑とか、久米島などにおける住民虐殺などの史実を検証すれば判ると思います。いずれの国の軍隊も所属する国の国益を守るために戦うのであって住民を守る組織ではありません。
「日本の安全は米軍の核抑止力によって守ってもらう」と言うのは幻想にすぎません。米軍は米国の国益のために活動・訓練するのであり、日本人の安全のために命を懸けて闘ってくれる訳ではありません。
過去を振り返れば、日米安保が押し付けられて以来、日本国土は米軍の朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争やイラク戦争の基地として利用され、今も続いているアフガン戦争の基地として利用されてきたのです。そして今後を考えれば、朝鮮人民民主共和国や経済成長の激しい中国への最前線基地としての地理的評価の上に、日本全体を不沈空母化する戦略に基ずき米軍の再編強化がなされているのです。
従って、私たち国民は、自分の命は自分で守る自主独立の精神を持つべきと考えます。アメリカがアメリカの国益のために行う戦争に巻き込まれないために日米軍事同盟から離れ、日米安保を日米友好条約に切り換え、対等の立場に立つべきです。そしてASEANに加盟し、覇権を求めず平等互恵の外交を行い平和のうちに日本の安全を確保すべきと考えます。今こそ真剣に考えるべき時と思いませんか?