ネットワーク1・17(2014/4/21) 東日本大震災、震災関連死認定の問題 小口幸人さんのお話

 永岡です、第912回ネットワーク1・17、今週も千葉猛さんの司会で放送されました。

先週は津波のお話でしたが、この1週間で、太平洋で大地震が続き、日本も津波で無縁ではないのです。

今回のテーマは東日本大震災の震災関連死、実に3000人を超え、福島では直接死より多いのです。

避難所で体調を崩して亡くなられた方、福島で1600人、岩手で450人、宮城で870人、原発事故だけで゜なく、関連死の認定方法のこともあるのです。

震災関連死と認められると、弔慰金(最高500万円)や支援制度も利用でき、遺族も災害で亡くなったという気持ちで死に向き合えますが、震災関連死には明確な定義がなく、自治体により認定にばらつきもあり、指定を巡り裁判も起こっています。

今日のゲストは、弁護士の小口幸人(おぐち・ゆきひと)さん、震災関連死の認定の審査もされ、被災地で活躍されています。お電話でのお話です。

小口さんも岩手でされて、震災関連死の定義は、法律にあり、芦屋市の事例で、震災と死亡の間に法律的な関係するものと判例があり、災害がなかったら死なずに済んだ=災害で早く死んだことで、人は死ぬものの、その時点での死亡と災害の関係があるかどうかなのです。

関連死、認定されると、弔慰金が250~500万円+義捐金も支給され、岩手で123万円支給される。民間で、遺族に奨学金、見舞金もあり、震災で家族を亡くした遺族は支給されるが、関連死でないと受けられないのです。

遺族にとって、震災でなくなったと認定されるのは大きく、小口さん、仮設でどうして死んだのかと自分を責める家族もあり、自分が頑張ったらよかったのにと自分を責めてしまい、しかし関連死だと心の整理になる。震災の慰霊碑に刻まれることもあり、お金だけでなく大きな制度なのです。

その認定、自治体により違い、それぞれ弔慰金のことで、市町村レベルで判定するものの、岩手と宮城は県もやり、市町村の審査もあり、福島は県の支援なし(双葉郡のみ)です。

小口さん、岩手で審査委員をされて、認定の基準、人が亡くなるのに違う経過をたどり、震災でおきた影響も様々で、怪我、家を失うなどで、千差万別、同じ事例はなく、基準を一つにするのが困難で、医者が入り審査するのです。

審査する自治体でバラバラになることもあり、基準を誰が作れるかであり、最後は裁判で決まるもので、97年の芦屋での案件(大阪高裁)の判例しかなく、判例から基準を作るのは困難。市町村の基準も正しいとは限らず、裁判所で違うとされることもあり、基準は難しい。裁判と同じ構造で判断するのが良く、弁護士2~3人で、医者に質問してやるのが良い。弁護士+医者で、法律の話をして審査するのが統一されるのですが、それは出来ず、差が出来るのです。

今は、審査委員会は弁護士一人、医者二人、大学関係、自治体など数名でやっており、弁護士の意見は1/5~1/6に留まり、法律のコミュニケーションが出来ていないのです。医者の方が多く、医学的なことで判断され、厳しく審査され、認定されにくいのです。

他の市町村なら通ったケースもあるのです。

県に任せている場合もあり、災害関連死の震災は、震災前、経過、亡くなった状況で判断し、今回の被災地は小さいコミュニティで、県の人は前提知識が乏しく、仮設のことは知っていても、仮設の人の過酷さは被災者に住んでいる医者は分かるが、遠方の人は分からず、仮設=落ち着いたと見なされ、しかし地元を知る人なら違う。

震災で、カルテ等がなくなり、病院が津波で流され、小さいコミュニティだと、被害者の名前だけで状況が分かり、他に資料も出てくるが、しかしそうでない場合もあるのです。自治体の人は忙しいが、これは県への丸投げは良くないのです。震災関連死の認識も氷山の一角で、町は復興しても、家族を亡くされた人には復興はなく、職員がしっかりしないといけない。

審査委員会をやると、議事録を作る自治体の職員が分かってきて、相談に来た人に正しい助言が出来る。しかし県に委託だと、職員の知識は向上せず、県だと細かいところは分からない(前例は中越地震のことのみ)、間違った助言をしてしまうのです。以上、小口さんのお話でした。

 

ニュースは河本光正さんの担当でした。

TPP、日米協議、豚肉について関税引き下げを一致です。今は差額関税で、国内の農家を守るもので、それで関税引き下げて一致しており、アメリカはもっと下げろといっているのに、日本は農家を守るためまたもめています。

安倍総理、靖国の例大祭に、供え物を送りました。昨年の暮れに参拝し、侵略戦争の美化と世界から批判され、今回も韓国から非難する声明が出ています。また、中国で、戦時賠償の裁判で日本企業の財産が差し押さえられています。政府は72年の共同声明に反すると抗議しています。

福島原発、地下水の汲み上げ、12箇所の井戸の一つで基準を上回るトリチウムが発見されましたが、東電はそこからの汲み上げを止め、さらに基準を下回ったとしていますが、漏れたタンクから130m、東電は再測定で下回ったらまた汲み上げ、一つのタンクにまとめて、濃度を薄めて放出するとのことです。

貿易収支、初の3年連続の赤字で、1979年以降最悪。円安による物価上昇+消費税引き上げで、製造業が海外移転により輸出が減り、赤字が減りません。

 

リスナーより、関連死認定で救われるなら、不平等にして欲しくないという声がありました。千葉さん、被災者がこの関連死の申請を知っているか心配と言われて、ぜひ申請して欲しいと言われました。以上、今週のネットワーク1・17でした。

 

なお、弁護士の放課後、ほな行こか、でハーグ条約のことが報じられました。大阪弁護士会の浜田弁護士のお話で、国際結婚のあと、離婚して、その後外国の配偶者に無断で子供を日本に連れて帰ったら、元の国に戻さないといけないというのがこの問題と言うのです。母親が日本人のことが多く、先進国ではそういう流れがあったのに、日本はこのルールを採用せず、欧米先進国から批判され、4月からハーグ条約を受け入れたというのです。

男性よりDVを受けることもあり、相手国の男のところに子供を置けない場合もあり、しかしもといた国のルールを使って欲しいということと、子供の虐待は返さなくても良い。日本に連れ帰った後、元の国に返すかの裁判もあり、本来いる国でどういう対応が出来るのかというのです。これは、国際結婚には大事なのです。

今までハーグ条約を採用せず、外国で親権を争うと不利であったのがそうでなくなり、また外国に子供を連れ去られた場合も対応できるのです。こういうお話もありました。

さらに、袴田事件のことを大阪弁護士会で取り上げます。

https://www.osakaben.or.jp/event/2014/2014_0426.php

大阪弁護士会館(各駅梅田から徒歩20分ほど)でやります。

 

 

 

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