安倍政権は2014年、武器の輸出を原則禁じてきた武器輸出三原則を撤廃し、新たに「防衛装備移転三原則」を作りました。経団連も15年、武器などの防衛装備品の輸出を「国家戦略として推進すべき」だと提言、「軍学共同」も進んでいます。

軍需産業にてこ入れしようとする政財界と大学」(12月29日)の中でログイン前の続き上智大学教授の島薗進氏は「われわれは、いかなる理由であれ、戦争を目的とする学問研究と教育には従わない」との文言を含む、1987年に定められた名古屋大学平和憲章を紹介。「こうした規範を崩壊させようとする動きは、2015年に急速に進展し、今や一線を越えるかどうかという段階に至っている」と警鐘を鳴らしています。

「『業績になるなら何でも是認する科学・学術』へと向かうのであれば道を踏み外している」のではないか――。それが島薗氏の主張です。

軍事・民生の両面で活用できることを「デュアルユース」といいます。こうした両義的な言葉に惑わされず、「軍学共同」の実態を直視する必要があると私は考えます。(編集長 松本一弥)

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